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藤井聡太 名人の突破力

方丈記 21
 * 藤井聡太 名人の突破力 *
何がそんなに凄いのか?!
私、将棋には全くの素人です。
藤井名人の目覚ましい活躍に興味を覚えNHKなどのドキュメンタリーなどを見て、素人なりの情報収集と分析をしてタブロイド的に纏めました。
以下の3点に要約できました。
1.天才は探求心と努力
2.他のTOPプロ棋士との違い
3.AIを超えて行く創造力
 
1.天才は探求心と努力
藤井名人の強さの源泉は
幼少期に呆れるほどに【詰将棋】が大好きで、ただ問題を解くだけでなく<問題を製作>していた、その数は数千とも言われている。
他の名人からの評価で「藤井名人は詰めを読み切るのが早い、防衛面で詰め切れないと読むと一挙に攻撃を仕掛けてくる」
防御時の詰めの読みの速さは脅威だそうです
渡辺名人との対局時に、藤井名人は 一見すると終盤の際どい防衛局面で、無謀と思われるような攻撃の置角を打った。 観戦者一同は「エー?」と首を捻る声が出た、渡辺名人もシメタと思い、一挙に攻勢を仕掛け16手連続で【王手】を掛けたが結局逃げられてしまい、ついには置角を生かした反転攻勢で負けてしまった。
何故そうなったのか分からないままの投了になってしまったそうだ。
 
2.他のTOPプロ棋士との違い
藤井名人は観戦者一同が「エー?」と首を捻る声が出るような悪手(凡庸で素人が打ちそうな手)を打ったそうだ。
常識とされている
<金は王のそばを離れてはいけない>
<飛車は王の近くかに寄せてはいけない> 
などの常識と言われる手があるそうですが、何度も常識外れや悪手を打ち、結局はその悪手が最上の手であったということが何度もあったそうです。
 
3. AI将棋を超えて行く創造力でAI将棋にも勝つ
名人クラスのプロ棋士は25手先くらい先を読み、AIでは4億通り26手先のシミレーションをするそうです。
ある対局で藤井名人は誰が見ても【悪手】と思われる手を打ち、AIでの評価も形勢を悪化させる【悪手】とされた。 
結果はこの【悪手】は最上手であり勝利しました。  
後にAIソフトの開発者から<衝撃のレポート>が出されて棋界は大騒動になったそうです。
AIソフトではそれまで4億手まで読んだが、Versionアップされて6億手まで読めるようになり、その結果は4億通りでは【悪手】とされた手が、6億通りでは【最上手】だったそうです。
藤井名人は6億通りを読み27手先を読むのだそうです。
藤井名人は、「一見大したことのない打ち手や悪手と見える手を普通は直ぐ捨て去る、しかし様々な検証をするとそこにチャンスが潜んでいることが良くある」、それを見つけて形勢を反転すると勝利は目の先になる。
 
【行動科学的】に学びを一般化すると
常識にとらわれず、ベテラン経験者的に安直に判断せず。
培ってきた得意分野の集中特化で活路を見出す創造力が見て取れる。
● 創造力のParadigm shift  
将棋の世界では、一次元=アマチュア 二次元=プロ棋士 三次元=名人 四次元=藤井名人は時空を超える創造力を培った
次元を超えることは難しいが、視点を変える、パラダイムを乗り換えることで次の次元が見えてくる。
一見成熟し衰退の一途を辿る産業やなどで画期的な復活を果たすことがある。  
アサヒビールのスーパードライでビール業界no1に
USJ の変革や豊島園などの再出発はParadigmを変えることで次元を超えた変革が創造された。
 
行動科学的な一般化 その2
● 動機付け理論・・・古くから「マズロー欲求段階説」「期待理論」などが実践的であり良く使われる理論であったが新しくは「フロー理論」で、人間は好きなことに取り組むと、時間を忘れて次々とアイデアがあふれ出る。 高揚感は持続して、思わぬ時に閃きを得る。
 集中がもたらすセレンディピティ(思いもよらない偶然がもたらす幸運)に出会う。
 古くから思わぬアイデアが浮かぶ場所を三上(さんじょう)と言われ、
1.馬上・・・バジョウ ゆらゆら揺れる鞍の上で思いつく案など(例えば将軍が次の戦い方を思い悩んでいた。 移動で馬に乗りウツラウツラしている時に思わぬアイデアが浮かび、それを作戦として大勝利を収める)
2.枕上・・・チンジョウ 朝起きる前のウツラウツラしている<レム睡眠期>に興味関心あることや深く考察してきたことが、思わぬ形で解決策となって想起されることがある。 私はコンサルタント会社で50年過ごしてきた、企画員から始まり第一線で顧客様のご指導をした。 思い悩むことも多々あった、毎度、枕上を経験して素晴らしい問題解決が実現でき、ハイパフォーマーとして君臨できた。 200名のコンサルタントの指導にも当たり海外の学者との交流もできた。
3.厠上・・・シジョウ トイレをしながら思い浮かぶのだそうだ。 昔は洋式がないので随分大変だったのではないかと思うのだが如何?
その他 <湯浴みの最中>の事例も多く報告されている。
 これらは前頭葉を休ませて理屈など制御のない状態の脳内活動で、思わぬ常識突破のアイデアが髣髴とする。

〇 仕事で夢中になれる人は幸いである、折角の人生だから【夢中になれる仕事】に取り組みたいし、経営者はそのような仕事をデザインすることができれば人は勝手に頑張ってくれる。
〇 実際の組織運営でのヒントとして<遊びの要素>を取り入れること。 
  仏蘭西の哲学者ロジェ・カイヨワは著書【遊びと人間】で遊びに見られる普遍的な「4つの要素」を提示した。
1.競争・・・避けたがる人もいるが人間は本来競争好きである(子供を見ていると良くわかる)
2.運・・・いつも同じ人が勝つのは面白くない、思わぬ運が作用してこそのめり込める(ゴルフのショートホールでOB方面に打ち込んだが、木に当たってグリーンに戻り見事ニアピン獲得)
3.模倣・・・真似は面白い、嫌われ上司の物まねで大いに盛り上がる、物まね芸人も幅を利かせる世の中だ
4.眩暈・・・めまいのことだが、この場合トランス状態をもたらす高揚感(大勢の人の前で褒められる、表彰される、出来ないと思っていたことができたなど)
***ノルマ・ノルマで追い回すより、上手にこれらの要素を織り込んで仕事をデザインしたらどうだろう。  旨くやってる会社を見かける。
感想
名人戦で挑戦者は時間も少なくなり追い込まれ藤井名人の寄せの脅威など様々なプレッシャーを受けて素人並みの悪手を打ってしまい負けることがたまに見られるそうです。  
横綱の貫禄と迫力で格下の力士は身動きできないままに敗戦する、蛇ににらまれたカエルかな。
 

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