頭の中の映像化
皆さんは小説が映像化されたものと、映像にあるものが小説化されたものをどちらを見ます(読みます)か?両方ですか?私は基本、どちらか一方しか見ません(読みません)。普段、小説を読むとき、頭の中で映像化されているので、実際、映像化されたものをあとでみると、自分のイメージと違うので違和感があります。逆に映像としてあるものはもうすでに映像としてイメージしたので、本であえて読む必要はないと考えています。その1例がハリー・ポッター。映画好きなので映画を先に楽しんでしまったので、新たに本を読むことはありませんでした。
唯一、読んで頭の中で映像化したものと映画の映像がイメージと一致した作品があります。かなり、古い本ですが、赤川次郎さんの「ふたり」。小説で読んだ当時、私にとって、衝撃的な内容と結末だったので、頭の中で映像化がフルに発揮した小説です。その後、映画として発表され見ると、私の映像化とイメージが見事に一致する作品でとても興奮したのを覚えています。
最近、読んだ小説で是非、映像化してもらいたいものがあります。それは高丘哲次さんの「約束の果て-黒と紫の国」。本屋をいつものようにさ迷っていて、表紙の絵とサブタイトルの黒と紫、あらすじの説明の「わたしたちのこと、忘れないでね」これだけで、まだ、読む前から想像力がかきたてられるものでした。この小説は私の頭の中の映像化はまるでジブリの世界でした。この本は正直、難しい言い回しと読んでも覚えにくい漢字が並ぶため、読み慣れるまで全く頭の中で映像化できませんでした。読み進めていると突然、視界が開けたかのように、私の頭の中に映像があふれてきました。この小説のサブタイトルの黒と紫が映像に広がる感覚で読み終えました。ジブリ映画であれば、この世界観を私の頭の中の映像化通りの作品が見れる予感がする小説です。
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