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Substance Playerの勧め。sbsarファイルとは何か。

別の記事をnote初投稿として書き始めたのですが、そのための知識の前提を先にまとめた方がよさそうなので作成した記事です。Substance Player についてと、その有効な使い道について記載します。

Substance Playerとは

サブスタンスマテリアル(sbsarファイル)のプレビューを行うためのソフトです。マテリアルパラメーターの変更やプレビュー用3Dモデルの変更だけでなく、マテリアルを静的な画像として書き出す事や、タイムラインでのアニメーション確認もできます。無料で入手可能、かつWindows / Mac / Linux で動きます。

存在を知らない人も多いのですが、サブスタンスペインターやサブスタンスデザイナー、あるいはなんらかのDCCツールを持っていなくとも、sbsarファイルをテクスチャ化する事ができるのでとても便利です。チームで制作をする場合、Substance Playerだけ持っていれば事足りる作業者もいるのではないでしょうか。

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https://www.substance3d.com/wp-content/uploads/2019/11/Substance-Player-video.webm?x73929

また、無料で配布されているsbsarファイルも多いため、1円も使うことなく高品質なテクスチャーをカスタマイズして使う事が可能となります。検索結果をそのままnoteに貼れませんでしたが、アートステーション等で "sbsar" を検索するだけでも有料無料でたくさんのサブスタンスマテリルが見つかります。

本家のSubstance Sourceでもマテリルの無料配布分があります。(実際にサブスタンスのアカウントを持ってないないとダウンロードできなかったかもしれません。)

このサイトは登録されているマテリアルを眺めているだけでも楽しいですね。パラメータ違いでプリセット登録されている物も確認できます。

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sbsarファイルとは何か

主にサブスタンスデザイナーで作成される.sbsarファイルは通常サブスタンスマテリアルの配布形式として使われます。マテリアル以外で使われているsbsarファイルの使い道の例としては、

・サブスタンスペインターのスマートマスク
・サブスタンスペインターのジェネレータ
・サブスタンスペインターのフィルター
・サブスタンスペインターのダイナミックストローク
・サブスタンスアルケミストののフィルター

あたりがあります。レイヤーの内容やベイク画像を入力とし、パラメータでコントロールしつつ、新たな画像を出力しています。

このあたりを踏まえ、自分がsbsarファイルをさまざまな用途で利用して感じた本質を言葉で表すと
パラメータや入力画像を元に新たな画像を作るジェネレーター
もしくは
・画像を加工して新たな画像を生み出すフィルター
がsbsarファイルの正体であると言えます。単純なマテリアルとして使われる場合は入力画像がないタイプとなります。

Substance Playerをツールとして使う

マテリアルとしてでもサブスタンスペインター用の拡張としてでもなく、画像加工を目的としたsbsarファイルをサブスタンスデザイナーで作成して、Substance Player上で動作させるといった事が可能です。

例として、3Dツール(Maya・Blender)からマルチパスでレンダリングした各種画像(カラー・Z・ID・ワールドノーマル)を入力に用いて、枠線やグローやリライト(なんちゃってライティング)を後処理で足すツールをsbsarファイルとして作成してみました。

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ツールのユーザにはsbsarファイルを配布し、Substance Player上で利用してもらう形となります。この場合は、サブスタンスデザイナーをプロシージャルな汎用画像編集ソフトとして利用しているような事になりますね。このあたりについては別記事にまとめたいと思っています。

自動化について

なお、Substance Playerでは、一括バッチ処理のようなことはできません。そのようにsbsarを活用したい場合は Substance Automation Toolkit (SAT) を用いましょう。

こちらもいまいちマイナーなのですが、とんでもなく強力なツール(正確にはライブラリやバッチ実行ファイルの集まり)です。個人ユーザーであればサブスタンスのライセンスに最初から付属していますので、確認してみるといいでしょう。ただし、エンジニア向けですので、気楽に使える物ではないです。いろいろな機能がありますが、sbsarからテクスチャ書き出しなどをコントロールする事ができます。SATの使用感のいずれ記事にしてみたいところです。

※ 2021夏のAdobe3D製品としてサブスタンスシリーズの移行により、SATは個人契約には付属しない形となりました。個人で今のまま使い続けるにはAllegorithmic社の契約を維持しないといけないようです。エンタープライズ(法人契約)で3Dスイートを契約すると、SATが付いてきます。残念ですが、SATの機能のうち、sbsarファイルからテクスチャを書き出す機能はSubstanceDesignerのフォルダ内に含まれるsbsrender(.exe)という名前のツールで行えますので、SubstanceDesignerがあれば上で解説したようなバッチ実行は可能です。


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