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レッスン中に楽譜の音楽用語を見た生徒の反応(私のレッスン体験談)

これは理屈っぽい、しかも練習嫌いのドイツ人生徒特有なのかも知れないけれど。

楽譜には音符だけではなくて、音楽用語・記号というものが書かれている。

少なくとも曲の冒頭にはどのようなテンポ、雰囲気でこの曲を弾いてほしいか、などが書かれている。

ピアノレッスン用の教本ともなると、音楽用語の勉強にもなるからだろう、多くの曲の冒頭に「Allegro」とか、その時に覚えてほしい音楽用語が書かれてある場合も多い。

音楽用語を見つけた時の反応〜子供の場合

レッスン中に課題の曲の冒頭に音楽用語が書かれているのを見つけた子供の場合。

「この曲、宿題だったよね。じゃ、今からこれ弾いて!」
「はい…あ、先生、このAllegroってなあに?」

おい、そこで時間稼ぎするな〜!

いや、私は優しい先生だからね、「それはね、元気に弾いてね!という意味よ。元気に、だから速く弾く曲だよ〜」(アレグロの基本的な意味は「速く」)

「へえ〜元気に弾くんだ〜こんな感じで?」(と、めちゃくちゃなものを弾く)

「今はゆっくり楽譜通りに弾こうね〜」

これで生徒は数秒から数分の時間を稼ぐ。宿題をしていないのがバレバレだぞ!

音楽用語を見つけた時の反応〜大人の場合

私の大人の生徒さんはどの方も初心者レベル。

仕事や家事、育児の中をピアノレッスンを受けるので、練習時間はほとんど取れない、という人がほとんどだ。

そこで、レッスン中に新しい曲を始めることになるのだが….

「では今からこの曲を練習しましょうか」

「はい、あ、ここにAllegroと書いてありますね。そうか、速く弾かなくっちゃ!」

いや、まだ譜読みもよちよち歩きだから、お願いだからゆっくり弾いてよ〜!


ボンのベートーヴェンハウスにて


音楽用語を理解するのは大事だけど、ドイツのピアノ教本に限っては「楽譜に音楽用語を載せるな!」と言いたくなることも多い。

子供は時間稼ぎ。書かれてある用語の意味を質問してくる割には覚えていない。
大人は最初から書かれていることを忠実に守ろうとする。それは100年早いっていうのに!

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