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温故知新

嵐が過ぎた「マイルドな台風一過」の日曜の午後を過ごしている森のキノコです。
幸い私の住んでいる近所周辺は停電になることもなく無事、嵐が過ぎ去りました・・・・。が、木が倒れたり、道路が一部流されたり、と場所によっては被害がありました。幸いけが人の報告は発表されていないので、「少し強めの嵐」のようでした。自然と向き合うというのは本当にいいことばかりではない、と嵐が来るたびに、考えさせられますが、と同時に、私たちは「地球に住まわせてもらっている、のだ」と感じさせられたりもします。

さて。久々に、日曜の午後の静かな時間を一人で過ごしています。
こんな時に昔を懐かしみながら、日曜の午後にラジオのFMから聞こえてきていた福山雅治、やユーミンのサウンドアドベンチャーなど、何故か思い出して、心の少しすみっこあたりが「センチメンタル」な感情につつかれます。
「昔が懐かしい・・・」そんな瞬間です。


「古きを温ね、新しきを知る」

今日は、この言葉のことを書いていこうと思います。
嵐の来る前の水曜日、子供が家に帰ってくるなり、
「〇〇レストランが10月末で閉店するんだって!!」と。
このレストランはシーフード料理が有名で、フィッシュアンドチップスは格別。そして「こんなに要らない」という量のフレンチフライが付いてくる。
そしてここは大人気のレストランで、通るたびにレストランの外に列をなしているほどの地元の人に愛されている50年以上も続いたレストランなのだ。
子供が小さかったころ、小さなレストランの中で落ち着いて食べることができず、テイクアウェイで近くの公園で食べたっけ。
そのたびに、カモメが来て、フレンチフライをさらおうとする。
そんなノスタルジックな時間を思い出した。
じゃあ、思い立ったが吉日、と木曜日、嵐の来る前にとレストランに行った。
4時半というのに、やはり今まで通り、並ばないといけなかった。
あまりの忙しさに、お店の人とは話すことはできなかったけれど、やはり魚のぷりぷりさは変わらずで、かみしめた。
子供は「10月末だからまたこれるよ」というものの、来月は色々なことで忙しくなるし出費もかさむ。
「時間とお金のミラクルが起きたらね」と言って、レストランをでた。

コロナの後、小さなビジネスがどんどんと閉店していった。
以前私は地元のカフェで仕事をしていた。立地的にもそのカフェは忙しく、毎日列ができるほどだったけれど、15年の営業もむなしく、コロナのさなか閉店してしまった。人と人とがあって時間を過ごす場所、ということがネックになってしまったのかもしれない。
私の好きなベーカリーも、違う場所にあるカフェも、みんなビジネスをたたんでしまった。
そして今だに小さな地元の人が頑張っているビジネスが終わりを告げている。
そして昔の街並みも小さなビジネスが閉店するたび、デベロッパーに買収され、そしてこの土地には合わない高層ビルがばーーんと登場。
14年前に来た時の面影がもう、ない。

この状況を見るたびに思い出した言葉が、
「温故知新」
でも今日、この意味を改めて字にして考えた時、私の思っていた状況と違う!ということに気づいた。本来の意味は以下の通り・・・・・・。

前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。

・・・・・・・・・・・・。
新しい街並みを見た時、なじみのお店が閉店する時、何故私はこの言葉を思い出していたのだろう・・・・。

古きを温ね、新しきを知る

古いものを大事につつ、新しいものも受け入れて大事にしよう、的な解釈をしていた自分だった。

日々、人は学んでいるのだなあ、と呑気に考えている日曜の午後。
嵐の去った今日、また一つ賢くなった。
でも、嵐が去るたびに、古い街並みの景色の中にある、100歳近くであろう年輪のある木が伐採されてしまったり、倒れてそれが気きっかけで抜き取られてしまう。
人間の都合で。
彼らは、きっと町の中を馬車が通っていたような時代にも、人々の生活を見てきたはず。農場だったところでは牛たちが穏やかに戯れるのを見ていたはず(ダウンタウンから車で5分足らずのところがかなり昔には農場だったとそこで生まれ育った人に教えてもらったことがあった。確かにその住宅地周辺を見ると、うまく説明できないけれど、面影があるのだ)

嵐の後の町は少し変わっている。
微妙な違いではあるけれど、私の家の周りも、「あれ??ここってこんなに見通しが良かったっけ?」ということが多々ある。

年のせいだろうか、変化についていけない。
でも、やっぱり心に浮かぶ言葉が「温故知新」
古いものを大事にしつつ新しいものも受け入れ、大事にする。
私的解釈。

時代が、街が、景色が、人が、本当に昔にはなかった速さで、変わっていく。
葉っぱなどで、散らかったバルコニーを掃除して、今コーヒーを飲んでいる。
日曜の午後が私はなんとなく好きだ。いつもならバタバタしているのに、今日は理由はわからないけれど、のんびりできる。
ユーミンのサウンドアドベンチャー聞きたいなあ。
そしてサザエさんを見て、「不機嫌な仕事モード」になっていたOL(死語??)時代も何故か今日は懐かしくてたまらない。

明日から久しぶりに太陽が見れそうだ。

追伸 写真は1982年に発行された動植物図鑑。挿絵もインフォメーションも格別。そして博物館の、いやおばあちゃんちのような、香り付き❤ このゴールデンなリスに惚れて、レストランの帰り道に立ち寄った古本屋さんで買いました。これも温故知新!?










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