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どぶろくで使用する「湖北はみ出し米」について

なかなかnoteの更新ができておりませんが、今回思い入れのあるお米で醸したどぶろくをリリースするので、ここに書いておきます。仕込みNo003「湖北はみ出し米」甘口、2022年5月27日、販売開始です!

裏ラベルの内容


[仕込みNo.003]
誰もが居場所がある風景っていいじゃない?赦し合う共生の関係。田んぼにはふるいから落ちた粒の小さなお米がある。落ちたといえば価値が低いが「はみ出した」と捉えたら愛嬌がないだろうか。無肥料無農薬だからこそ、多様性のある田んぼ。なので黒くなってたり、割れていたりするお米もあるが、それを排除することなくたっぷり使い、個性ある誰もが居場所あるよう丸ごと活かして美味しいどぶろくへ仕立てました。

「湖北はみ出し米」って?

このお米には、虫がついたりして黒くなったお米や割れてしまったお米、未熟なお米も入っています。

この農家さんの名前は事情があり非公表ですが、ハッピー太郎が信頼を寄せる方です。湖北とは滋賀県の北の方の地域のこと。今回どぶろく用にお米を分けて欲しいとお願いしたところ、そのお米の中でもふるいから落ちた「中米」があるのだが、、、と。普通は酒造りではそういうお米は使わないのです(粒が揃っていないため精米したらボロボロになる可能性がある)。


しかしながら、ハッピー太郎は、以前よりそういうお米を糀にしてお味噌用に使っておりました。すると、糀にするのは難しいですが、お味噌にした場合、溶けがよくて味は良いのです。「大粒の綺麗なお米は銀シャリで、小粒のお米は味噌汁で」そうすると田んぼ全体を食卓で食べることができる。そんな取り組みをしておりました。だから、そういうお米でどぶろくを作ることに抵抗がなかったのです。

カメムシにやられた後も少し見られます。

ただ、「中米」とか「ふるいから落ちた」という言葉はちょっとネガティブにとられることもあるかなあと思い、考えた言葉は「はみ出し米」でした。はみ出しちゃったお米たち。そうすると、なんだか愛らしく、個性的なものたちとして捉えられます。ある意味「行き場のないはみ出し者」として扱われる彼らがチームになってそれぞれの持ち味を発揮してもらい、それを丸ごと味わう「どぶろく」は、きっと面白いものになるんじゃないのか。これは、今まで出会ってきた人間界の「はみ出し者」(そう、このどぶろくを飲んでるみなさんのことですよ)たちへのオマージュでもあるわけです。

今回、「湖北はみ出し米」は無農薬無肥料のミルキークイーンやコシヒカリ達。粒が小さいからこそとてもよく溶けて、豊かな味わいを出してくれました。そして、一粒一粒が個性的であるがゆえに苦味や渋みも感じられて、それがどぶろくの味わいに奥行きを出してくれています。ちょっと暴れ気味な部分があるけれども、ゆっくりと日毎にまとまってきます。そんなポジティブな変化を楽しんでいただければ幸いです。

世の愛すべき「はみ出し者」よ。乾杯!!


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