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柏と砂川七郎と芹沢銈介

2024年6月某日
第30回芹沢銈介作品展「芹沢銈介と人」
柏市郷土資料展示室


千葉県柏市が芹沢銈介の作品を所有していて、「砂川コレクション」と呼ばれている。
砂川七郎という人が芹沢作品にグッときて、生涯にわって蒐集したのだそう。
自宅を「砂川美術工芸館」として作品を一般公開していたが、諸事情あって閉館。
コレクションのほとんどを柏市に寄贈したとのこと。

その後定期的に柏市郷土資料展示室で公開されていて、今回が第30回め。
平成20年からずーっと続いていてなにげにスゴい!
コンパクトながら、無料で観られるのがありがたいねえ。

今回のテーマは「芹沢銈介と人」。
沖縄で紅型作りに携わる人、壺屋で焼き物に携わる人、紙漉きをする人。
などなど工芸関連の働く人々が描かれてるものが多い。


・のれん
登り窯、窯入れするために肩に担いだ板に器をいっぱい乗っけてる様子、
焼き上がった器を真剣にチェックする壺屋の職人。
場面を切り取るセンスがさすが~


・沖縄
露天や市場の様子が活き活きと描かれる。
そしてたくましく働く女性たちがたくましい。


・型染めカレンダー
1974年は童話シリーズ。
おなじみの物語のここぞというシーンがが月ごとに登場。


・硝子絵

硝子絵 沖縄老女


硝子絵も結構描かれていた芹沢先生。
シンプルな筆致で働く人々を表現。
メインのお仕事としては型染めの人なんだけど、硝子絵は肉筆画ってことだもんね~貴重よね。
どことなく異国風な雰囲気を感じたりして。


明日とな云いそ 板絵

「明日があると云うなかれ」という意味。
明日があると思わず、今と大切にということ。
今を大切にしたいのはやまやまなんだけど…私はどっちかっていうと「明日があるさ!」って思いたい派。
珍しくゆる~い画風がたまらん。


八雲村道文黄地 型絵染 着物

黄色がいい色。
八雲村の農家がびっちり描かれている。


けふ空はれぬ 肉筆 スケッチ

張り場の仕事風景。
なんか色合いがおしゃれだなあと思って。
ちなみに来館者にポストカードプレゼントがあるんだけど、こちらをいただいた。


館内では芹沢銈介の仕事、的な映像が流れていてその人生や人となりがうかがえる。
ちょっと小粒な展覧会だけど、会期中に気づいて間に合ってよかった~
出会いって、タイミングよね。

2月に東京国立近代美術館でフィーチャーされていたし、
今回の柏市郷土資料展示室のんも観られたし、
秋には日本民藝館で生誕130年の展覧会があるので、こちらも観に行く予定。
今年は芹沢銈介イヤーーー

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