2024年上半期 SNS型投資詐欺被害

元警察官で、数回の転職を得て、現在はバス運転手をしている傍ら、講演講師として活動をしている者が、思ったことを書くつぶやきです。
私個人の見解であることをご理解の上、読んでいただけると幸いです。


SNS型投資詐欺 1~6月で500億円超

SNSの偽広告などを通じ金銭をだまし取る「SNS型投資詐欺」の2024年1〜6月の被害額が506億3千万円に上ることが、警察庁のまとめで分かった。
前年同期比7倍(昨年同期被害額68億7千万円、被害件数601件)であり、
被害者は50〜70代が全体の70.9%を占めた。

SNS型投資詐欺は著名人の写真や名前を悪用したなりすまし広告を起点として、参加者が限られるグループチャットに誘い込み虚偽の投資話を持ちかける手口が多い傾向です。

被害者を誘う広告で悪用されたSNSやサイトはインスタグラムが31.4%で最も多く、フェイスブック(19.4%)投資サイト(14.2%)が続いた。
詐欺グループがかたった身分は投資家(35.5%)が最多で、「その他著名人」が17.6%であった。

ロマンス詐欺 1~6月で150億円超

恋愛感情を抱かせ投資話などを持ちかける「ロマンス詐欺」は24年上半期に計1498件確認され、被害額は約153億9千万円でした。
昨年の同期比は656件約71億3千万円の被害で、件数で約2.2倍、被害額は約2.1倍増加している

ロマンス詐欺はマッチングアプリ上で接点を持ち、被害者に恋愛感情や信頼感を抱かせた上で金をだまし取る手口です。
SNS型投資詐欺とは被害者を投資に誘う手法が共通しています

被害に遭わないためには(SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺共通)

簡単にまとめると、
○「絶対に儲かる」と言う話はない
○投資話に乗らない、お金を貸さない・送らない
○年収や貯金額、資産等を教えない

であります。

投資話等でよく出てくる「必ずもうかる」「元本保証」と言った言葉は、出資法違反になりますので、これらの言葉にも要注意です!

出資法の主な内容

● 出資金の受入れの制限(第1条)
不特定かつ多数の者に対して、後日、出資金の全額またはこれを超える金額に相当する金銭を支払うことを示して出資金を受け入れる行為です。
「必ずもうかる」「元本保証」といったうたい文句で出資を集めると出資法違反となります。

● 預り金の禁止(第2条)
ほかの法律によって特別に認められている場合を除き、不特定かつ多数の者から預金・貯金・定期積金・社債・借入金などの名目で、業として預り金をする行為です。
これらの行為は、銀行・信用金庫・農業協同組合などがそれぞれ法律に基づいて特別に認められているものなので、許可のない個人・法人が預り金をすることはできません。

最後に

「オレオレ詐欺」といった特殊詐欺の年間被害額で過去最悪だったのは2014年の565億5千万円であり、SNS型投資詐欺は上半期だけでその規模に迫る勢いになっています。
新たな手口の詐欺による脅威の高まりが鮮明なってきているので、皆さん改めて気をつけましょう!!。

参照:日本経済新聞電子版 2024年7月31日配信

これを読んで、講演等に興味を持っていただいた方は、お気軽に「日本刑事技術協会」にお問い合わせください。お待ちしています!
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河野 博紀 - 一般社団法人日本刑事技術協会 (j-keiji.org)

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