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野党国対委員長会談記者ぶら下がり会見 2021/04/07

野党国対委員長ぶら下がり(9:30~野国連後)20210407

安住委員長
 新型コロナウイルスを抑えていくためには、PCR検査をもっと拡充をして、ワクチンの接種をもっと急いで、効率的に国民に向かってですね、やっぱり国がリーダーシップをとってやるべきだと私どもは思っております。我々、立憲民主党、日本共産党、国民民主党は、目下、我が国のワクチン接種の現状に大変危機感を持っております。全国民の0.8%、接種ができた人はそれしかおりません。これは、今、軍事的なクーデターが起きているミャンマーと同じ比率です。私は率直に言って恥ずかしいと思います。菅内閣の最大の責任は、このワクチンの接種量がそれぐらい、ミャンマーと同程度しか、この先進国である日本で行われていないことだと思います。そういう中で変異株が増えてきているにも関わらず、PCR検査等の拡充も十分ではありません。前も言いましたけども、1300万人もいる東京で1万人もの検査ができないと。こういう中で17万、検査できますなんて言ってますけども、実はこの1年間、何の進歩もなかったということが最大の危機ではないでしょうか。大阪に至ってもですね、やはり検査体制の充実等がやっぱり十分でないから、こうやってですね、感染者が減ったことをいいことに、早めに解除をして、今、リバウンドが起きていると。そういうことを考えるとですね、今、行政に携わってる人間もみんなこれを検証して、国民に向かって新しい戦略を打ち出すべきときだと思っています。そういうことを勘案したときに、我々、野党ができることとしては、やはりワクチンの接種について、きちっと我が国全体でどういうふうに行われているのか、これをフォローアップするための調査チームを作って、国民の皆さんやメディアの皆さんが、野党に来れば我が国の今のワクチンの接種状態が世界と比較してどうなのか、そしてそれぞれの地方自治体ごとにどういう状況になってるのか、できれば一目でわかるような状況にしようということで、本日「ワクチン接種フォローアップ野党合同チーム」を設置をいたしました。メンバーは立憲民主党、日本共産党、国民民主党のメンバーで立ち上げます。今日午後1時からまず事務局会議を開催し、皆さんに公開をいたします。明日、本格的な第1回のヒアリングからスタートいたします。このチームは、ここで不正を追及したり、役所について、皆さんがいつも批判するような、官僚をいじめているとかそういうことを言ってますけど、そういうものじゃありません。逆に官僚にもぜひ協力してもらいたいし、地方自治体にも協力してもらいたいんですが、それぞれの自治体から、これから政府の言うことをそのまま信じれば、5月にはワクチンはかなり空輸されてくると。しかしこれが自治体にどう配分されて、どう接種をするか。全く自治体に住んでる皆さんが、国民の皆さんが接種券はもらったけどどうしていいかわからない状況だと。これのフォローアップをずっと毎週続けていこうということになります。先行で、東京都内で行った自治体の中には、先着順なんていうことをやったことで、漏れたお年寄りの方が大変、憤っている映像を見ましたし、新聞でも読みました。そういうやり方がやっぱり正しいかどうかも含めて検証することが、国全体にとって効率的な接種に繋がっていくと思いますので、様々な事例を集めて、この国対、野党合同チームの中で、皆さんにお伝えをしていきたいというふうに思っております。日本にとって、この新型ウイルス感染症を克服できるかどうか、これはもとよりオリンピックの開催にも関わってくるし、日本の経済が再浮上するにも、普通の生活を国民が取り戻すためにも、まず一丁目一番地という原点に返ってですね、このワクチンの接種のフォローアップをしていきたいというふうに思っておりますのでよろしくお願いします。なお、このチームではPCR検査の目づまりについても、もう1回総点検をしようということになりましたので、やっていきたいと思います。座長には長妻元厚生労働大臣に就いてもらうということになります。事務局体制等については、必要であれば後で、黒岩代理からブリーフィングをさせていただきます。私からは以上です。
 それから、国家公務員法のこの提出の見通しが出てきました。昨日、自民党側と協議をした結果について今日ご報告を申し上げました。問題となっておりました検察庁法の部分はすっぽり抜いて、国家公務員と地方公務員の65歳定年制の部分を出してくるというふうに、法務省、総務省、内閣府から報告を私も受けましたし、自民党側とも確認をしました。閣議決定がされ次第ですね、このことについては、年金制度改革が先行をして、それに伴う改革ですから、去年からこの検察庁法がいわばトゲになってましたけども、これが抜けたので、内閣委員会で今国会の成立についてはしっかり審議をやって、問題点はチェックはするけども、これについては後期高齢化社会に向けた働き方改革の一環という認識で対応していこうということは合意をいたしました。なお、フジテレビの問題が出てきて、総務省で今チェックをしていますので、この問題につきましては、総務省側からの調査報告を受けた上で、どういうふうな対応するかについては、再度協議をしていこうと。自民党側もですね我々もそこについてはそんなに大きな違いはないと思いますので、速やかに総務省側に対してフジ側からのヒアリング等をした結果についての報告を求めたいというふうに思っております。私から以上です。

記者
 ワクチン接種フォローアップ野党合同チームについて、本来は政府が調査をして公表すべきだと思うが、あえて野党がやるという意義は。

安住委員長
 後で接写してもらえれば分かると思いますが、厚労省が出しているワクチンの接種の実績です。実に乱暴なものでアバウトなものしか書いておりません。全国民に対して3月29日時点で接種回数は6万7000。1日目で6万7000、それが毎日きて、現時点で4月2日で100万ちょっとを打ったと。しかしこれ、医療関係者、計画から言ったら、もうかなり進んでないといけないんじゃないですか。でも470万人のうち、医療関係者の接種はまだ4分の1も行っていないんです。それで高齢者のワクチンは12日から接種開始すると言いますが、接種開始だけであって、その後、断続的に安定的に供給するんじゃないんですよ。だから皆さんも最初に打ち始めたことだけで、失礼ですけど、ニュースにだけして、その後どうなったかフォローアップしないと、国民の皆さんの不安は解消されないと思います。我々が今調べている中でも、これは相対的なことは報告しますが、宮城県、京都府、例えば佐賀県や愛知県でも、民間の医師会のどこらまで接種ができたかというと、全くそういう詳細を国は集めていないんです。だから、医療関係者ですら、自分はどうなってるんだって声が今、多数聞かれています。河野さんは「届いた、届いた、やってる」と言いますが、実際、医療関係者ですら本当であれば、今月中には接種終わるはずなんじゃないですか。でも実際は4分の1すらまだ終わっていないんですよ。そういうことから言うと、本来はおっしゃる通り、国がこういうことを丁寧に毎日報告すれば、遅いことはすぐわかるはずです。何が遅れているのか。これが、政府が丁寧にやらないから、我々3党で協力して、我々は政府ほどですね、調査能力は持ち合わせていませんが、できればメディアの皆さんと協力してですね、今の進捗状況、政府が言っている話と、その現実は4分の1しか至っていないという、こういうことをわかりやすく皆さんにお示しすることで、逆に言えば、政府のお尻を叩きたいと思っています。もっとこうやったらうまくいくんじゃないのかとかですね。また、悲痛な現場の声ですね、医師会や民間病院の先生方の声もいろいろすくい上げて、皆さんにお伝えしたいというふうに思っています。

記者
 総理がテレビ番組で、内閣不信任案は解散の大義になる旨の発言をした。改めて不信任案についてどう考えるか。

安住委員長
 我々、国会対策委員会レベルでは、これは政府側がやっていることに対して必要であれば、それは不信任案はいつでも準備をしますってことは私は前から言っている通りです。これをどういうふうな形で行使をするかということは、ひとえに枝野代表、野党第一党の代表がそれぞれ今、チームを組んでいる志位委員長や、玉木代表なんかと相談をして総合的に判断することだと思っています。ただ本当にそういう点ではですね、今、私、ワクチンのことを力説してますけど、やることやってからそういうこと言ってよねと思います。何か話を聞いてると、だんだん解散権を枝野さんや我々が持ってるのかなと誤解しちゃいますから。あんまり、そうですね、感染者が増えてるのをまず抑えて、ワクチンちゃんとやらないでそんなことばっかり言ってたら、私は逆に総理、重要なこと欠けているんじゃないかなと思ってしまいます。我々の認識は、国対の現場では常在戦場ですから、いつでもトップが判断できるような準備はします。これは高度な政治判断だし、先方がそこまで言っている以上、我々の方にも解散に対して十分な責任がありますから、そういう点から言えば、最終的には適切な時期に、枝野代表がそれぞれ友党である、この国民民主党の玉木代表や、志位委員長の意見を十分参考にしながら、決断をしてもらえばいいと思ってます。国対レベルとしては、いついかなるときでもそういう判断ができるように準備を整えたいということです。

記者
 8日の憲法審査会についての話は議題に上がったか。

安住委員長
 これはね、一部の与党側の幹事がですね、私は残念ながら先走ったんだと思います。コンセンサスを得てやっていこうということで、8日の話なんていうのは全く最初から協議なんかもしていないし、それに昨日、国会対策委員長同士の会談でもですね、厳重に抗議をしました。ですから、どういうふうな改善ができるかわかりませんけども、与野党でコンセンサスを得ながら粛々とやるべきだと思います。世論調査を見てもですね、今この話をやれなんていう声は本当に、優先順位から言うと下から数えて何番目の話です。御社は関心高いと思いますけども。だけど私はですね、丁寧な議論を積み重ねることは全く否定していませんから、勝手に一方的に、一部の政党が外れたところで日程を作ったらば、それは出れないよと。振り出しに戻って丁寧にやった方がいいんじゃないのということは、森山委員長とも認識が一致したと思っております。

記者
 福島第1原発のALPS処理水の話は議題に上がったか。

安住委員長
 出ていないんです。まだ漁連の会長に対して総理が何を言うかもわかってないので、出てません。ただ、私は個人的には三陸が地元なので、やっぱり風評被害はすごいんですよ、今。まして韓国や何かにですね、私どもの特産品のホヤとかナマコとか、非常に高値で売れてたのが全く輸出禁止になっちゃって、一番丁寧に放射能に関する影響調査をしている水産物が理不尽に輸出できない状況ですからね。こういう中で、汚染水、言ってみればトリチウムのある水を放出するということをもし政府が言っても、漁連はなかなか簡単にうんとは言わないと思うし、漁連の会長を呼ぶことが大事なんではなくて、地元の福島県漁連や宮城県漁連の話をよく聞いてほしいと私は思いますね。本当にそれ以外の方法がないのか、もっと真剣に皆さん、政府の皆さんですね、私はいろんな選択肢をもっと模索するべきだと思いますよ。残された時間短いかもしれないけど、私はそう思ってます。
 それではこのフォローアップチームについて穀田委員長と、古川委員長から申し上げます、一言。

穀田委員長
 フォローアップの目的は先ほどあったように、国民の疑問に答える、とりわけ一番、今、政府が遅れてるのは、ファクトを明らかにし、情報公開するってことだと思います。あわせて今、安住さんからありましたように、PCR検査が遅れている。そういう点では私どもとしては、今日の状況のもとで、ほんまにこれ、補償の問題等、減収補てんをはじめとした対策こそ今、大切だと。そういうものの一環として頑張っていきたいと思っています。

古川委員長
ワクチン接種で大事なことはですね、国民の間にある不安と不満をどう、いかに回収する、あるいは少なくするかということだと思います。そのためにやっぱり事実関係、ファクトをきちんと明らかにするということが大事だと思いますので、このチームにおいてですね、そのファクトを明らかにすると、そのことに徹してですね、一緒に活動していきたいというふうに思っています。

安住委員長
 それで実は、チームでは原口さんに顧問になってもらいますが、ちょっと今までと違ってですね、リモートで諸外国とも繋いで意見交換をしようということになりました。その責任者に原口さんになってもらいますが、日本の厚労省だけの一方的な話を聞いていたんでは世界の趨勢がわからないので、アクセスや何かについては全て原口さんに責任取ってやってもらいますが、原口さんからちょっと説明をしたいと思います。

原口委員長代行
 このワクチンですね、もう世界各国ではワクチンパスポートと言ったことまで出ています。withコロナなどと言っている国は、私が知る限り日本だけです。このワクチンについては、国民に河野担当相が「慌てないでほしい」という趣旨のことを言ってますが、混乱してるのは政府であり、そしてこのワクチンについて後手後手。医療関係者にもまだ4分の1しか接種されていないということは、極めて深刻な事態だと思います。日本の厚労省からだけ、あるいは内閣からだけ聞いていたんでは、世界の趨勢はわかりません。世界ではですね、もうアメリカは1億人を超える接種という形になっていて、そこで我が国が、もちろんメッセンジャーRNAワクチンですから、そこに対する不安も含めてですね、解消していく、そのファクトを各国と比べる中でやっていきたいと考えています。以上です。

安住委員長
 という感じです。ですからあと13時から、まず事務方の打ち合わせをして、明日正式に発足をすると。第1回目は自治体の首長さんに出ていただいて、最初に先行して行った世田谷区の保坂区長とリモートで結ぶんですか、意見を聞いた上で第1回目を3党でスタートさせるということになりますので、よろしくお願いしたいと思います。

以上

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