Road to Honolulu.
JCSのDAY1を抜けるのにあと2勝。
それが2024シーズンの最終到達地点だった。
初めましての方は初めまして。
お久しぶりです。ハラです。
久方ぶりのnoteの更新です。
冒頭の文でお分かりいただけるように、世界への出場権を賭けたラストチャンスにあたるJCSで負けてしまったため、僕の今シーズンが終了しました。
悔しさを忘れないために、そして本当に色々あった2024シーズンの軌跡を残すために今回記録を残します。
(絶対に激イタポエムになること間違い無しなのですがこれも味ということでひとつ…)
ずっと根無草で続けてきたポケモンカード人生に明らかな転機が訪れたのは、カクタイム(TN さい)にDiscordサーバーへ誘われた時だった。
それまで1年程度一緒にポケモンカードの練習をしていた彼からの誘いを、一度は「めんどくさいから」という理由でなあなあにしていたが、3ヶ月後に再度誘われたことで加入を決めた。1月31日のことだった。
そうして加入したサーバーこそが「Road to Honolulu.」である。
世界大会を目指す、という究極の目標を冠したサーバー名。ここから本当に世界大会への出場を勝ち取る人間が現れるとはつやほども思わず(それがさいくんなんてなおさら)、固定で練習ができそうなメンバーが見つかって純粋に嬉しかった。
直後のCL福岡(2/17-18)でさいくんが最終戦績11-3の28位。JCSの優先権を実力で掴んだ。歓喜に沸くサーバー。
とても悔しかった。
シーズン1会場目のCL横浜でDAY 2に進出し、得られた優先権。CL京都を明らかな練習時間不足で3-3で落としてしまったことで、そもそもスタートラインにも立てなかった。
死に物狂いで努力できなかった自分を心底恨んだし、そこまで到達できていなかった環境からも脱したいと思った。
次の目標は3/10に控えたシティリーグS3。
今年はシティリーグで優勝することで、シーズンの締めくくりとなるJCSへの出場権が得られる。逆に言えば、シティリーグやCLで結果を残さなければ、JCSへの出場は極めて難しくなる。
「JCSに出られなかったら、またさいくんに差がつけられる」
すべてのきっかけをくれて、ずっと練習をしてきた大好きな友達だが、同じくらい負けたくなかった。
そこに追いつきたかった。
話は少し脱線するが、当時ロストというデッキがとても苦手だった。
水雷悪超の4種のエネルギーが入ったロストデッキは、ベンチ狙撃・ダメカンのばら撒き・確定気絶、しまいにはごっつぁんプリファイでのサイド追加獲得を手にしたなんでもできるデッキだ。
しかしその反面、やらなければいけないことを見失い、自分自身のプレイのせいで負ける可能性があるという「諸刃の剣」的なデッキだった。
『強いことはわかっているが、使えないデッキ』
これほど勿体無いことはない。
3週間後のシティリーグに向けて、苦手克服への練習を始めることにした。
強者のnoteを買い、考えをインストールしていく。
練習を通して実践。
インプットとアウトプットがいいサイクルで進められている実感があった。
そうして迎えたシティリーグ。結果は……。
これまで結果を残せなかったシティリーグで、ようやく結果を出せた瞬間だった。
JCSの権利もなんとか獲得でき一安心していたところに、CL愛知の当落が発表。
CL愛知当落&新弾発売翌日に行われた夢幻杯という自主大会では
キバLOでまさかの優勝。
ディスコの鯖メンバーである、みつさん、しおんくん、さいくん、ごましおさん、ジャジーさん、ゆきやさん、ゆーやけさん、なきさん……たくさんの人と練習ができるようになって、たしかな意味と成長を実感。
完全に絶好調だった。
そんな伸びかけていた天狗の鼻を完全にへし折った男がいる。
ムキムキコントロール大好きニキことわさびである。
彼とはもともと2年ほど前から関わりがあり、たまに練習をする程度の中だった。
そんな彼にCL愛知に向けた練習相手として声をかけたのが運の尽きだった。
嫌な予感はしていた。
今シーズンのCL横浜前に練習をした際もギラティナミラーで鬼のボコボコをくらったのだ。
今回の彼の使用予定デッキはピジョットコントロール。使用候補のありとあらゆるデッキをボコボコにされた。
しかも直前の週でサーナイトが大流行し、使用予定の青ロストも封じられる(当時はカミ2枚に加え、クレッフィも採用されるケースがあった)。
調整メンバーとの練習会でも全ての候補デッキを消され、完全に後がない状態に。
ポケモンカードが楽しくなくなった。
(余談だが仕事もこの時大炎上していたため、心身の余裕があまりにもなさすぎた。)
結局勝てず苦しみ抜いた末に、「これまでCLで使用して縁起がいいから」という信じられない理由でギラティナを選択。あえなく3勝3敗で姿を消した。
そんな苦しいCL愛知だったが、良いことが2つあった。
1つは調整メンバーと同じ宿に宿泊したことだ。
会場近くの常滑にあった古民家風民宿を貸切り、2泊3日の疑似共同生活を送れたことは、メンバー間の繋がりを深めただけでなく、明らかなモチベーションの向上効果もあったように思う。
2つ目はさいくんの世界大会出場権利の獲得。
DAY1で負けしまったことがどうしても悔しくて会場には残れなかったが、ずっとその動向は追い続けていた。
DAY1を7-2で突破した後、DAY 2を5-0で突破した彼はそのまま予選8位で通過。トーナメントへの進出を果たした。
1戦目を勝ち、配信卓で準々決勝を勝利した。
ベスト4だ。
前回の悔しさだけの感情じゃなかった。
本当に嬉しかった。
名古屋から急いでセントレアまで戻った。
なんとか表彰式には間に合って、現地で祝福の言葉をかけることができた。
はじめて世界大会が見えた気がした瞬間だった。
さて、残りのチャンスで世界大会に出場するためにはどうしたらいいだろう。
CL札幌は応募を失念してしまっていたため、残るはJCS一択。そのベスト32。
例年よりは可能性が増えている。
ここでホームランを打つしかない。
目標を定めてからは早かった。
これまでのポケモンカード人生で、自分が結果を出せる時は決まって『デッキの練度が高い時』だった。
ひとつのデッキを選んで、それを使い倒す。
それこそがJCSで世界権利を取る唯一の方法だ。
幸い、いまは多くの仲間に囲まれている。
いろんなデッキと戦えるし、いろんなデッキのスペシャリストがいる。改めて環境に感謝だ。
さて問題はなんかデッキで行くか、だったが…。
「カビゴンマジで強ええよ!」
俺の心を一度完膚なきまでに叩きのめした男が、そう言っていたのを思い出した。
この話を持ちかけた時点で、カビゴンLOというデッキはPTCGLで回したことがあるという程度の理解度しかなかった。なんならコントロール系のデッキは苦手な部類であったし、前向きに使用を検討してるなんて数ヶ月前の自分が聞いたら驚くに違いない。
それでもカビゴンと心中する決意を固めたのは、単にカビゴンLOが環境において強すぎたからに他ならない。
今回のJCSで必要なのは、何よりも勝利だ。
死に物狂いで勝って、ベスト32に残る。
そして、ホノルルへ。
それしか頭にはなかった。
それ以外は欲しくなかった。
来る日も来る日もサーバーで練習相手を探し、
見つからなければ外部の練習会に出向く。
残り時間はどんどんと減っていく。
5/25。JCSまで1週間というタイミングで向かえた夢幻杯。前回出場した大会で優勝をしたため招待選手として望んだ結果は……。
めっっっっっちゃ負けた。
これしかないという構築を持っていき、カビゴンで負け越しはしないだろうと思い望んだが、そう甘くはなかった。
ちなみにサイドイベントでもその後0-3してしまい、メンタルはどん底に。
いつまでも凹んでいたい気分ではいたが、そう落ち込んでいられる時間もなく。
そのまま日曜朝にかけて練習。
翌週も月曜、火曜、水曜、木曜…。
誇張ではなく、毎日練習をした。
カビゴン師匠である2人からの教えを受け、とにかくプレイを早くすることを第一義に、詳細を詰めていく。
わさびからの「マジでめっちゃプレイ早くなってる。超仕上がってるよ」。
その言葉が励みになった。この道が正しいのだと信じられた。
ここまでやったんだから、勝てるはず。
そう思えるほどに練習をしたのは、もしかしたら初めてだったのかもしれない。
向かえたJCS当日。
調整メンバーと会話を交わして緊張をほぐしつつ、それでもリラックスしすぎない程度の程よい集中力。
過去に勝ったことがある時と似ている。今日は本当に勝てる。自信が湧いてくるのを感じた。
実際、途中まで戦績は6-1と絶好調だった。4戦目のギラティナ相手にカビゴンにお守りを貼り忘れる凡ミスをして負けてしまったが、それ以外は良い集中力で投了をもらう、あるいは山を削り切ることができた。
いける。DAY 2の舞台に、またいける。
胸が高鳴り向かえた8戦目。対戦相手は古代だった。
笛を吹いてもゲッコウガはあたらず、そうこうしているうちに盤面をハバタクカミで埋められる。
古代をトラッシュにどんどんと送り、カビゴンがワンパンされるラインに乗ってしまった。
マントイーユイを作り出すも、290ダメージでワンパン。2敗目を喫した。
後がない状況ではあったが、至って冷静だった。
もう一度古代に当たるか、あるいはジャミングタワーが多投されたルギア以外には勝てる自信があったからだ。
あと2勝すればいい。ただそれだけのことのように思い込みたかった。
迎えた9戦目。
対戦相手と試合前に雑談をする。幸いにも良い人そうだった。さりげなく時間切れに対してのジャブを打ち、ゲームスタート。
相手はライコポンだった。
このマッチはミミッキュを押し付けたり、ポケモンを縛ることで比較的勝ちにつながりやすいマッチの認識だった。
だが、手札が渋い。
カビゴンはいるが、それだけだった。
脳裏によぎる、種切れの文字。
ドロー。カビゴンだ。
まだ負けはしない。なにか、何かサポートに触れられれば。
カビゴンが倒される。ドロー。何も引かない。
カビゴンが倒される。ドロー。何も引かなかった。
三度カビゴンが倒された。自分の場には何もいない。
本当に目の前が真っ白になった。
結局、あと2勝足りなかった。
あれだけやったのに、それが最終到達地点だった。
とにかく悔しかった。
結局俺の1番のライバルと思っているさいくんは今回も8-2でDAY 2に進出し、最終ベスト64以内で着地した。2024シーズンは完敗だった。
来シーズンに向けて。
ひとつ、大きな目標がある。
どうしても世界大会に出たい。それも、調整メンバーのみんなで。
今シーズンの最後は本当にいろんな人にお世話になった。名前をあげればキリがないが、それこそ全員に感謝の手紙を書き記したいほどに感謝している。
ずっと1人で遊んでいたポケモンカードを、より深く熱を持って遊べるようにしてくれた仲間に恩返しがしたい。
決して上手いプレイヤーではないし、どちらかといえば下手だ。デッキだって作れないし、集中力も欠けている。
けれど、ポケモンカードが好きだ。そして、仲間のことも大好きだ。
みんなで勝ちたい。そして、シーズンの最後は笑顔で迎えたい。
そしてさいくんに追いつきたい。
個人としてのシーズンは終わったが、まださいくんの世界大会がある。
これまで調整に付き合ってもらった分、彼が世界で勝てるための全てを惜しまない所存だ。
まだまだRoad to Honoluluは終わらない。
来年はどの街へ続く道になるだろう。
今からそれが楽しみだ。
練習してくれた全ての人に感謝を込めて。
ハラ
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