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パリオリンピックのしたたかさ  #37

パリオリンピックの開催概要

木下斉さんがVoicyなどで、ヨーロッパ旅行の内容を話されており、その中で現在準備中のパリオリンピックのことに触れていました。
そこで、パリオリンピックの概要を調べてみると、今までのオリンピックの反省を活かしたオリンピックとなりそうで、非常に面白かったのでご紹介します。
まずは、パリオリンピックの概要です。

開催期間:7月24日~8月11日まで
開催会場:パリ中心部を主な会場としている

https://olympics.com/ja/paris-2024

過去のオリンピックの振り返り

2020年の東京オリンピックは、無観客でかつ当初予算より大幅にオーバーし私個人の感想ですが、今振り返っても、何がよかったのか疑問に残ることが多くあります。

歴代のオリンピックをさかのぼって調べてみると、東京オリンピックだけではなく、ほかの国で開催されたオリンピックも苦労しているようです。
とくに、1976年のモントリオールオリンピックでは、1億2,400万ドルの予想費用は、主に新スタジアムの建設の遅れとコスト超過により、実際の費用を数十億ドル下回り、市の納税者に約15億ドルの負債を負わせ、返済に30年近くかけたようです。
そのおかげで、1979年に1984年のオリンピック会場を選定する際には、ロサンゼルスしか立候補せず、ロサンゼルスは、新しい施設を建てるのではなく今ある施設での開催など好条件での開催を国際オリンピック委員会(IOC)から勝ち取り、ロサンゼルスはオリンピック開催地として黒字化した唯一の都市となり、2億1,500万ドルの営業黒字を達成しました。
ただ、ロスの成功体験からか招致候補となる都市が増え、1988年の2都市から2004年のオリンピックでは12都市に招致する都市が増えました。
これにより、IOCは最も魅力的(費用のかかる計画)な都市を選ぶことができ、いわゆる商業オリンピックと呼ばれるような形に進んでいます。

【参考データ】
オリンピックの放送収入の推移

https://www.cfr.org/backgrounder/economics-hosting-olympic-games

インフラ整備などを含むオリンピック関連の総支出の試算

https://www.cfr.org/backgrounder/economics-hosting-olympic-games

パリオリンピックの会場

パリオリンピックの会場について、公式ホームページを見ると、セーヌ川、ベルサイユ宮殿、エッフェル塔など、フランスの歴史を十二分に生かした会場での開催を予定しています。
これは、建設費がそれほど、かからないこととともに、テレビで放映されることによる観光需要も見込んだ内容でしょうね。
フランスは、オリンピックを開催することを目的とせず、その後を考えながら準備を進めていますね。

開会式
ビーチバレー

パリオリンピックは、今までのオリンピックの反省を活かしながらどのように進めていくのか、まだまだ調べてみようと思います。

#ジブン株式会社マガジン


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