《後編》魔道祖師完結後墨香銅臭インタビュー記録《有志翻訳》

本記事はこちらの有志翻訳の後編です。

翻訳元のインタビューの書き起こしと動画は下記サイトに無料で公開されています。


墨香:才能ショー?わあ、才能というほどのものではありませんよ。

女性司会:ではパフォーマンスをお願いします。そう、これはただのパフォーマンスなので、皆さん才能ショーとは思わないでください。

墨香:その通り、才能ショーとは思わないでください。私はこの分野に才能があるとはいえません。

女性司会:一曲歌う時間を、先生にお渡しします。

墨香:どうしよう、吹き出しちゃうんじゃないかと心配です。皆さんに『普通disco』をお届けしましょう。

【1:16:10】

墨香:この後は歌えません…ここまでにしましょう、この後は本当に歌えません、この歌はまだマスターできてないんです。

女性司会:先生、すごく感動的でした!先生〜皆さんまだ花のスタンプがスクロールするとありますね〜リアルタイムで聞いている仲間たち〜

墨香:わあ恐縮です、恐縮です。

女性司会:パチパチ、拍手を送ります。

墨香:マスターできていないので、こんなところで…

女性司会:十分すごかったですよ、とても心がこもっていました、このパフォーマンスは才能ショーではありません。ですがこれはもう才能だと思いますね。

墨香:ああ、私は元々、小Rさんが何秒か歌ったら終わりにしていいと言ってくれたから、何秒かだけで終わろうと思ってました。

女性司会:こんなに歌が上手いんですからもっと歌ってくださいよ先生、ほんとにもしもう一曲歌ってくださっても構いませんよ。はい、いま先生が…パフォーマンスの中でとても素晴らしい歌声で喜ばせてくれたところで、番組の第三パートは大体終わりました。

これから、皆さんお楽しみのライブインタラクションセクションに移ります。ライブで聴いている読者の皆さん、ルールをよく聞いてください。このセクションではちょっとしたゲームをします。そして、質問をする権利を競います。こちらがルールです。私たちの番組は十個の問題を用意しました。この問題は『渣反』と『魔道』の小説中に書かれていることに基づいていて、読者が小説をどれほど知り尽くしているかを試すものです。問題を読み上げ終わったら、読者の皆さんはYYのコメント入力欄に回答を入力してください。最初に正しい答えを書いた人がマイクをオンにし、三十秒時間を差し上げますので、先生にメッセージを伝えるか、質問をしてください。気をつけてください、問題はどれも小説の細かい部分です。テストするのは皆さんの読者力であり、どれほど小説を注意深く読んでいるかです。一刻も早く書き込むことが鍵になるので、百度で検索したり原作を確認したりするのは現実的じゃないでしょう。それでは準備はいいですか?まずは第一問です。

第一問、『渣反』で向天打飛機が異世界に転生した後の名前は何ですか?
答えは尚清華です。
最初に回答したのは誰か、見てみましょう。

男性司会:「十七」さんです。

女性司会:「十七」さん、はい、マイクを最初に割り当てる人にしますね。もし「十七」さんが別の質問でまた正解した場合は、二番目に正解した人にマイクを割り当てます。次に、Tityから第二の問題です。

男性司会:はい、皆さん準備してください。『魔道』で雲深不知処の規訓石にはいくつの家規が刻まれていますか?どうぞ。

女性司会:以前はいくつで、今はいくつか。

男性司会:両方の数字を回答してください。答えは、以前は三千、今は四千です。

女性司会:一番早かったのは「一个句点君」さんですね。マイクを割り当てる順番に加えます。では第三の問題です。『渣反』で沈清秋と洛冰河の剣の名前は何ですか?二つ、洛冰河の剣については両方答えても一つ答えても大丈夫です。答えは、沈清秋のは修雅、洛冰河のは正陽または心魔です。

男性司会:次の問題です。『魔道祖師』で魏無羨が暁星塵と阿箐の物語を話した後に、阿箐のことを思って泣き出してしまった少年の名前は?どうぞ。答えは欧陽子真です。

女性司会:第五の問題です、よく聞きてください。『渣反』の中での国民的な成人向け小説『春山恨』の作者は誰ですか?ペンネームと本名の両方を答えてください。問題を出した瞬間、画面が固まったかと思いました、皆さんわからなくてびっくりしているんじゃないでしょうか。誰でしょうか、私はわかりますよ。正解は柳溟烟、柳宿眠花です。

男性司会:次の問題です、皆さん準備はいいですか?『魔道祖師』で暁星塵と宋嵐の姿を描写した詩句は何ですか?どうぞ。これは少し長いのでゆっくり入力してください。

女性司会:でも絶対に入力し間違えないでくださいね、絶対だめですよ。「明月清風暁星塵、傲雪凌霜宋子琛」、これが正しい答えです。

女性司会:では次の問題です。『渣反』の最後の部分で、洛冰河が心魔に飲みこまれたときに、彼を呼び覚ます鍵となったアイテムは何ですか?回答を始めてください。正解は玉観音です。

男性司会: 『魔道』で、魏嬰の字は無羡、藍湛の字は忘機です。では江澄の字は何でしょうか?

女性司会:もうある…江澄の字は晚吟ですね。最初に答えたのは「种蕨菜的达荣」さんでした。

第九の問題です。『渣反』で沈清秋がシステムに迫られ、洛冰河が魔族の血筋であると明らかになったときに彼を蹴り落としたのはどこですか?答えは無間深淵です。
最初に回答した人は「板栗」さんですね。

男性司会:では次の問題です。抱山散人が山を下りたときの三人の弟子はそれぞれ誰でしょうか?

女性司会:わあ、すごいですね。「図図」さんをマイクの順番に追加します。先生、今急に思いついたんですが、このライブインタラクションで先生が何も問題を出さないというのはちょっと残念ですよね。いま出したい問題はありますか?何問か追加してくださっていいですよ。

墨香:ちょっと考えてみます。何を聞けばいいか思いつきません。ちょっとウェブページを開いて何を聞くか考えますね。

女性司会:先生はディテールにこだわる方なので、たくさんディテールを考えているはずです。プロットを見直してもいいと思いますよ。

墨香:ああ、プロットは書き終わったあとでもうみんな削除してしまいました。まずは簡単な問題を出しますね。魏無羨のロバの名前は?

女性司会:ははは、「小苹果」ですね。これは簡単すぎると思います。やっぱり手加減してるんですね。先生、「苹果」なんですか?「小苹果」のはずじゃないでしょうか。

男性司会:小苹果…

墨香:「小苹果」でも「苹果」でも正しいです。

女性司会:それでは、「十七」さんはもうマイクの順番にいるのでカウントしません。苹果と答えた「提人井字」さんもカウントしません。「冯巩」さんは回答に誤字があるのでカウントしません。なので「风莫寻」さんまで繰り上げます。

男性司会:もうマイクの順番にいます

女性司会:もういるんですか?ではその次は…

男性司会:次の「舒谐」さんも順番にいますね…

女性司会:分かりました、「PS唇玉白」さんに繰り上げます。「冯巩」さん、友よ、頑張ってくださいね。

墨香:じゃあもうひとつ簡単な質問をします。ええと…魏無羨が子供の頃、雲深不知処で勉強していたときに、藍忘機に投げて渡した果物は何ですか?

女性司会: 「冯巩」さん、なんでいつも誤字するんですか

墨香:本当に、ははは

女性司会:正解は「枇杷」です。

男性司会:「愛ゆえに我あり」ですね。

墨香:「冯巩」さん、惜しいですよ。

女性司会:では先生、まだ問題はありますか?第三の問題です。

墨香:第三の問題…ああ、この問題はかなり思いつくのが難しいです。先程の二問はとても簡単でした、最後の一問がまた簡単なのもあまりよくないでしょう。

女性司会:いくつかの項目に答えななきゃいけない質問でもいいですよ。

男性司会:または、長い回答が必要な質問でもいいですよ。

墨香:ああ…どちらかというと難しいものを思いつきました。江澄が子供の頃に飼っていた犬たちの名前は何ですか。

女性司会: 子供の頃に飼っていた犬…江澄が子供の頃に飼っていた犬…

墨香:一匹答えればいいですよ、「冯巩」さんをマイクに招待してください。

女性司会:「茉莉」…

墨香:一匹答えたのでいいですよ

女性司会:じゃあ完全な答えは何ですか、先生?私たちに教えてください。

墨香:「茉莉」、「妃妃」、あとは私も忘れてしまいました…そうだ、「小愛」。「茉莉」、「妃妃」、「小愛」です。

女性司会:わあ、読者の皆さんは小説を本当に細かく読んでいるんですね。三問目の問題は、私はお手上げでした。

女性司会:では正式に読者に参加してもらいましょう。質問したり、メッセージを伝えたり、ふざけたり、好きにしていいですよ。ちょっと短い気がするので、マイクで話す時間を一分に変更しましょう。まず、マイクの順番が一番の「十七」さん。

読者:主にメッセージをお伝えしたいです。ただ先生にこれからも書き続けてほしいです、大好きです。

墨香:投げキスを送ります、ありがとう、好きになってくれてありがとう。

女性司会:いいですね、もし「十七」さんに他に伝えたいことがなければ、そっと舞台からおろしますね。次は…「句号君」さん、準備はいいですか。

墨香:「句号君」...

女性司会:ははは。マイクをオンにします。

読者:先生、愛してます。メッセージを伝えたところで、お聞きしたいのですが、魏無羨が小さい頃の魏無羨と両親のお話を聞いてもいいですか?

墨香:まだ考え中です…追加するかもしれません、修正版で追加するかもしれません。

読者:ありがとうございます先生、これで終わりです。本当に大好きです。

墨香:投げキスを送ります、「句号君」、省略記号君。

女性司会:先生、読者の皆さんは感激しすぎて、この時間を効果的に活用できていないようです。この機会を借りて、もう少し質問して、もっと話してくれて構いませんよ。後の方ももう少し考える時間がありますよ。「舒谐」さん、あなたの番です。始めてください。

読者:とても緊張しています。先生、とても大好きです。『魔道』がとても大好きです。ほかの武侠小説を読むのに使った時間全部よりもずっと長い時間を、『魔道』を読むのに使っているように思います。本当に『魔道』は素晴らしいです。とてもとても好きです。先生、質問ですが、江澄は筋金入りのストレートだとおっしゃっていましたが、どんな女の子が好きなんでしょうか?

墨香:彼がどんな女の子が好きなのかは言いづらいですね。江澄はどちらかというと自己中心的で、第一に求めることは美人であること、特別美人であることです。ですが美人な女の子は彼と交際すると、性格があまり良くないところにショックを受けてしまいます。いずれにせよ、江澄が第一に求めることは、美人であることです。

女性司会:ありがとうございます、あと六秒ありますよ。「舒谐」さん、すぐにマイクをオンにしますね。最後の六秒を大事に使ってください。先生の回答に満足しましたか?どうぞ。

読者:では彼は彼の母親のような…

墨香:彼は…

女性司会:待ってください、彼の母親のような、何ですか?コメント欄に書き込んでください。

墨香:彼の母親のような女の子、ですか?いえいえ、江澄は彼の母親のようなタイプの女の子は好きではありません。ですが彼の母親のような見た目の…美人な女の子は好きです。いずれにせよ、彼が妻を探すときは美人な人を探すでしょう。

女性司会:「舒谐」さんが後から「ナルシスト?」とコメントしています。

墨香:ナルシスト?まさか、彼が好きなのは…振り返ってみると、女性的魅力にあふれ、おとなしくて人に好かれるタイプの美人です。

女性司会:分かりました。この質問にだいたい答えは出ましたね。もしも後に待っている皆さんがもっと詳しく聞きたいと思ったら、ご自身の戦略で質問を考えてくださいね。さて、次は「香辣鸡翅无齿衔」さんです。もうマイクは割り当たっていますね。準備ができました、マイクをオンにします。

読者:あの、ずっと質問したかったことがあります。藍家には冷泉がありますが、温かいお風呂もあるんですか?

墨香:もちろん、温かいお風呂もあります。あの冷泉は、基本的にお風呂として使うものではなく、修行のために使うものです。例えば修行の際に、心が静かでなかったり、体内に邪火があったりする場合に、冷泉につかり冷静になる、というような効果を求めて使います。冷泉は体を洗うのではなく、修行するのに使います。

女性司会:これは情報量がおおいですね。つまり、よくある話ですが、夜に火のような欲情が身を焦がしたときに冷泉に飛び込んだりするんですか。なんとまあ…

墨香:ええ…そうです。冷泉は修行に一定の助けになりますよ。ですが、ただ体の埃やらを洗い落としたいだけなら、皆は部屋の中で桶にお湯をわかして、扉を閉めて体を洗うことを選ぶでしょう。

女性司会:分かりました。では「无齿衔」さん、マイクをオンにします。何を話すか準備してくださいね。どうぞ。

読者:あの、修行の話といえば、原作中の修行には金丹があると知っていますが、それ以上の段階には何がありますか。今分かっているのは、四百歳の抱山散人がいちばんすごいことくらいです。

墨香:これについては、「作者コメント」で書いたように思います。私の低魔の世界の設定では、金丹以上の段階はありません。つまり…こう言えるでしょう、金丹に到達したら六十点で、試験に合格するレベルです。それからもっと上に行くと八十点、九十点、百点となり、ただ金丹の段階で修行が高くなります。金丹は、霊力が一定以上に到達したら、自分で作り出すことのできる器官で、霊力を蓄えたり使ったりするために使われます。他の修真小説の設定にあるような摩訶不思議なものではありません。

読者:それ以上に…高いレベルはないんですか?シンプルな低魔ですね

女性司会:はい、それでは「香辣鸡翅」さん、質問してください。では三、二、一…どうぞ。

読者:では、まずメッセージをお伝えします。先生、本当にあなたが好きです。それから、何か変わった質問をしようと思ったのですが…ちょっと思いつかないです。

女性司会:では次の方にいきましょう。「喵喵喵」さん、準備はいいですか?三、二、一…どうぞ。

読者:先生、こんにちは。まずメッセージをお伝えします。すごくすごく大好きです。それと、質問したいのですが、小説で書かれていた莫玄羽について、莫玄羽はいま修行して金丹を修得してはいないですよね。将来、金丹を得ることはあるのでしょうか?それと、二人の天赋は同じではないのでしょうか?藍忘機の天赋は、寿命の差が生まれるほどに異なっているのでしょうか?

墨香:はい、莫玄羽ら修行しても金丹ができる資質を持っていません。資質はどちらかというと平凡です…ですが…安心してください。藍忘機が必死で彼の修行を助けるでしょう。どんな天賦だろうと真の愛の前では越えられるのです、天賦は問題になりません。

読者:ではもう一つ質問があります。以前、微博でもうひとつHな番外編があるとおっしゃっていました。それは蔵書閣でのあれこれや玄武洞でのあれこれを、この番外編で書くということですか?ああ、質問できるのはここまでのようです。

墨香:これはまた率直な質問ですね、わあ、私は…可能性があるのは…もともと、夢を見ている形式で書く予定でしたが、でも…でも今は書こうと思っている番外編があるので、まだこちらも書くかどうかはわかりません。

女性司会:先生がそれよりもっと書きたい番外編というのは何ですか。先ほどおっしゃった、恥知らずなやつですか、それとも先ほどおっしゃった隠士生活ですか?

墨香:ええ、ええ、その恥知らずなやつです、ええ、でも蔵書閣や玄武洞の話は、もし書けたとしてもインターネット上には公開しないと思います…なぜかというとしばらくは、そのような気にならず、ゆっくり時間をかけて書きたいと思っています。

女性司会:では今言っているよりもっと書きたい番外編は何ですか?

墨香:それはあの、さきほどのラブラブな番外編と、もうひとつ現代を舞台にした番外編があります。特に、彼らの現代版を書いてみたいです…

女性司会:現代の番外編ですか?

墨香:そうです。平行世界、現代によく似た平行世界の番外編、仮にこの世界…仮に彼らが現代に生まれていたらどうだったか、です。

女性司会:わあ、仮想の設定なんですか、それともタイムスリップのようなものですか?

墨香:タイムスリップは起こらないでしょう。

女性司会:ではパロディのようなものですね

墨香:タイムスリップではなく、平行世界の設定です。もし彼らが現代に生まれたらどのように付き合うことになるかといったものです。具体的には考え中なので後回しにしています。

女性司会:わあ、期待していますね。私は、現代だと二人の属性は、現代ものの淫蕩女王受け(YD女王受け)じゃないかと思います。

墨香: (笑)優等生と不良みたいな感じですね。

女性司会:とても期待しています。では「喵喵喵」さん、ありがとうございました。「摩卡」さん、準備はいいですか、三、二、一、どうぞ。

読者:質問はありません。それで、先生にお願いします、プライベートメッセージを確認してください。私からのメッセージが届いているはずです。さよなら。

女性司会:先生、プライベートメッセージを確認してください。たくさんのメッセージが集まっていると思います。プライベートメッセージは見れますか?

墨香:いえ、見れません。プライベートメッセージはどうやって見るんですか?

女性司会:ああ…それでは、全部終わった後で時間をとってプライベートメッセージを開いてみてみましょう。

墨香:分かりました

女性司会:では次の方、どうぞ。

読者: あれ、私の声に雑音がありますか?

墨香: あります。

女性司会:大丈夫です、話してください。

読書:そうですか。先生、大好きです〜〜メッセージをお伝えしますね。ああ、だめです、感激しちゃって。

女性司会:ちょっと待ってください、少し音量を下げてくれませんか。マイクの音がすごく大きいです、「风莫寻」さん。一瞬、私の耳の中が叫び声でいっぱいになりました。落ち着いて、マイクの音量をちょっと下げてください。

読者:今でも音声は大きいですか?

墨香:まあまあです

女性司会:OK、OK、話してください。

読者:ああ、何を聞くか忘ちゃいました。ちょっと考えさせてください。

女性司会:では考える間、お手伝いしますね。先生、あなたの読者のスタイルは皆、このような感じですか、それとも…

墨香:ああ、分かりません…私もよく分かりません。

女性司会:ああ、思い出したみたいですよ。はい、三、二、一、どうぞ。

読者:先生、番外編を書くときに、藍忘機の視点から本文で起きた出来事を書くことを考えたことはありますか?

墨香:いえ、考えたことはありません。先ほどこのインタビューでお話しした通り、小説を書く際には、距離を置くやり方をとって藍忘機のキャラクターを描いていて、内心の描写もしていません。私が追求しているのはこのような感覚で、距離感を出すことで、自然体でリアルな魅力を出すことができると考えています。私はこのように考えているので、彼の視点で番外編を書くことはないと思います。

読者:分かりました。最後の質問です。あの日、江澄が他の人たちを連れて包囲戦をしかけた時に、本当に犬を連れて行ったんですか?

墨香:いえ、犬は連れて行っていません。

女性司会:どうして犬を連れて行かなかったんですか?もし彼が本当に包囲戦をしたければ、ただ犬を連れていけばよかったんじゃないですか?

墨香:こう考えると分かってもらえると思います。江澄は魏無羨がずっと犬を怖がっていることを知っていました。だからもし彼がそのとき犬を連れて行ったら、彼自身の手で魏無羨を打ち負かすことができなかったことになる、魏無羨がもともと怖がっているものの力を借りたのだから…江澄に言わせればこういうことです。彼はこういう強気な性格で、このようなやり方が好きではありませんでした。だから犬は連れて行きませんでした、それに…

女性司会:犬は連れて行かなかったけれど、彼は死んでしまったということですね…

墨香:それに、もし彼が…一般的に修真界では戦いをするときに犬を連れて行くことはないので、もし江澄が犬を連れてきていたら、みんなこう聞いたでしょう。江宗主、どうして犬を連れて来たんですか。それで、魏無羨が犬を怖がるからだ、と言ったら誰も信じてくれず、みんな彼は頭がどうかしていると思うはずです。

女性司会:ええ、実際、私も小説を読んでいたとき思いました。もし包囲戦の時に本当に犬がいたら、その瞬間、夷陵老祖のイメージがぜんぶ壊れるだろう、と。

墨香:ええ、ええ、だから誰も信じないんです。言ったとしても誰も信じないと分かっているんです。他の人に頭がおかしいと思われてしまいます。もちろん、これが主な理由ではありません。主な理由は、江澄が犬の力を借りて魏無羡を打ち負かすなんて耐えられないからです。

女性司会:わあ、分かりました。では次は「季朝歌」さん。

読者: 魏無羡と藍忘機の第三拝はいつで、どんな様子でしたか?

墨香:第三拝は…

女性司会: 第三拝?

墨香:ええ、第三拝です。

女性司会:拝堂での第三拝ですね。

墨香:第三拝は…あの濡れ場のあと、そう時間をあけずに行いました。第三拝については、皆さん自身で想像してください。もしかしたら、もしかしたら修正版で追加するかも知れません。ですがこのような断片的な部分は皆さんで脳内補完してくれればいいと考えています。彼らはふりではなく、実際に三拝をしました。魏無羨がふざけたので、三拝はどちらかというと奔放なものだったでしょう。

読者:ありがとうございます。最後に、先生、大好きです。投げキスを送ります。新しい小説を楽しみにしています。

墨香:投げキスを送ります、待っていてください。

女性司会:先生は少なくともあと三年…ああ、じゃなかった、あと三ヶ月の間は新しい小説を書く時間はないでしょう。では次の方、どうぞ、三、二、一、マイクをオンにします。

読者:こんにちは、先生。実は私はルームメイトに布教されて読みはじめました。質問したいのですが、藍思追は将来、温寧と知り合いになることはあるのでしょうか?

墨香:うーん、温寧自身は、思追に伝えることはないでしょう。温寧は、思追がいま姑蘇藍氏で幸せに暮らしているので、過去の悲しい出来事や、自身の出生に重い意味があることを伝える必要はないと思っています。ですが遅かれ早かれ思追はそのことを知るでしょう。

読者:実は、Tityが私のルームメイトなんです。それで私は…先生が現代ものの霊異小説を書くのを楽しみにしています。

墨香:ありがとう、ありがとう。TityさんTityさん、さすが私たちの司会者ですね。

男性司会:回答は見せていないと保証します。もともとの答案は黒く塗りつぶして、新しい紙に書き直しました。もともとの回答には、星辰の「辰」を誤字したものを書いていました。

女性司会:彼は本当の読書で、本当のファンなんですね。それで、あなたに布教された、と。

男性司会:そうです。冬休みにおすすめして、その後、布教に成功しました。

墨香:布教してくれてありがとうございます。

女性司会:ちょっと想像してしまいました。いま、ルームメイトの男性四人がいて、二人はマイクをオンにして私たちのインタビューを聴いているということですね。残り二人は何をしているんでしょうか。なんて場面でしょう。
さて「板栗」、準備はいいですか?はい、マイクをオンにします。

読者:私も皆さんのように、まずメッセージをお伝えします。香香、大好きです。投げキスを送ります。『渣反』について聞きたいことがあります。低魔の世界ではおそらく飛昇するのは難しいでしょうが、では人間と魔族の間では寿命に大きな違いはありますか?

墨香:ある程度は違いがあります。もし人間が修行をすれば五百年くらい生きられますが、魔族ならきっと寿命は千年以上です。

読者:わあ…質問はこれだけです。それから、今年、今年新しい小説を書くと言っていましたが、きっと書いてくださいね。あの、作家の延期実録を書くことになってほしくはありません。あと、その、素敵なタイトルをつけてほしいです、お願いします。あのタイトルは正直なところあまりに…それと、体に気をつけてくださいね。ちゃんとご飯を食べて、腰を大事にしてください。さよなら。

墨香:タイトル…

女性司会:幸いなことに、先生は男性ではありません…ははは、情報が多いメッセージでしたね。先生はタイトルをつけるのが下手なんですかね。ひとつひとつ返事をしていきましょう。
(※「不是男的(男性ではありません)」だと意味が通らないので、翻訳元のインタビューの書き起こしが誤りで、元は同じ発音の「不是难的(気難しい人ではありません)」だったのかもしれません)

墨香:良いタイトルをつける…時々は…時々は本当に、どうタイトルをつけていいかわからなくなります。例えば『魔道祖師』は、二、三個のタイトルから考え始めました。もっと大げさで人を驚かせるようなタイトルです。今のこのタイトルはその中でも比較的良いものだったと思います。もともとは『至尊魔道大祖師(究極の魔道大祖師)』やら、『废柴祖师(役立たずな祖師)』やら…

女性司会:『起点中文网』風ですね…『至尊魔道大祖師(究極の魔道大祖師)』

墨香:ほかにもいくつかありますが、いいでしょう、やめておきましょう。この他にももっとびっくりするようなものもありましたが、言わないでおきましょう。ときどきタイトルをつけるが、本当に、かなり難しく感じます。『晋江文学城』の場合、もし文芸的なタイトルをつけたら、文芸的すぎたり、ひとめ見ただけでどんな話かわからなかったりすれば、読者は不安になって、はじめから全くクリックして読もうとしないでしょう。だからタイトルを選ぶのは難しいんです。(笑)きっと鼻で笑われてしまうでしょう。例えば『役立たずな何とか』だったらきっと鼻で笑われてしまうでしょう。『役立たずな』は最初に思いついたタイトルでしたが、その後このタイトルは本当に…自分でもびっくりしてしまって、変えることにしました。

女性司会:あの『人渣反派自救系統』も、その意味では…ちょっとひと言では言い尽くせないですね…。

墨香:これは確かにひと言では言い尽くせないですね…ですが、このタイトルは簡単でそのまますぎるところに良さがあると思います。読者はクリックして本文を読まなくても、タイトルを見るだけでどんな話か分かります。それから…これは人気のある要素の詰め合わせです。「転生」は人気がある要素ですし、「悪役」も人気があります。「システム」も人気がある要素なので、三つの人気要素がタイトルに合わさっているわけです。タイトルをひと目見ただけで、中身を見てくれる読者がいます。だから、読者の中にはこういうタイトルを嫌う人もいますが、口では嫌がっていても体は正直で、少なくとも私はこのタイトルを見たら、八十パーセントの確率で中身を読んでみたいと思います。

女性司会:先生は、いまはきっと…体の調子は良くなってますよね、更新が終わって、もう一週間回復する時間があったので、今はきっと…、ええ、どんな感じでしょうか?

墨香:更新が終わって、生活リズムが戻りました。十二時前には寝られるようになり、ずいぶん健康になりました。

女性司会:わあ、先生の読者たちはとても嬉しく思っていることでしょう。ただ少しだけ、少しだけジレンマとして、先生に早く小説を書いてほしいとも思っていることでしょうね。それからまた…先生が更新するのは大体いつも二十三時以降なので、じれったくも思っているでしょう。

墨香:それは…うん、それは私の手が遅いせいです。昼間は用事があるので、九時ごろ家に帰ってからしか書けません…スクリーンが、コメントが噴き上がっていますね。

女性司会:次の「図図」さんからメッセージが来ていました。彼女はマイクを持っていないそうです。彼女に代わって読み上げますね。まずは先生にメッセージとして「超大好きです」と言っています。それから「乱葬崗の包囲攻撃は具体的にどんな感じでしたか?それから魏無羨の弱点は一体何ですか?」とのことです。弱点はきっと犬を怖がることなんじゃないでしょうか?きっとこのことでしょうね。

墨香:犬を怖がるのが弱点というわけではありません。これは私が最初に小説を書いたときにうっかりしてしまったことのひとつです。修正版ではつけ加えるかも知れませんが、具体的な描写はきっと書けないでしょう。私が一番苦手なのはこういう大場面なんです。だからそこは避けて、大場面を短く書いています。

女性司会:うん…では乱葬崗の包囲攻撃は具体的にどんな感じだったかについては、聞いても仕方ないことでしたね。これは…先生が大場面を書くのが得意ではないので、こうなっているということですね。それでは…

墨香:でも実際、書く必要はないと思っているんです。これは結局…物語のメインの部分ではありません。こういうことがあったと知っているだけで十分で、細かな描写は必要じゃないと思いますし、得意でもありません。だから自分に挑戦する必要も、不得意なことをする必要もありませんでした。

女性司会:それでは…まだ質問があります。温寧ですが、彼はあの後どうなったのでしょうか。また彼はきっと死ぬことはないんですしょうか。

墨香:遅かれ早かれいずれは死ぬでしょう。

女性司会:でも彼は鬼じゃないですか?

墨香:鬼でも死ぬことはあります、鎮められることもあります、でも…このような原因で死ぬことはないでしょう、彼はそんなに早く死ぬことはありません。

女性司会:では彼と温苑…藍思追はこの後どんな関係になるのでしょうか?

墨香: 藍思追、藍思追とは…きっと…うん、先ほど言ったとおりで、もし藍思追が夜狩に出るなら手助けをしたりアドバイスしたりするでしょう。何でもないときは、一緒におしゃべりしたりするでしょう。こんな風にシンプルに過ごします。

女性司会:では藍思追は、いつかは自分の出自を知るのでしょうか?

墨香:はい、先ほども答えたように、いつかは知るでしょうが、それは温寧からではありません。

女性司会:他にも質問があります。「先生、各世家はどのようにお金を稼いでいるんですか?そして、この世界には、凡人のつくった王朝のようなものはありますか?」

墨香:あるといえばありますが、そのことについてはぼかしています。世家がお金を稼ぐ方法は色々あります。各世家が田畑や山林や土地を持っています。それに、多くの人を雇って仕事をさせたり、大きな家での揉め事を解決したり、事件を解決したりと、自身の収入源も持っています。中には護衛をして保護料をもらう世家もいます。

女性司会:読者の皆さんはこのような可愛い問題を気にかけていることが分かりましたね。本文を読むだけでは満足せず、「彼らはいったいどう過ごしているだろう」「温かい水でお風呂に入ることはあるんだろうか」「いったいどうやって収入を得ているんだろう」と言ったことまで気にしているようです。

墨香:まるで『農村恋愛物語 (『乡村爱情故事』:2010年に放送していたテレビドラマ)』のような…そうじゃないですよね?

女性司会:はい、「図図」さんからの質問はこれで終わりのようです。「図図」さんを舞台から下ろしますね。はい、次の方、話す準備をしてください。

読者:こんにちは、聞こえていますか?

女主持:聞こえてます、聞こえてます。

墨香:聞こえています。

読者:では…先生のことが好きです。それから、私は『渣反』の頃から追いかけていました。洛冰河が少女攻なところに萌えます。それに病んでいる感じが加わっているのがよりユニークです。それから、『魔道祖師』のストーリーは特別すごいと思いました。

感情移入も過去に戻るシーンが多いのも気になりませんでしたし、むしろとても良くできていると思いました。それにあの、キャラクター造形がとても良かったです。薛洋と金光瑶が死んでしまったのがちょっと残念でした。それから質問なのですが、どうして夷陵老祖はあの奇術を追い求めなかったのですか、どうして藍忘機は龍陽の道(男同士のやりかた)を知っていたのですか?

墨香:この質問は…なかなか気づかれない見どころに気づきましたね…。それはもちろん彼は内に情熱をみなぎらせて感情を表に出さないタイプでしょう、ははは。神がかった天賦の才でしょうか、その通りというコメントがありますね。鋭い、鋭いですね。皆さんが基本もう予想している通り、彼はもちろんこっそり、自分で恋心を抑えきれず真面目に勉強したんです…うん、その種の知識を…

女性司会:つまり…

墨香:蔵書も豊富ですし、はい、結局のところ、家の蔵書が豊富でしたからね。

女性司会:つまり、彼は孤独な閨(成語:「深闺独处」)で十三年の間に、ええ…様々なことをしていたわけですね。

墨香: (笑)彼、彼は…孤独な閨…そんな風に思われていたとは意外です。うん、彼は十三年間…基本的にそういったことはしていませんでしたが、魏無羨が戻ってきた後で、そういうことをしなかったかどうかは保証しません。ええ、羨羨はそういうことをしているところを見たことはありません。彼は…ただ、うん、普通にしてるのを見ただけです。彼はそういう、うん、龍陽の道といったものは見ていません。

読者:それでは、藍曦臣と金光揺はふだん弟の恋愛事情を噂したりしましたか?

墨香:わあ、金光揺と藍曦臣は…

女性司会:ずっと弟の恋愛の噂をしていたんじゃないですか。

墨香:実際、ずっと噂をしていたわけではないでしょう。比較的早い段階で、彼らがまだ態度を変えておらず、金光揺がまだ真の姿を現していなかった時には、藍曦臣が少しは、少しは弟への心配や内心の苦悩を話したことがあったかも知れません。金光揺はとても聡明な人でしょう、少し話せばもうだいたいのことが推測できます。なので、藍曦臣が噂をするほど、金光揺の情報収集能力がより高くなるのも不思議ではありません。

女性司会:それに結局、あの三十人の同門の修士たちがいるでしょう、情報を通さないのは不可能でしょう。

墨香:そうそう、そうです。あの機嫌を損ねた大先輩たちですね。

女性司会:はい、では次の方、「冯巩」さん、お話ししてください。

読者:視聴者の皆さん、大好きです!ああ、マイクで話す権利を手に入れられて嬉しいです!魏無羨はいつ思追の身の上を知るんですか?

墨香:ええ、魏無羨はすぐに知るでしょう。わあ、ほんとに「冯巩」さん本人(冯巩/馮鞏:相声/中国漫才)の芸人)なんですね…魏無羨はすぐに知るでしょう。番外編でか、修正版でかのどちらかです。さすがプロの方ですね…

読者:ええ、私は我々のグループ「小小玉佩…(省略)」を代表して、深く熱愛しています。私たちは皆あなたが好きです。読者のみなさん声を上げてください、コメント欄の皆さんも手伝ってください。

墨香:すごい、すごい、本当にすごいですね。さすがプロフェッショナルです。

女性司会:さすがトリを飾るのにふさわしいですね…

墨香:「冯巩」さんに歓声を送ります。

女性司会: 「冯巩」さん、何か言いたいことはありますか。

墨香: 冯巩さんが大好きになってしまいました。

読者:もちろん言いたいことがあります。皆さん聞きましたか、我々の墨香が私のことを大好きになってしまったと言ってくれましたよ。私に嫉妬しないでくださいね。それ以外に、グループのメンバーがこう注意喚起しています、もし墨香先生が小説を修正したり新しく小説を書き始めたりする時には、三つバックアップをとって保存してください、USB、ハードディスク、メールボックスです。どれもしっかりバックアップをとってください。きっと血涙を流しての注意喚起でしょう。墨香先生もしっかりデータを保存してくださいね。

墨香:はい、はい、そうします。時々、確かに書き終わった後でバックアップをとっていなかったと気づくことがあります…ああ、でも幸い、晋江にアップしているものを信じているので、比較的安全だと思います。

女性司会:はい、あと数秒あります。「冯巩」さんが最後に豪華絢爛な花火を打ち上げられるか見てみましょう。

読者:どんな状況でも私たちは皆、あなたが大好きで支持しています、愛してます投げキスを…

墨香:送ります。あなたに替わって言い終わりました。

女性司会:はい、私たちの…私たちの読者の質問、いや、ライブインタラクションセクションでしたね、これがようやく無事に終了しました。皆さん満足してくれましたでしょうか、先生は満足してくれましたでしょうか。

墨香:読者の皆さんは…とてもすごいです。読者の中には本当に優れた方々がいますね。

女性司会:それでは、今夜はとても楽しく和やかな雰囲気の中で、すべての質問とセクションが終わりました。はい、最後にTityさん、まだ生きていますか?

男性司会:はい、生きてます。

女性司会:YYを使うのに慣れていない人として、彼は無情にも最後のセクションに参加できませんでしたが、私の相棒としてはまだ健在です。

男性司会: 墨香銅臭先生、今日は我々の『耽美事記』の収録現場に来てくださり本当にありがとうございます。この数時間で皆さんに、二つの小説を書いた経験を共有してくださり、先生も読者の皆さんも満足してくれたと信じています。最後に読者の皆さんに伝えたいことはありますか?

墨香:私をサポートしてくださってありがとうございます。今夜、私は初めてインタビューを受けてずっと笑っていました、すみません。みなさん大目に見てください。もし番組の最後までずっと笑っていても、変に思わないでください。それから、私はこのペンネームできっとまだ小説を書くでしょう。繰り返しますが、全ての小説が全ての人に気に入られるものだとは保証できません。もし気にきってくれるのなら、それはひとつの縁です。あなたに感謝して、また一緒に歩んでいきましょう。でももし気に入らなくても、大丈夫です。また次の小説で会うかもしれませんし…そうでなければ、どうなるかは私にもわかりませんが、それでいいです。ありがとうございました。

男性司会:分かりました。先生が我々の番組に来てくださってとてもありがとうございます。どうぞ『渣反』の本と、修正版の『魔道祖師』の本にも皆さん注目してください。

女性司会:今日の番組はこれで終わります。この場にいる皆さん、ありがとうございました。

墨香:ありがとうございました。司会者のお二人も、ありがとうございました。

女主持:先生、さようなら。

墨香:さようなら。

女主持:『耽美事記——墨香銅臭編』をお楽しみいただきありがとうございました、また次回お会いしましょう。

(エンディングは省略)


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