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商品開発「箸置きコースター」

コースター原紙メーカーの担当のKさんから
「ずっと前ですけど、コースターの工場で働いている職人さんが、『コースターに箸置きをつけたら絶対いいと思う。』と言ってたんですよね。」
という話を聞いた。

面白いと思ったので、すぐに「それはいいアイデアですね。何か試作してみますよ。」と返事した。

帰りの車中でいろんな形を考えたが、家に帰って、コースター用の紙を作って試作してみたところ、結局、シンプルにコースターの端を折り曲げるだけで十分に箸置きとして使えることが分かった。
ただ、コースターの紙は厚いので、折筋は入れないといけないということも分かった。

端に折筋を入れるだけであれば、従来のコースターとほぼ同じ工程で製造できる。これは非常に重要なことだと思う。
一見良さそうでも、工程が複雑な場合は、商品の単価が高くなることはもちろん、その手前の試作や調整の段階から、なかなか話が進まなくなっていく。

コースターに鉄筆で折筋入れた試作品を数枚程度作り、お得意さんである、コースター製造会社に相談した。
折筋入りの抜型さえ作れば大丈夫そうだということが分かった。

次に、すでに特許等がとられていてはだめなので、弁理士に相談に行ったところ、これで実用新案や特許を取ることは難しいが、他社の権利侵害になることはなさそうとのことだった。

ということで、再度コースター製造会社さんに抜型を作ってもらい、実際と同じ機械を使って作ってテストしてもらい、ようやくタイトル写真の箸置きコースターが出来上がった。

「箸置きを洗うのは、案外面倒なので、『箸置きコースター』であれば、使い捨てで簡単だからいいかも。」という意見がある一方、「使い慣れていないものはなかなか普及しない。」とか、「箸袋を折って箸置きにすればいいから、いらない。」という意見もある。

一生懸命考えて作ったものなので、普及してほしいとは思う。
とはいえ、お金をたくさんかけたわけではないので、ぼちぼち広がってくれればなぁ、とか思っている。

ふらっと入った居酒屋さんで、箸置きコースターが出てくることを夢見ている。






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