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#4 古民家暗中模索中 イベント編その1

DAY15 5月1日 夜

高校時代のブラスバンドサックスチーム二人と4年ぶりに再会。
明日からここで8人の合宿準備に備え、へっついさんを使う練習として、ここ竹由庵でのひとときを提案する。
ここには4月20日以来来ていなかったので、11日ぶり。
しばらく来ないと家がなんだかよそよそしい感じ。
まずは雨漏りや、動物が来ていないかを念入りにチェックする。
雨漏りは大丈夫だが、玄関の土壁の傷みが大きくなっているようだ。

それだけをチェックして今日の献立の竹のご飯とお汁の準備をする。
まずは薪。なんとか足りそうな感じなので、薪は拾わずに済むようだ。
ひたすら具材を刻んでいる時にチームの一人である後輩の「みやけ」が来る。
お父さんが畑で作っているという豆を持参してくれた。
この時期はとにかく豆だ。豆が美味しい。
そして、いちご。これまた小粒だけど味が濃くて美味しい。

三宅は手伝うわけでもなく、横でとうとうと話す。
彼は東京でweb関係の仕事をしている。落語の本や渡辺篤史の建物の本などを企画し、出版している。
みやけの高校時代の友人が鹿児島で古民家を改装して民泊をしている話や、互いの近況や未来について話す。

話しながら準備していたらついつい8時近くなり、もう一人のチーム、先輩の「なみちゃん」が来る。
我々は年代が違い、みやけ、わたし、なみちゃんという順番でブラスバンドぶ所属。
みやけはテナーサックス、わたしとなみちゃんはアルトサックスを担当していた。
ブラスバンドの大会にも出たことはあるけど、いつも話をしてばかりで顧問の先生によく注意されていた。話をしているのはみやけと私ばかりで、なみちゃんはあんまり部活自体にもこなかった。
それでもなぜか学校に一番近い、なみちゃんの家で3人集まってはよく音楽を聴いたり歌を歌ったりしていた。

なみちゃんは今は和歌山の大手企業に勤めていながら、お家がお寺なのでお坊さんもしている。
ご飯を食べながらブラスバンドの他のメンバーの近況を聞くが、わたしは高校時代のメンバーとほぼ連絡をとっていないのと、極端に物忘れが激しくこの頃のことをほとんど覚えていない。
なんとはなしに、高校時代の時の理不尽だった出来事を話しながら今の教育の話などになる。

3人とも高校の時とあまり変わっていないなあと思う。それとも、今の役割をおいて、学生時代に戻るのかもしれない。

ご飯の後はなみちゃんがお土産にくれたちまきを食べたりしていたらあっという間に11時になってしまった。

次の日もくるので片付けはそこそこにして私も帰る。

いい時間だった。

DAY16  5月2日   いよいよ始まる

朝早くから起きて持っていくものを準備する。
今回はわたしが受け入れる側。家のことも必要なものも私が一番わかっているという状況。
今日はプレイバックシアター ラボのメンバー二人、明日からはさらに4人、次の日はさらに一人と総勢8人の人を迎え入れるにあたり、必要な食材、調味料、道具、などチェックしながら、私の家でまかなえるものがあれば、そろえるということを朝からしているものだからとにかく時間が足りない。

午前中にラボメンバーの羽地さん、昼に同じくメンバーのうららとで買い物をして
から竹由庵へ行き、掃除をしてご飯を炊いたりしていたらあっというまに夜になり
もうその日はお風呂に行く元気もなくなる。

この家には五右衛門風呂があるけれど、直さないと入れない。
この近くに銭湯はないので車で少なくとも15分走らせて銭湯、または温泉に行くしかない。
さらにこの日はとても寒くてへっついさんで残った炭を火鉢に入れて暖を取ることにする。
この家は寄り合いに使われることが多かったようで、一人につき、一つ小さな火鉢があったようだ。

小さな火鉢でもあたたかい。
寂しいので餅も焼いてみる。

明日からに備えてとにかく寝る