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アート作品を体感する空間 アーティゾン美術館

2024年7月月某日
空間と作品 作品が見てきた景色を探る
アーティゾン美術館


たっぷりの所蔵品を、ユニークな切り口で魅せる展覧会「空間と作品」。
古今東西、ジャンルを飛び越えた作品が一度にいっぱい観られておもしろかった。
4~5~6階の3階分ぶち抜きで開催中~

当時はこんな感じで飾られていたんじゃあないかな、という妄想を元に空間演出を施したり。
QRコードから作品にまつわる学芸資料にアクセスして、ウラ事情がゲッツできたり。
好奇心をくすぐられまくりだった。

メジャーな作家の作品が多く夏休みと言うこともあり、映え写真が撮りたいだけのカップルや親子、アートおばさん(友だちが命名)あたりが結構いた。
ちなみにブツブツ文句言ってるアートおばさんが気持ち悪かった。
ああはなりたくないね!素直な気持ちで作品と向き合いたいね!

そんなことはどうでもよくって。
いろんな時代と所有者を経て、現代のTOKYOに集結しているアートを満喫したのだった。


●6階のテーマの構成がおもしろかったなあ
まさに「空間と作品」なコンセプト全開で。

1.祈りの対象

何はともあれまず円空 たくましいお顔とやさしいお顔と
背面の角度がすっごい すぱっといってる

円空 仏像 江戸時代 17世紀
円空 仏像 江戸時代 17世紀


2.依頼主と
ピサロ 春夏秋冬とテーブル


3.持ち主の存在

パブロ・ピカソ 腕を組んですわるサルタンバンク

この絵は何度か観てる 赤と白と紫が印象的
ピアニストのホロヴィッツが所有していたとのこと ほえ~そうだったんだ

いい写真だな~これ


4.建物の一部

円山応挙 竹に狗子波に鴨図襖 江戸時代 18世紀
円山応挙 竹に狗子波に鴨図襖 江戸時代 18世紀
円山応挙 竹に狗子波に鴨図襖 江戸時代 18世紀

ちょっと奥まった場所にしつらえられた畳と応挙の襖絵
竹かんむりに犬で「笑」って字になる
そのとおり、思わず笑みがこぼれるほっこりな雰囲気
ふわっふわで繊細な筆づかいで描かれたコや、はたまたミニマムな一筆描きのようなコも。みんなカワイイぞ!


5. My favorite place

エットレ・ソットサスのモダーンなストライプ家具が印象的

ちょっとしたインテリア空間がいくつか。コージーーー

オレンジ 素敵な椅子 セザンヌ


緑 味のあるテーブルとラグ


グレー ドローネー イランのタイル 洒落た椅子


ボルドー ザオ・ウーキー 三彩壺 ヘンリー・ムア


ベージュ 佐伯祐三 モダーンな椅子


青 三岸節子 エットレ・ソットサスのストライプ フランソワ・ポンポン


6.場

エットレ・ソットサス トーテムNo. 2 / ロバート・ライマン 1930~2019 クレスト

グレーと白っておしゃれだなあ
あ。いつもは入り口にあるソファがここに置いてある~


●5階

青木繁の自画像 自信満々で不遜な感じがいい
青木繁 海景(布良の海) 厚塗りの海 筆触分割しまくりの海


古賀春江 遊園地 ほっこりする~


古賀春江 素朴な月夜
シュールとメルヘンが同居している 色合いも好き


瀧口修造 デカルコマニーーー 観る側に想像させる


ジャクソン・ポロック 1912~1956 ナンバー 2、1951


モーリス・ド・ヴラマンク 色彩のシンフォニー(花) 
うん色があふれてるね


岡田三郎助 臥裸婦 リアルなのか神話的なのか


ジョルジュ・ビゴー 日本の女 カタカナで署名シマシタ


安井曾太郎  F夫人像 1939年
F婦人の貫禄がすごい PTAでブイブイいわせてそう


古賀春江 美しき博覧会
幻想的 水彩の透明感~


左:俵屋宗達 伊勢物語図色紙 彦星 右:前田青邨 1885~1977 風神雷神伝
こういう組み合わせがさりげなく登場するのがアーティゾン美術館


ジョージア・オキーフ オータム・リーフ II


パウル・クレー 島
思わず触りたくなるようなテクスチャー
建築家のミース・ファン・デル・ローエが所蔵していたんだって!


コンスタンティン・ブランクーシ 接吻 
ぶちゅ~っと密着!2人は1つ~


アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック サーカスの舞台裏
モノクロの絵は初めて観たかも
すごくロートレックぽい目線だなあ


竹内栖鳳 鰹図 戻り鰹が楽しみだな
板谷波山 氷華磁葡萄文花瓶 
あわ~い色がいい


岡田三郎助 婦人像 
典型的な日本の美人像 商業分野でも活躍した人だからツボをご存じかと


ピエール=オーギュスト・ルノワール すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢

アーティゾン美術館のかわいこちゃん
子どもらしいむちっとしたボディがチャーミング
ゴージャスな絨毯や家具は暗いトーンで シャルパンティエ嬢が光を放っているよう


藤島武二 唐様三部作
食堂を飾るための壁画 ただし完成に至らず
邸宅の設計はジョサイア・コンドルだったそう 
実現していればねえ…


エドガー・ドガ 右足で立ち、右手を地面にのばしたアラベスク
踊る少女のブロンズ彫刻 ドガが好きなようにこねくったんだろうな


エドゥアール・マネ 自画像
ご存じ、マネ先輩の自画像 渋い色合いが好き


クロード・モネ 黄昏、ヴェネツィア
黒木三次がモネから直接購入した このグラデーションいいな


アンリ・マティス 画室の裸婦
フォーブだわあ 色が強烈 細川護立旧蔵


因陀羅 禅機図断簡 丹霞焼仏図
2人ともいいお顔してはる~と思ったら国宝だった from黒田家


中国 龍泉窯 青磁鉄斑文瓶(飛青磁花瓶)
青磁に茶のアクセント 散らしかたのセンスがいい こちらもfrom黒田家


●4階

4階はマティスで畳みかけてくる

縞ジャケット
爽やかなストライプのジャケットが夏にぴったり
コリウール 窓ではなく外の風景
横たわる裸婦 全裸でダラけるオダリスク
両腕をあげたオダリスク 半裸でポーズ
椅子に座ってオダリスク
石膏のある静物 セザンヌに引っ張られた?


岸田劉生 1891~1929 麗子像
だいぶ麗子になってきた麗子


青木繁 わだつみのいろこの宮
山幸彦が色っぽいんだよねえ 豊玉姫とeyes to eyes


藤田嗣治 猫のいる静物
ボデゴン なんだかご馳走ができそうな食材が並ぶ それを狙う猫の表情ったら


梅原龍三郎 
ノートルダム金銀の箔が輝くぜ


●小部屋の江戸絵画コーナーーー

酒井抱一 / 鈴木其一 夏図(十二ヶ月図の内)

師弟合作 夏モチーフのすっきり江戸琳派
たまにある表具の方にも絵を描いちゃうパターン、好き


鳥獣戯画断簡

お猿が鹿から落っこちてあだだだ~
いや~まいっちゃったな~ 
こら待て~などなど、それぞれがしゃべりそうなことが頭を駆けめぐって楽しい


青木木米 秋渓渡橋 木米、久しぶりだな


ピエール・ボナール ヴェルノン付近の風景
緑多めのボナールワールド


国吉康雄 夢
なんだかシュールな夢 この人の絵は心にぐいっと食い込んでくるものがあるなあ


クロード・モネ 睡蓮の池
ルイ16世様式の額に収まっている


ジョルジュ・ルオー ピエロ
画面いっぱいにピエロ 穏やかな表情


ピート・モンドリアン 砂丘
さっき塗ったみたいな絵の具の照りぐあい ポップな色合いが砂丘のカラッと感を表現


ジーノ・セヴェリーニ 金管奏者(路上演奏者)
キューブなミュージシャン 色がいい


国吉康雄 横たわる女
この女性の人生を想像しちゃう


青木繁の海の幸
がここで登場 額の四隅がお魚って、知ってた?


麗子坐像 例の麗子になる前


ヴァシリー・カンディンスキー 3本の菩提樹
いきなり抽象にいったわけじゃあない


草間彌生 1929~ 無題(無限の網)
1962年頃の赤い網あみ インフィニティーーー


坂本繁二郎 帽子を持てる女
彼ががんばったから青木繁が埋もれずにすんだよね


古賀春江 鳥籠 
の中の裸婦が気になる~何かの広告から拝借してきたのかしらね


藤田嗣治 横たわる女と猫
乳白色のワントーンで表現 洒落てる


アルベルト・ジャコメッティ  矢内原
不思議な交流があったらしい


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