ラベルにアートを採用した想い。
2021年4月、念願叶いベトナムのノンアルコールビールに継ぐPB(プライベート)ブランド第2弾を国内でリリースすることができることに決まった。
ブランド名はIB BREWING。僕たちの拠点、市原(いちばら)の頭文字からIB BREWINGと名付けた。
記念すべき1バッジ目は、ひまわりのタネを使ったサンフラワーホワイト。
日本でひまわりの種を使ったビールは例がなく、海外の文献を参考にレシピを考えた。今後も日本にはまだない新しいスタイルのビールを作っていきたい。
そうして完成したサンフラワーホワイトを手にとって多くの方が訪ねてくることがある。
「なんで絵画がラベルになっているの?」
今日はそんな質問に答える形でブログを書いてく。
サンフラワーホワイトはひまわり畑の絵画をプリントしてそのままラベルにした。なので原画ももちろんある。
サンフラワーホワイトの原画は非売品だが、今後リリースするビールのたった一枚しかない原画も販売される。
この絵を描いてくれているのはアーティストのmina。
ニューヨークやフランスで個展を開いたりと今大注目のアーティストだ。
僕たちは10代の若さで世界各国を周り、世界中の旅人や現地の人と関わり日本とは異なる文化、歴史、宗教に触れてきた。
日本よりも文明が進んだ国もあれば、一日1ドルで暮らす貧しい国もあった。そして面白いことに40カ国以上周りどの国にもあったのがビールだった。
ビールはアルコール飲料の中で唯一ハイエンド(高額)がないアルコールだった。ウイスキーやワインは高くてみんなが飲めない、日本酒は世界に広く浸透していない、その中で唯一ビールはどこでも手に取れる価格で長い歴史を持ち世界中で親しまれている嗜好品だった。
ならば世界中の人たちと同じ時間を共有できるビールを作りたいと思ったのが始まりだった。
ラベルデザインを考える時も同じく世界中の人と時間を共有できる物がいいと思った。日本語のラベルもいいが読めない人もいる、キャラクター風もいいが会話を生み出すにはパワーが弱い。
そこで絵画ラベルにたどり着いたのだ。
絵画もビール同様長い歴史を持ち、世界中で楽しまれてきた。キャッチーな言葉やイラストでもなく、右脳を刺激するクリエイティブな芸術。
「これどこの国?」「このひまわり綺麗だね!」「ここに行ってみたい!」
このラベルから自然と会話が生まれるのだ。
現代人は思考停止になる前に、感情停止になっていると言われるこの時代。感情を動かことでその場の温度が1°でも上がるきっかけになるといい。
ここ数年クラフトビールブーム再来とも言われている。
しかしクラフトビールを語りすぎると飲み手の間口は狭まってしまう。
ビアスタイルとかペアリングとかグラスはこれとか、ビールはもっとカジュアルに楽しむべきだと思う。
「なんかわかんないけど美味しい!」「飲みやすい!」
それだけで十分だと思う。
にわかと思われることに抵抗を感じて手を出しづらい飲み物など何も面白くない。
ビールを飲みながらビール以外のことを語れる曖昧な空白をこの絵画ラベルで作っていく。
みんながビールを飲みながらみんなが語れる場を作っていく。
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