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そんな中、外相の王毅や駐日大使、程永華が足繁く川勝を訪問し、大井川の水資源を大切にする知事にエールを送る。    川勝も支那をよく訪ねて習近平とも会い、阿漕(あこぎ)な一帯一路に万歳を唱える。 

川勝の先祖は渡来人と言われる。祖国支那に尽くして「なに悪いあるか」と彼は思っているのだろうか。
2021年06月17日

時々、「あなたと高山正之は呼応しているね」と電話をして来てくれる友人がいる。
彼も、私と同様に、高山正之の連載コラムを読む爲に、毎週、週刊新潮を購読している。
「今回は感動したよ。涙が出てきちゃったよ。リニア新幹線の工事を言語道断な理由で止めた静岡県知事の川勝をあなたは即座に批判した。貴方が憤怒を覚えていて静岡県民に対しても恥を知るべきだと言いもしていたよね」
「今週号の高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストに相応しく、川勝を完璧に批判していた。正に5W1Hの極みだったよ。私は貴方と高山がオーバーラップして涙が出ちゃったよ。二人とも偉い。最高の日本国民である」
私は、まだ購読していなかったから、直ぐに、近所のコンビニに向かった。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を証明している。
購読された人達は、皆、思ったはずである。
川勝は国賊の最たる者、売国奴そのものであると。
こんな者に国益を大幅に損なわれて座視している政府は何をしているんだ。
一体、静岡県民は何を考えて、こんな者を知事に選んだのか。

渡来人の性根
新幹線は「夢の超特急」と呼ばれ、前回東京五輪の開幕少し前に走り始めた。 
夢が現実となった日、国鉄技術陣の棟梁、京谷好泰は「次の夢を作れ」と命じられた。 
彼には腹案があった。 
新幹線がいくら鼻を伸ばしたところで時速500キロは超えられない。 
なぜなら車輪とパンタグラフが常にレールと架線にくっついているからだ。 
その制約がなければ、つまりレールの上を浮かんで走れば時速600キロだって出せる。
彼は磁石で走るリニア新幹線を考えていた。 
そう考えたのは彼だけではなかった。
日本航空もそう考えていた。 
国際線が羽田から成田に行ってしまった。
「到着してから都心まで3時間」はいかにも恥ずかしい。 
羽田と同じ30分にする手段として常電導リニアHSSTを考案した。 
システムは簡単で、磁気で車体をレールの上に浮かせて走行する。
ただ電源は地下鉄銀座線式に下につけたパンダから取り入れる。 
半分は電車風ながら成田開業の年には時速300キロ走行に成功した。 
コストも安く、騒音もない。
今も愛知県下で営業走行している。 

実は独メッサーシュミット社も同じ常電導リニアを作った。
軌道敷に通電して浮上走行するから設備費が高く、騒音もひどい。 
げて物だが支那人が買って、上海と浦東空港のアクセスに使った。 
支那人はすぐ偽物を作る。
このリニアも紛(まが)い物を作り、派手な事故を起こして独製は人気を失った。 

対して京谷は車体搭載用「永久電磁場」を考えた。
絶対零度に近い状態では電気抵抗はゼロ。
つまり一旦電流を封じ込めば減衰せずに電磁場を作り続ける。 
京谷はそれを実現し、時速603キロの有人走行を成功させた。
究極の超電導リニアの誕生だった。 

因みにこの超電導方式はそのまま夢の宇宙高速飛行「プラズマセイル」の要にもなる。
ノーベル賞級のアイデアなのだ。 

そんな夢を詰め込んだリニア新幹線はまず東京-名古屋間を約40分で走る。
2027年開業予定だ。 

ところが静岡県大井川の下を抜けるトンネル工事に県知事、川勝平太が待ったをかけてきた。 
それも「大井川の水を一滴でも減らす工事は許さない」とシャイロックの判事みたいな口ぶりで。 

静岡にはまともな新幹線は停まらない。
加えてリニア新幹線も素通り。
それはないだろうという僻(ひが)みの嫌がらせと思われた。 
それなら「のぞみ」でも停めてやるとか譲歩も考えたが、川勝は頑なで、取り付く島もない。 

その間にリニアの世界も実は大きく様変わりを始めていた。
支那が新幹線に次いでリニア新幹線の技術も盗み回り、その模倣品を公然、作り始めたのだ。 
中心は浙江省政府で、熟練の日本の技術者約30人を高値で買い、京谷のリニアの秘密も盗んだらしい。

2年前には青島で日本のそれとそっくりの超電導リニアモデルを公開した。 
性能は盗んだのだから日本のと同じ時速600キロ。
35年には上海から杭州経由寧波(にんぽう)まで開業の予定だ。 

京谷リニアが予定通りに開業していれば世界の次世代高速輸送機関の市場は日本が握れる。 
しかし大井川で川勝が止めたため27年開業はもはや無理。

支那とは一馬身の差もなくなっている。 

そんな中、外相の王毅や駐日大使、程永華が足繁く川勝を訪問し、大井川の水資源を大切にする知事にエールを送る。    
川勝も支那をよく訪ねて習近平とも会い、阿漕(あこぎ)な一帯一路に万歳を唱える。 

支那は尖閣を取り、台湾有事には沖縄以南も奪うと朝日新聞でさえ予言する。 
そんな国に尻尾を振る川勝の気が知れないが、彼が4期目の知事選に勝てば、大井川の足止めはさらに続き、リニア新幹線は支那が先に開業し、世界市場もノーベル賞も支那が攫(さら)う。 

川勝の先祖は渡来人と言われる。
祖国支那に尽くして「なに悪いあるか」と彼は思っているのだろうか。

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