パネルスチールの是非

フォルダリターンとジェラシーが害悪なのは、もはや疑う余地はないと思うが、個人的にはパネルスチールもそれに次ぐ破壊力を持ったチップだと考えている。
流石に前者二つには遠く及ばないとは思うし、絶対禁止にしろ!なんて強く言うつもりはないが、禁止にしてみてはどうですか?くらいの提案だと思ってもらえれば。

エグゼ3ではエリアスチールはもちろんのこと、スチールゼリーを使っても、相手が最前列に立っていたり、最前列に置物が相手あると、それよりも奥のエリアを奪う事ができない。
パネルスチールだけが、最前列に相手がいようが置物があろうがそれを避けて相手のエリア深くまで奪う事ができるチップとなっている。

このパネルスチール、基本的に阻止する手段はない。
一応自エリア最前列2マスにルークを置いて、残りの1マスを自分の体で塞ぐという手はあるが、いつパネルスチールを使ってくるか、そもそも使ってくるかどうかも解らないのに、そこまで全力でパネルスチールの対策をするのは、あまりにも守る側の負担が大きすぎる。

仮にルークがない状態だと、不意に出されるパネルスチールを阻止する手段はない。基本的にパネルスチールは2枚以上続けて使うチップだが、自分が最前列に立っている時に、自分がいない列をパネルスチールされたらもう終わりだ。
2マス以上スチールさせまいとして後ろに下がっても、パネルスチールを連打する方が早い。
パネルスチールさえあれば、相手の最奥マスを取るのは容易なのだ。

エグゼ3では、相手エリアの最横列までエリアを奪う事ができるため、パネルスチール×3から最奥マスにルークを置くまでがセットの強行動となる。
2マス奪ってオウエンカも強い。ルークは最奥列に置かれると基本的にポルターガイストでしか取り除けない。ポルターガイストはメガクラスチップなのに、ルークはスタンダードチップだ。どう考えても対策として部が悪すぎる。
オンエンカは比較的破壊しやすいとはいえ、最横列に置かれた場合に取り除ける手段は限られる。
さらに、自然消滅するまでの時間が約100秒と激長だ。自発的に壊さない限り、試合終了まで居座り続ける事になる。しかも、3秒無敵→2秒休みという無敵時間の長さを誇る。試合中の時間の3/5が無敵時間になる。スチール系のチップを積みまくってスチール負けしないような戦い方でもしない限りは、ほぼほぼ、最奥列に置物を置かれた時専用の対策チップをフォルダに入れておくことが必須となる。最奥列に置かれた置物を取り除けるチップは何種類かあるが、どれもクセの強いものや威力が物足りない物が多く、対策と攻撃を兼ねて運用するには無理があるチップが多い。要するに、置物を取り除くことにしか使えないチップばかりなのだ。
結果、大抵の場合、ルークでもオウエンカでも両対応できるという理由でポルターガイストを1枚入れて対策としてしまう事が多いと思う。こんな守る側にとって分が悪くて馬鹿らしい攻めへの対策のために、貴重な30枚のフォルダの枠を対策専用チップにはそんなに割けないからだ。

というわけで、パネルスチール連打からの置物を置く動きは通りやすく、覆しにくい。
いかに強い行動であるかは理解いただけたと思う。

補足すると、エグゼ3のスチールリベンジはとても強く、連打すれば必殺になり得る力を持っているが、それは相手がエリアスチールをしてきた場合に限る。
パネルスチール×3程度であれば、240ダメージかそこらなので、リベンジを4回食らっても致死ダメージにはなりにくい。
個人的には3のスチールリベンジの仕様はどうかと思っているが、エリアスチール対策のチップとしては一定の効果を発揮しているとも思っている。
しかし、パネルスチール連打からの置物ムーブは、そのスチールリベンジですら十分に対策できないのが大きな問題点だと思う。

また、誰もがとれる簡単で強いムーブなので、お互いにパネルスチールから置物をおけばフェアであり、強いと解りきっている行動を取らない方が悪いという考え方もあるとは思う。
しかし、お互いがパネルスチールで相手エリアの最奥マスを奪って置物を置き合うと、試合が膠着状態になってしまう。
最奥マスを奪って置物を置いた状態というのは、守りが極まって強い状態なので、お互い攻め手が少なくなってしまう。普通はオーラやカゲブンシンや罠など、他の守りも併用するので、最奥マスに置かれた置物の陰に隠れた相手に有効な攻撃はほぼないと言っていい。
エレメントソニックなど、その状態でも機能する強いチップもあるにはあるが、下がらなければ当てられないチップは、エリアを返されてしまうリスクがあるため、あまり好んで使われることはない。
結果、最奥マスの置物の陰に隠れたまま、最奥マスの置物の陰に隠れた相手にダメージを与えられるチップが手元に揃うまで、ひたすら守りながら待つ時間が発生する。大抵はPAが揃うまで待つ感じだ。
エグゼ3の対戦をそれなりにやった事がある人なら、誰もがこの情景を見た事があると思う。
お互い置物の後ろに隠れて動かず、ひたすらにターンが経過していくだけの面白みのない展開を。

以上、結論を出すと、パネルスチール連打からの置物という攻めは、仕掛ける方は容易で、予防策が無いに等しく、仕掛けられた側の決定的な対策手段が無く、有効な対策手段自体も限られていてフォルダ構築に大きな制約がかかり、ミラーマッチを仕掛けても面白くない試合展開しか産まない点から、パネルスチールを禁止にした方がエグゼ3の対戦を楽しめるかもしれない、という提案の根拠とさせていただく。

ただし、上記の考え方には多分に自分の価値観が反映されており、実際には最奥マスに置物を置き合ってじっと睨み合うようなジリジリとした戦い方が好きという人もいると思うし、元々がそういうゲームなので、そこにエグゼ3らしさを感じる人もいるだろう。
なので、パネルスチール禁止に関しては提案にとどめ「そういう遊び方もあるのか」くらいに受け止めていただけたらと思う。


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