目の前が帰還困難区域の小学校。「学校って最後の砦じゃね?」

浪江町は大堀地区。
僕の本当の生まれ故郷であり、伝統工芸品大堀相馬焼の発祥の地。
細かい話になってしまうんだけど、県道35号線から西側は帰還困難区域で、その道路で人の生活ができるところとできないところに分かれていて。
僕の母校、大堀小学校は人が住める側から1kmぐらい行った本当にギリギリにある。
(大堀幼稚園の真隣が小学校ですね。)

ちなみに2016年時点の小学校はこんな感じ。
現在もあんまり変わらないです。

画像1

(参照:http://namieseoffice.seesaa.net/article/439823364.html


ちなみに2016年時点の小学校はこんな感じす。
でも、現在もあんまり変わらないと思います。
この小学校ですが、取り壊しがはじめってしまうかもしれないですよね。
理由は簡単で、誰がこの施設の維持管理をしていくのか。もともと小学校は町の施設なので、町が維持管理していきますが、今後人口が戻らない町に小学校はいくつも必要なく取り壊しが検討されています。維持費だけでかんがだけで考えても、年に数100万かかりますからね…
ちなみに、浪江町には計6つの小学校があるんですが大堀小学校と同様の状況の小学校もあります。(中には、避難所としての機能のために取り壊されない小学校も。)

簡単に取り壊しといいますが、これにも多くのお金がかかるわけでして、僕の父は建設業、とりわけ土木などが専門のためさらっと聞くところには、軽く1億はかかるだろうと。(1億って、プロ野球選手の年棒かて…)
そんなお金がどこから出るのか、って気になる方もいると思うのですが、これが環境省の解体事業でできちゃうんですよね。

(2)建物解体要望
現在は、原則として市町村が発行するり災証明において半壊以上と判定された物を解体していますが、今後は、長期の避難により荒廃が進み、生活環境保全上の支障が生じている家屋(その家屋が居住出来る状態となっているか否かではなく、周囲の生活環境に差し障りを与えている場合を想定)についても、市町村の確認を得て、除染事業ではなく、廃棄物事業として解体撤去の対象とする方向です。
(参照:http://josen.env.go.jp/about/efforts/acceleration.html

すいません勉強不足で確実なことは言えないのですが、おそらくこれの「長期の避難により荒廃が進み〜」というところに、家屋ではないルールを持つものがあるのだと思います。

と、僕がここで問題にしたいのは、その金どうすんだ!とかではなく、この小学校がなくなることによって起きることです。あくまで仮説ですが、僕はこの小学校が大堀地区最後の砦な気がしてるんですよね。
1km先には人が住めない帰還困難区域が広がる。そんな日本では前代未聞で、大堀地区が維持していくのに必要なことは、僕たち皆が共感できるものを維持していくことなんだと思ってます。
大堀相馬焼には失礼ですが、大堀地区の僕たち皆に思い出があるかと言われるとそんなはずもなく、必ず思い出の中にあるのは小学校の思い出だと思います。
僕はコミュニティ維持とか声高々にいう人がいますが、そんなことの前に皆の思い出となるこの場所を無くしちゃいけないんだと思ってます。だってこれなくなったら、僕たちは何を持って大堀地区を考えていけばいいかわからないと思います。おそらく皆が一人一人で「大堀はこれだ!」と正直わけわからないこと言い出すんですよ、僕を含めて。そしてコミュニティ維持とか言ってもまとまるわけないですよね。
だからこそ、僕は大堀地区の維持には、皆の思い出に必ずあるこの大堀小学校の維持が何よりも大事だと思っています。

なんの根拠もなく僕もこんなことを言ってるわけではなく、実際大堀小学校ではこんな住民のコミュニティ意地活動もあるんですよね。
https://www.asahi.com/articles/ASLCK53XJLCKUQIP00Z.html
すごいのは、わざわざ片道2時間以上かけて、反対の会津地方に避難してる住民も来ていること。「子どもたちじゃなくて、イノシシが遊んでた」なんてところを書く新聞記者もどうかと思いますが(笑)。
僕には東京におじさんがいるのですが、おじさんも実際に大堀小の清掃活動には一回行ってるんですよね。(おそらく僕のふくしま駅伝の応援ついでに来たんだと願っていますが…)面白いですよね。やっぱりみんなの欠かせない思い出のひとつになってるんですよ。

じゃーアイディアがあるのか!と言われると正直なくてですね。。。
コミュニティ意地だけの目的ではどうしようもないので、他にやっぱりアイディアがないと。維持費を稼いでいけるだけの何かはないと周りは納得しないのでダメなんですよね。僕このアイディアを一緒に考えていく仲間が欲しいんですよ。
でも、なんか楽しそうじゃないですか?これ?(笑)

ストレートに言いますが、昨今の小学校の利活用は様々なところで話題になりますが、そんなのどうでもいいと思っていて、ぶっちゃけ地方が縮小していく中では、維持管理費高いなら壊しちゃえとも思うんですよね。
でも僕がそんな地方が縮小する中で、その流れに争うのは、ある意味意地であって、そして僕たちの存在を世界にも知らせる重要な行為なんだと本当に思います。(飛躍したけど。)

今ある状況から前を向いて頑張っていかなくてはいけないのは当たり前。でもその中でも、与えられた状況を受け入れるだけで前を向いていかないのは別だと思います。そんなの悔しすぎるし。
てか、俺らそんなコケにされ続けるわけにはいけねーし。

だから、とりあえず僕はこれから細々とアイディアと仲間を増やしていきたいと思ってます。

そして書いてて思います。言っちゃったな。。。(笑)



PS
アイディア募集中です。
特にアーティストの方と協力したい。

〈大堀小学校の特徴〉
・広い。
(野球少年だったので野球やってました。)
・校舎が実は結構綺麗。
・校舎内は、日差しが入りやすくて気分爽快。
・校舎から校庭が見渡せる。
・学校の周りは全然人が住んでいない。田んぼばっか。
・東京方面からの高速道路から丸見え。
(助手席からはめっちゃ見えますが、運転手の方は気をつけてください。)
・山本幸輝の出身校。
(当たり前だしなに情報…)
・焼き物を焼く窯がある。
(さすが大堀相馬焼の里…笑)


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