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Happy Women's Map 石川県輪島市 日本女性初の輪島漆芸作家 天野 文堂 女史 / The First Female Wazhima Urushi Artisan, Ms. Amano Tendou 

-石川県輪島漆芸美術館 / Wajima Museum Urshi Art

天野 文堂 Tnnobundo
1896 - 1952
生誕地:石川県輪島市
Born in Wajima-city, Ishikawa-ken

「男ができることを女ができないことはない」
"There is nothing that a woman cannot do what a man can do."

天野文堂(本名 住谷わかの)女史は日本女性初の輪島漆芸作家の親方です。優れた画技と雅趣あふれる沈金の作風で、輪島漆芸女性作家として初めて日展の特選を受賞。女の仕事とされていた箔置きでなく、男の仕事とされていた彫の巧みさで高い評価を得ています。

Ms. Fumido Amano (real name: Wakano Sumiya) is the first female master craftsman in the field of Wajima lacquerware in Japan. With exceptional painting skills and a refined style of gold inlay work, she became the first female Wajima lacquerware artist to receive the Special Selection Award at the prestigious Japan Art Exhibition. She gained high acclaim for her mastery of carving, which was traditionally considered men's work, instead of the traditionally assigned women's task of applying gold leaf. 

「女はノミを持つな」
 わかのは輪島女児尋常高等学校を卒業後、男性が絶対的優位性をもっていた輪島漆器界に入って、沈金師・坂上藤太郎のもとに弟子入りします。輪島塗は分業制で、木地職人、下地職人、塗師と、多数の職人の手を経て作られ、漆を塗っては研ぐ作業を繰り返すことで、漆特有のつやが出て、美しい輪島塗ができあがります。輪島塗は下地が厚く、器の表面に沈金ノミで絵柄を彫り込み、溝となった部分に漆を接着材として塗り重ね、金箔や金銀粉また色粉を沈めて、模様を描き出す「沈金」が発達します。当時、沈金の世界では女の仕事は箔置きと決まっていましたが、わかのは彫りを望み、女性には創造性が無いという封建的慣習を打ち破って1年後には師匠からのみを持つことを許されます。
「新境地」
 親方が死去すると、日本画を学んだ雅趣あふれる沈金の作風で知られる、藤井観文の門弟となります。彫りの技術をみとめられて最初からのみを持たせてもらいます。6年間修業を積み、年季が開ける3年後に、蒔絵師・天野三郎と結婚。師匠観文の厳しい指導と夫三郎の温かい理解のもと、沈金と蒔絵の技術の総合化を試み新境地を開きます。家庭や出産・育児の役割分担を一方的に負わされる制度的制約を打ち破って、わかのは師匠から「文堂」号をもらい、28歳のとき輪島漆器業界で女性としてはじめて弟子をとります。35歳のとき帝展初入選以来入選を重ね、戦後は日展で活躍、特選を受賞します。

-石川県輪島漆芸美術館 Wajima Museum Urshi Art

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