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時差

「なんでだろう」

ん?
それにはこういう理由があって
こうだからこうなってるんじゃないの?

え?
本当にわからないの?
これって私の思いこみなのかな。

真実はわからなくても、
理由を推測して納得している自分と、
疑問を持ち続けてるあの人。

確かに、タイプは正反対かも。
大雑把な自分と、細かいあの人。

そんなあの人の細かさが癇に障り、
何にも知らないくせに
負けないようにとライバル心をみなぎらせ
いつも下に見ていた。

心の支えにならない人と決めていた。

心の支えにはならないけど
経済的な支えではある。
経済的に支えられているから
今この生活ができている。

そうやって自分を納得させていた。

でも、一人一人が宇宙だとしたら
あの人の中にも光がある。

地球上に時差があるように
人にも時差があるのかな。

日の出の時間が違うだけなんだ。

ひざ掛けを畳んで置いたあの人に
涙が出た。

こうやって自分を見せてもらってる。

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