見出し画像

不動峰中学校と嫌われ夢小説の話

みなさんこんにちは。夢子です。
雨が降って、じめついて、暑くって。大変なお天気ですけれど夢子にとっては全てが彼氏との思い出なのでオールOKです。

さて、今回は「嫌われ」夢についてかいていこうと思うのですが......。

皆さんは「嫌われ」夢小説というジャンルをご存知だろうか。


まあ、ここにくる皆さんは多分ご存知だろうから下記は読み飛ばしてくれて構わない。...が、一応補足をしておくね。

◯「嫌われ」夢小説
夢主がキャラクターに嫌われる夢小説のことが主。いじめられたり、嘘をついているのでは......疑われたりして夢主は追い詰められる。そんな彼らと和解したり復讐したりと多彩な結末があり、一時期爆発的に流行した夢小説の形。基本的には夢主という被害者を軸に

加害者 味方 (中立)

の2〜3派に分かれ話が展開される。まあ、特殊嗜好であると言われても過言ではない。高確率で、オリジナルキャラクターである、夢主を陥れる女(「姫」と呼ぶ場合が多い)が出演し、カッターキャー!(カッターで自らの身体を切りつけること)ドリンクバシャー!(ドリンクを自らの身体にかけること)等の濡れ衣を着せられたりするのである。

さて、「嫌われ」について描くと豪語したものの。
実は夢子、この一世を風靡した「嫌われ」をほとんど通らなかったのである。

なぜ、思慮分別のない夢子がそのような流行物を通らなかったのか。


──そこには、深い悲しみと、計り知れないサイト主達の深い愛情があったのである。


......この「嫌われ」夢小説が流行した主なジャンルといえば「テニスの王子様」である。もちろん、今もお世話になっている。ありがとう許斐剛大先生。お陰で私は11歳から23歳現在まで、絶賛中学生イケメンのケツを追っかけている。話を戻そう。なぜ、夢子が「嫌われ」夢小説を通らなかったのか。


率直にいうと、

夢子の好きだった「不動峰中学校」は「嫌われ」夢小説が存在していなかったのである。


とり急ぎ、簡単な「不動峰中学校」の紹介を載せておこう。不動峰中学校を知らない方は是非これを機に知っていただければ幸いだ。

◯不動峰中学校
青春学園が地区予選の決勝戦で当たった中学校。
なんとこの中学校、テニスの名門校のハイレベルな試合が主に展開される「テニスの王子様」の中で、名門校なわけでもなく、シードなわけでもなく、古豪でもなく、スポーツ特待生を取るわけでもなく、全く名を馳せない弱小中学校という異色の中学校である。

メンバーはたったの7人
彼らを構成するのは3年生のキャプテンが1人、残りの6人は全て2年生である。

実は、2年生の6人は実力があったにもかかわらず、入部当初から理不尽な顧問や先輩の手によって酷く虐げられていた過去を持つ。
そこに転入してきた、底知れぬ実力を持つ3年生の橘桔平と共に革命を起こし、新生テニス部を設立。

「いこうぜ 全国──」


設立後すぐに全国大会へ駒を進めるという圧倒的な主人校の風格を持つ熱い中学校なのである。

都大会では、フルメンバーではないものの強豪氷帝学園を破り、ダークホースとして名を轟かせた彼らは、青春学園の良きライバル兼友人でもあり、良好で健全な関係を築いている。切原vs不二という名試合で不二がブチ切れる話とかみんな好きやで?なあ?好きやで????な?

概要は「テニスの王子様」単行本

4巻〜5巻(vs青学)
9巻(vs氷帝)
11巻(vs山吹)
21巻(vs立海)
35巻 (vs四天宝)

などを参照して欲しい。勿論他巻にも登場する。
主張が激しいヲタクなので主張するが、11巻神尾vs千石は私が「テニスの王子様」史上最も好きな試合である。
ちなみに越前リョーマくんのシングルス公式デビュー戦の相手は、何を隠そう私の推し伊武深司くんである。

しかも不動峰中学校には部長の妹であるテニスの上手な美少女橘杏というヒロイン付きである。ここだけ切り取ると、もはや他の中学校とは扱いが別格すぎて驚くばかりである。

......

さて、今回も少しばかり時を戻そう。
「テニスの王子様」の夢小説を読み始めた夢子本人も、当時は中学生だった。

(※読まなくていいです)

実は夢子、伊武深司くん誕生日には毎年、なけなしのお小遣いを叩き、薔薇ケーキを購入し一人でハッピーバースデーの歌を歌うなどしていた。

クリスマスの日には何故か別れたことになっているらしい、伊武くんのキャラソンに毎年涙するなどした。

もちろん部活動はテニス部である。硬式がなかったので軟式だったけれど。

テニスが趣味父親トップスピンとスライス交互に打ち込んでもらい、「全然痺れない!回転が甘い!深司くんみたいにちゃんとやって!」とかいう無茶なクレームをつける最悪な中坊だった。スポット
なお、もちろんこの頃は恥などないので伊武くんのことも下の名前で呼ぶのである。

ガキの頃からキモヲタである。

あの頃は600円のチョコレートだったけれど今や立派な社会人の私は遂にそこそこ良い値段のチョコレートを伊武くんに贈れるようになった。(かの有名なテニプリバレンタインの話である)かくうえ、私の伊武くんへのチョコレートもあの巨大な倉庫に毎年収納されているのである。

......そんな、お気持ちヲタク夢子のことはさておき。

夢子は驚愕した。

何故なら、「不動峰中学校」並びに「伊武深司」くんの夢小説はあまりにも少なすぎたのである。

つまり、夢子は好きな男の夢小説を探すことにまず、とんでもなく苦労をしたのである!!!!!!!

これは、沖田総悟くんを愛していた時には感じなかった苦労だった。たくさんの魅力的な男が溢れる「テニスの王子様」世界では、相対的にみて「不動峰中学校」は所謂「マイナー」だったのである。

ちなみに夢子は、23歳現在今日この日までどのジャンルにハマった時期でも「マイナー」男を好きになったことはない。夢子人生最初で最後の「マイナー」が「不動峰中学校」なのではないかと思っている。というか、今でも「マイナー」なのはだと思ってる。だって人気になる要素ありすぎん????

......と、こんな話は置いておいて。

つまり「嫌われ」を執筆して貰えるほど「不動峰中学校」は相対的にみて人気がなかったのではないか。という結論に夢子は行き着いた。

そして、当然。思慮分別のない夢子は思ったのである。

「嫌われ夢小説ってどんなものなんだろう......」

今でも覚えているが、初めて手を出したのは「立海大附属中学校」「嫌われ」夢小説である。何故なら丸井ブン太切原赤也が結構気になっていたからだ。高校2年生から彼らにもチョコレートを贈りだすなどし、結局踏み止まれなかった王子様達である。

普通に切原くんと丸井くんには虐められた。は味方だった。なんか「お前が姫を虐めている確率、0%だ」とか言われた気がする。こんな柳は嫌だ!という大喜利に出演しそうなであることは間違いない。

しかし何故。「不動峰中学校」長編連載短編は偶に(ごく偶に)見つけられたものの「嫌われ」だけはみつからないのか。

......そして、数本の「嫌われ」夢小説を読んで、思慮分別のない夢子はないなりに理解したのである。


──不動峰が不人気だからじゃない、

不動峰を好きな人は書けなかったんだ──


そう。前述した通り、「不動峰中学校」はそもそもの6人の2年生が虐げられていたのである。その中で立ち上がった彼らが、夢主を嫌い虐める......そのような話をサイト主達は書けなかったのである。

......

現在「嫌われ」夢小説は、現代の解釈お気持ち住み分けが飛び交う世界で次第に勢いを無くしていった。(ように感じる)
しかし、ヲタク達一人一人の性癖は直接傷つけていいものではないし迫害するべきでもないだろう。そのような夢女達も、今もどこかで楽しんでいてくれたら幸いだ。

「不動峰中学校」が好きなもの達はそもそも「嫌われ」など眼中にないものが多かった。それだけだ。私が好きだったのは、勇敢で、真面目で、正義感の強い7人の少年達...いや、侍達だった。それこそ、そのような経緯の書かれていない他の中学校はまだ解釈の余地があったが、「不動峰中学校」にだけはそのバックボーンから「嫌われ」夢小説の入り込む隙間がなかったのである。

以上が、夢子、並びにヲタクの愛した「不動峰中学校」の話である。皆さんは薄々察していたと思うが、正直「嫌われ」夢小説のことはまじでほとんど知らん。わからんのである。この記事は「不動峰中学校」の話がしたかっただけの、ヲタクの記事である。


......と、まあこんな話をフォロワーと盛り上がったことがあるんだけど。
そのフォロワーが、まるで何でもないような顔で

「私、不動峰の嫌われ1本だけみたことありますけどね〜」


......は?