夏の怪談

　運動不足解消にと思い、友人達とテニスの体験講習に申し込んだ。私だけ経験者だったので、レベルが違い、男性と一緒にダブルスを組んで楽しんだ。帰りに、皆で、このお店で食事するから参加してね、と聞いたので、行ったら、一緒にダブルス組んだオジサンしか来なかった。夕食ぐらいなら、いいかと思い話を聞くと、最近、彼は離婚した？らしい。娘さんがブライダルのコンサルをやっているそうだ。なぜか娘さんのやっているブログを見せてくれた。そこに奥さん？が映りこんでいて、写真の彼女と目があった。えみこ、というらしかった。その夜、早速やってきた。女性が、私に馬乗りになり首に鉄条網を巻いてきた。顔を見て、すぐ分ったので、
「えみこ！」
と叫んだら、ひるんだ。その瞬間、姫神様たちが、鉄条網を切り、大きな鏡を私と彼女の間に挟んだ。つまり、彼女に呪詛返ししたのだ。すぐに彼女は消えた。
　３日後に何か気になって、ブライダルコンサルをしているというお嬢さんのブログを見た。お母さんが急逝したと書いてあった。ちょっと嫌な気持ちがしたが、冥福を祈った。
　翌週、また、テニスに行った。そのオジサンは、ニコニコ話しかけてきた。しかし、彼の背中には、鉄条網が首に巻き付き血を垂らしている「えみこ」が背中に張り付いていた。自分の呪詛返しにあい死んだらしい。えみこ曰く、
　「この男に呪詛をかけてある。意識があるが動けなくなった時、自分の身体をはい回るウジ虫を感じるという、呪詛をかけてある。」
とのこと。人を呪わば穴二つ。二人とも地獄に真っ逆さまだ。恐ろしくなって、テニスは止めて帰った。怪談レベルに怖かった。

　私が具合が悪いときは昔からUFOが来てくれた。形はオウムアムアみたいな形だ。正直カッコよくない。
「ぜひ、円盤型でお願いします。」
と頼んでいるが、無視される。また、出てくる宇宙人は全身タイツを履いたような人型で、グレー一色で地味だ。
「ぜひ、メーテルみたいな美人でお願いします。」
と頼んでいるが無視される。

　スペインで、旅行中に、急に左足の膝から下が動かなくなった時、来てくれた。昔、私がスペインに居たとき、女王で権力を持っていたのに、それを取ろうとした父と、夫に幽閉されて、脚が腐って、左足の膝から下が壊死したそうだ。それを思い出してしまったとのこと。すぐ治してくれた。

　母に鉄パイプで殴られて背骨がずれて、左半身の痺れが止まらなくなったときも、来てくれた。
「これは物理的に直さないと直せないので、歯医者に行ってくれ。」
と言われた。歯医者が、これは事故だという判断をしてくれて、大きい病院の口腔外科を紹介してくれた。健康保険の範囲内で手術して下顎のずれを治してくれた。手術後麻酔から覚めたら、全く、痺れが無くなっていた。

　四月の、朝と夜、マメに、靖国神社を徘徊してたら職質に会ってしまい、仕方ないから、幽体離脱して、カラスに載せてもらい、光が無くとも良く見える、カラスの眼から観察させてもらっていた。幽体離脱の時に、背骨の中から、シルバーの細い糸のような物を出して、身体と幽体を接続して飛ぶ。糸の長さの限度があるので、飛ぶのは東京都区内にしてくれと言われた。１０日以上、そんなことをしていたら、本体の身体の方が、悲鳴をあげて、倒れてしまった。宇宙人が来て、糸を修復してくれた。
「こんな無茶して、、、幽体離脱は禁止します。」
と言って、シルバーの糸は背骨にしっかりしまい込まれてしまった。

  　最近、　靖国神社に不敬なことをした外国人が問題になっている。英霊に本当に申し訳ないと思う。しかし、そこを、毎日毎朝毎晩しつこくうろついていた私としては、近くに交番もあるし、警備も行き届いているはずなので、その外国人がその場で捕まらなかったことに違和感を覚えた。また、外国人はTOILETとあまり言わないし、どう考えても違和感しかない。
　姫神様たちに聞いてみると、悪VS悪の戦いなので、素人は関わるなとのこと。ぎりぎり聖域外なので、そこにあまり心を割いてはいけないということらしい。あまりに怖ろしい人達なので、関わらないようにしようと思う。