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随筆:赤いフリージア ―私達夫婦の小さな物語―


 今年も玄関前の庭に赤いフリージアが咲きました。(下の写真)これには私にとって小さな物語があります。
  


  

 山口県のある高等専門学校を定年退職する少し前のことです。学校の官舎の前には、官舎の住民にそれぞれ小さく区切られた花壇がありました。その花壇で妻が草取りをしていた時、草の中から薄茶色の小さな球根を一つ見つけました。その花壇の思い出として、自宅までもって帰り、玄関前の庭に植えました。そうすると翌年、赤いフリージアが咲きました。

 黄色や白色のフリージアは見慣れていましたが、赤いフリージアはあまり見かけたことがなく、妻も私も大変喜びました。そして、このフリージアを毎年咲かせるだけでなく、なんとかして増やせないかと思いました。園芸の本やインターネットで増やし方を調べてみました。

 おかげ様で、その後このフリージアはどんどん増えて、庭の数か所に植えたらり、花が好きな近所の人にも球根を分けてあげるまでになりました。

 フリージアは和名で「香雪蘭(コウセツラン)」と言うそうです。またこの花の花言葉は「親愛の情」「友情」「感謝」とのことです。素敵な赤いフリージアに出会えた小さな幸運に「感謝」しています。これからも大切に育てていきます。

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