俳壇賞 2020 落選作 30句
スキップで春の体が飛んでくる ハードエッジ
暖かやお尻で磨く滑り台 ハードエッジ
仮の世の二月の末の四月号 ハードエッジ
頭だけ替へるカミソリ雛の夜 ハードエッジ
春眠の宿に落花の限りなし ハードエッジ
代診の先生若し春の風邪 ハードエッジ
腰伸ばし見るや周りの潮干狩 ハードエッジ
初夏のこれが一番白い服 ハードエッジ
珈琲に負けてはならじ柏餅 ハードエッジ
良薬を黴の神より賜りぬ ハードエッジ
枕には頭の匂ひ芥子の花 ハードエッジ
海に降る夕立徒労ではないか ハードエッジ
片蔭を通用門へ廻るなり ハードエッジ
羽化の蝉飛んで風化の蝉の穴 ハードエッジ
秋の雲いわし雲とはまた別の ハードエッジ
ちらかつて庭うつくしや野分あと ハードエッジ
宿の湯にかすかに運動会の楽 ハードエッジ
桃の夜に大きな種を吐き出せり ハードエッジ
葡萄酒も買つて葡萄の旅終る ハードエッジ
飛ぶ鳥の日本を目指す夜長かな ハードエッジ
父母を我がものにして七五三 ハードエッジ
切り分けて尖るケーキやクリスマス ハードエッジ
しんしんと年の始めのめでたさよ ハードエッジ
初富士をものの五分で通過して ハードエッジ
歌留多より大きく薄く年賀状 ハードエッジ
ふる雪や未来は少しづつ過去に ハードエッジ
手袋で好きな絵本を撫でてをる ハードエッジ
冬眠の黒き田螺が泥の中 ハードエッジ
春を待つものの静けさ百花園 ハードエッジ
秒針のひたひた廻る大試験 ハードエッジ
ブログ:全然堂ハードエッジにも掲載
参考句多数
以上です
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