【コロナ感染記 2】0日目:PCR検査を受ける
発症して最初の症状は、鼻水とくしゃみが止まらないことと、悪寒と発汗。これはマズイと思い、翌日になって医師の診断を受けることにしました。
■0日目
7月12日火曜日。近所のかかりつけ医*に電話をかけて「熱がありますが受診してもいいですか?」と確認。快く応じてもらい、徒歩5分のクリニックへ。
前日に、6時間おきに3回ロキソニンを飲んだせいか検温すると36.3度とほぼ平熱。医師にくしゃみと鼻水、節々の痛み、咳と痰といった症状を告げる。「コロナに感染した可能性は?」と聞かれて(そんなんわからん)と思いつつ「心当たりありません」と答える。
結果、抗生剤、消炎剤、胃薬、うがい薬を処方してもらった。いわゆる風邪の対処法ですね。クリニックでは「コロナかもしれませんよ」なんて言われもしなかった。
しかし夜になると喉がヒリヒリと焼け付くように痛くなってきた。熱を測ると37.4度。再びロキソニンのお世話になる。
夜中の2時、喉の痛みと咳で寝ていられなくなる。お湯を沸かし、温かいレモネードを作ってなんとか喉の痛みを和らげる。このときは、体の中で病と自分自身が闘っていることを強烈に感じていた。薬という唯一の武器も解熱鎮痛剤しかなく、あとは自分の体力頼みという受け身の闘いだ。
朝までに(これはもう、ヤバイでしょう)という思いが募り、9時の診療開始を待ってかかりつけ医に連絡、PCR検査を手配してもらう。そう、検査を受けるかどうかの決断は、自分で下さなければいけない。ちなみに、東京都では無料検査を実施しているが、対象者は「無症状の方」とされている。
PCR検査は、当日14時半の予約が取れた。検査を行うO病院から電話があり、「口内環境を変えないよう、30分前から何も口にしないでください。正面玄関から入らずに建物の外で待ってください」と言われる。注意を守ってタクシーで向かい、院外にあるプレハブの検査小屋で検査を受ける。
検査を終えて、緊張感なく自由が丘でフラフラ買い物をして電車で自宅まで帰った。のちに陽性と判明する人がそんな風に街なかにいるという実態。我ながらおそろしい。
7月12日、全国の感染者は7万人超。「感染拡大の第7波に入った」と報道されました。この時期は、倍々で感染者数が増えていく真っ只中でした。
(【コロナ感染記 3】へ続く)
*「かかりつけ医」について
厚生労働省では「かかりつけ医」とは『健康に関することをなんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。』とし、かかりつけ医を持つことを推奨しています。今回、感染者に対する公報でも「かかりつけ医に相談してください」という文言が散見されました。
しかし、日本ではまだ「かかりつけ医」が明確に制度化されているわけではないようです。例えばドイツでは国民の9割がかかりつけ医を持ち、保険医療は家庭診療と専門医診療に分かれるなどのルールがあるとか。
今回、便宜上「かかりつけ医」と記載しましたが、「調子が悪い時にいつも行くクリニック」「私のカルテがあるお医者さん」という程度の認識であり、上記の定義に当てはまるかは甚だ疑問です。
一方で、後期高齢者である両親は日常の健康管理をしてくださるクリニックがあり、かかりつけ医に日々お世話になっています。
今回感染したことは、自分のかかりつけ医について、あらためて考える機会となりました。
参考:
「かかりつけ医」ってなに?(厚生労働省)
かかりつけ医制度とは?診療報酬への影響や現況について解説(ソラジョブ)
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