『星に願いを』 第五話 ──七つ村に関する二つの手記と一つの付記と極秘文書三一九号──
あの日。
あの朝に戻りましょう。
肌寒い早朝。
ハルヤさまは小書庫にお見えになりませんでした。
時間に正確な方でしたから、きっと何か事情があると思い、元々は一人でやるはずでしたし気にせずに作業を進めていたのですが、やはり雑多な、分類の分かりにくいものが多くて。
判断できず、ハルヤさまを呼ぶべきかどうか私は悩んでいました。
いずれにしても朝食の時間が迫っていました。遅刻してはまた叱られてしまいます。
少し早めに切り上げた方が良いだろうと思い、片付け始めると、