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JETROが中小企業の輸出拡大のためにできること-越境ECの利用促進-

 前提として、中小企業は自社のECサイトを持っていないものとする。また、越境ECの中でも、国内・相手国ECモール等出店の販売モデルを目指すものとする。
 JETROが中小企業の輸出拡大のためにデジタルツールを使ってできることの一つは、オンライン上の展示会や見本市である。具体的には、中小企業が出展できるバーチャル展示会を開催し、ECモール等がそれらを視察して取引ができるような場を作ることである。なぜなら、購買のプロセスを認知・興味・欲求・記憶・行動(AIDMA)に細分化して考えると、中小企業とその商品は、認知と興味の分野に課題感があるため、まずは知ってもらうことが必要だと考えたからだ。そのため、地方にある中小企業でも一堂に会することのできるオンライン空間で、ECモール等に比較評価されることで、認知と興味を持ってもらうことが必要だと考えられる。
 そのために、まずは、国内外のECモール等に声をかけ、ある程度の買い付け余力を担保する必要がある。その上で、業界ごとにブースを分けて、該当する業界の中小企業に出展を呼びかける。例えば、衣服を扱うブースや工具を扱うブースなどに分けることで、中小企業とECモール等のマッチングの確率を上げることができる。この取り組みにおいて、いかにECモール等と中小企業を集めることができるかが問題となる。
 そこで、両者のメリットをうまく説明することが求められる。そのために利用できるツールの一つがSNSだろう。具体的には、こういった催しを行うことを周知させたり、その出展や視察にかかるコストとそれをおこん会うことで還元される将来的な利益を説明することが必要となる。そのために、普段から中小企業が海外に販路を拡大するためのアドバイスであったり、日本の中小企業を海外企業に認知してもらうための情報発信をする必要があると考えられる。その他にも、目玉となる中小企業やECサイトの誘致を確約し、それを大きく広報することもできるだろう。
 以上のように、JETROが中小企業の輸出拡大のためにオンライン上の展示会や見本市ができると考える。

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