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今年は観る、描く。春の江戸絵画まつり

2023年3月某日
春の江戸絵画まつり 江戸絵画お絵かき教室
府中市美術館

府中市美術館毎年恒例の「春の江戸絵画まつり」。
今年で20回目なんだそう。
20年もおもしろ&ゆるかわ江戸絵画を発信し続けてきたってこと!?すごい。
すっかり春の風物詩になったのでは?
今年は観るだけじゃあなく、みずから「描く」!

1.四大テーマに挑戦 江戸絵画を見て、実際に描いてみよう!
2.画材・技法・表具 知っているようで知らない、江戸絵画の常識
3.江戸時代の画家はどうやって学んだのか? とにかく真似る、素晴らしいスタイル
4.江戸絵画はヒントの宝庫 モチーフから構図、色の選び方まで

はるばる来たぜ府中。遠いけどつい行きたくなる春の府中。
結果から言うと、やっぱり来てよかった~おもしろかった~
終始ニヤニヤしながら観ていたかも。

トップバッターの長沢蘆雪の《唐子遊図屏風》が、この展覧会のコンセプト、というか象徴的な絵というか。メインビジュアルになっていることだし。
 「達磨さん描けたよ!」
 「長~い紙に長~い枝描いちゃうよ~」
 「お前の顔にも落書きしちゃうぞ~」「す~ん」「わははははは」
なんて言ってる子どもたちの声が聞こえてきそうな絵。
それぞれにお絵かきをエンジョイしている模様。なごむわ~

屏風ってことは、どこかのお宅に飾られていたってこと?
いいセンスしてはる!というか心に余裕がある。

ホントは絵がうまい蘆雪。でもゆるゆるな絵もけっこう描いてる蘆雪。
子どもたちの表情がなんとも豊かで、シンプルな筆づかいでちゃんと対象をとらえてるのよね。
と同時に絶妙な抜き加減。

いきなりほっこりした後は、かわいい動物ゾーンへ。
しかも円山応挙先生のころころの子犬たちがたたみかけてくる。

応挙と蘆雪の子犬を比べてみると…
応挙の子犬 …リアルな写生を経て、かわいい成分を抽出したって感じ。さすがぁ。
蘆雪の子犬 …ちょっとデフォルメ入ってて漫画風な感じ。センスあるぅ。

どっちも好き。今回は改めて応挙先生のスゴさを感じたな~
ちなみに全然かわいくなくてぬるっとした子犬の絵も。どうしてそうなった酒井抱祝よ。

作品展示の合間に、ちょいちょい描き方解説が挟み込まれている。
「そんな解説されてもな~描ける気がしないな~」
などと思いながら見ていたのだが、最終的にはまんまとお絵かきしちゃった。

展示室の出入り口付近にお絵かきコーナーがあって、入る時は完全スルーだったけど、いろいろ観たあとには
「せっかくだから描いていくか!」って気分になっていたのだった。
きっと誰もがそうなるんじゃあない?

描き方のコツと色鉛筆のセットがあって、絵柄は5種類くらいから選べる。
応挙先生の子犬をチョイス。
いや~実際描いてみると、子犬のころっころ&ふわっふわを表現するのが結構むずかしい。
丸っこいだけでなく微妙な曲線なんだな。
でもなんとか「かわいい」にたどり着けた気がする。

寒山拾得や布袋さんなど、おなじみのモチーフも登場。
伊藤若冲、曽我蕭白、司馬江漢、亜欧堂田善、歌川国芳、雪舟、仙厓、白隠、家光。
今回もバラエティに富んだ、富みまくりなラインナップだった。
ちなみに蓑虫山人がちょっと気になる存在に急浮上。

前期と後期でかなり展示替えがあるらしい。
後期も行くかどうかは…ちょっと考えよう。

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