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備忘録的な紐付け知識学 ~三日坊主頑張る編~ しょの91

 ホラー漫画の巨匠三人を紹介しました。
今回なホラーの露払いでギャグマンガの巨匠のエピソードです。
 赤塚不二夫先生です。
「天才バカボン」「おそ松くん」の作者です。バカボンはCMなんかでよく使われてるし、おそ松君は数年前「おそ松さん」の名前でアニメになってブレイクしたので、「あ~!」と思う人多いと思います。

赤塚先生はそれこそエピソードの宝庫みたいな人で、すごく面白い人です。

 トキワ壮の住人で、石森章太郎先生(石ノ森章太郎なんだけど石森の方が収まりが良い、個人的年齢的に)や藤子不二雄先生と切磋琢磨した人です。

 タモリさんと交友があって、「こいつは売れる!世の中に出て活躍する奴だ」とタモリさんに惚れこんで東京に呼んで半ば強引に居候させたそうです。 まぁタモリさんも自称居候のプロで、自由気ままに居候して赤塚先生の車(確かベンツ)を乗り回し、飲食費も先生持ち、呼ばれた時に何か一発芸をする、そう言った関係だったみたいです。
赤塚先生はタモリさんの居候するマンション、つまり自分ちに入る時に
「入ってもよろしいでしょうか?」と遠慮がちに入っていたそうです。

 赤塚先生はとても優しい人だったそうで、ある日編集者が原稿を受け取りタクシーで編集部に戻る間に うっかり原稿を無くしたそうです。
印刷期限はあとわずか、編集者は真っ青、編集長は大激怒。致し方なく赤塚先生に書き直しをお願いに行きます。普通なら大激怒案件ですが赤塚先生は
「良いよ」 「まだ時間はあるだろう?ちょっと飲もうよ」と言ってみんなで飲み始めたそうです。酔って眠りこけた編集者が目覚めた頃 原稿はすでに出来上がっていたそうです。 編集者が寝てる間に先生とアシスタント総取っ掛りで数時間原稿を書き直していたそうです。
「前の原稿より良いのが出来たよ」
最初の原稿はその後タクシー会社が探して編集部に届けてくれたそうで、その後赤塚先生の元に 「申し訳ありませんでした」 と返却されました。
なので、その回の原稿は二つあるそうです。

 赤塚先生はある時期、仕事場に訪れた女性全員と関係を持とうとしていたそうです。元々トキワ壮で一番の美男子と言われていたし、内気で母性本能をくすぐるタイプだったらしくて、結構な確率で成功したそうです。

 型破り、包容力があり人たらし、独りの時はとても常識的で真面目、だけど誰か人が傍にいる時は徹底して楽しく人を笑わせたい人だったそうです。

赤塚先生の告別式の弔辞で、タモリさんは
「私もあなたの作品の一つです」とおっしゃいました。
読み上げた弔辞の紙は白紙。きっとタモリさんは予め考え抜いて綺麗綺麗にまとめ上げた文ではなく、本当に思っていた事をその時の言葉で感情で言いたかったのだと思います。

そんな無理しなくて良いですよ。