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連載小説

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趣味で書いている小説を不定期に公開していきます。
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記事一覧

一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

終章  誠に、罪人の尋問の仕事が回ってきた。 尋問における放免の役目とは、自白を強要する…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第七章 再会 「おひさしぶりです。おかえりなさいませ、とうさま」  雅近の邸で真白の出迎…

村崎沙貴
1年前
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お知らせ(一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜)

 こんにちは、村崎沙貴です。連載小説「一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜」は明日、第八章及び終…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第六章 大切なもの 「『殺す計画』って。『京に死罪があってはならず』だったんじゃないのか…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第五章 誠の過去  生ぬるい風で、名も無い草花が揺れている。  怪我だらけの誠は、立って…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第四章 因縁  久々に、人の出が多い所の巡回を命ぜられた。  貴族も庶民も入り乱れ、聞こ…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第三章 藤花の家の真実  誠は、大納言子息雅近という人物について少々調べてみることにした。  放免としての勤めの合間にあちこちで噂を拾って、その情報を総合した結果。 『彼は優秀で聡明、出自も申し分なし。本来なら出世頭のはずだが、何故か生まれの割に低位の官職に留まっている。人当たりは良いが周囲と馴染まず、仕事はきっちりやるが終えると早々に辞してしまう。まだ若いと言っても既に元服して数年が経っているのに、通う女の一人もいない。そのくせ、酔狂なことに、従者も連れずしょっちゅう出

一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

第二章 鳥辺野送り  左京の一角に、誠は放免仲間達と派遣されていた。  人死にが出たらし…

村崎沙貴
1年前
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一樹の蔭〜放免の平安事件簿〜

序章 「ほら、歩け」  踏み込んだ屋敷を物色する同僚達を放って、捕縛した人々を引っ立てて…

村崎沙貴
1年前
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Weeds

第十六話 二人目の来店者 後編私・双葉葵は、呆然としている千茅の前に立ちはだかる。 「これ…

村崎沙貴
1年前
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Weeds

第十六話二人目の来店者 前編 いきなり、店の扉が音もなく開いた。そこには、パンツスーツを…

村崎沙貴
1年前
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Weeds

第十五話 戻った日常 数日後。今日も私達は、「野草のみせweeds」で図鑑作りを進めている。 …

村崎沙貴
1年前
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Weeds

第十四話一人目の来店者 後編 その子・東一花ちゃんは私達には目もくれず、菊子さんに歩み寄…

村崎沙貴
1年前
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Weeds

第十三話 一人目の来店者 前編 コンコン、とノックの音。続いて 「叔母さ〜ん。お米持ってきたよ!」 飛び込んできた声に私・山野蓬は凍りつく。まさか...こんな所にまで...!別人であれ!という願いも虚しく、ドアから覗いた顔は、間違いなく私のクラスメイトのものだった。