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”期待”の取扱説明書

未来がある。だから人は生きられる。

今は辛いかもしれない。けれども、どんなことも永遠には続かない。未来はきっと良くなるはず。ぼくたちは、ついつい未来に期待してしまう

もちろん、それは当然だし、決して悪いことではない。未来への想いをエネルギーにすれば、とんでもないことだって実現させてしまうのが人間だ。

そんな素晴らしい「期待」なのだが、実は取り扱いには注意が必要。今日はその取り扱いのコツをお伝えしようと思う。これを読んで、期待との付き合い方が上手になって、明るい未来へ突き進む原動力にしてもらえたら幸いだ。


相手には期待しない。

他人を変えることはできない。それは、あなたが自由意志を持っているように、相手も自由意志を持っているから。無理強いをして、表面的に行動が変わったように見えることはあるだろう。けれど、相手の中に本質的な変化は起きていない

だから、相手に期待をするのはやめた方がいい。そうすれば、裏切られたと感じたり、徒労感を感じることが減る。それに期待をしなければ、ほとんどのことが期待以上になる。むしろ好都合だ。

とは言え、相手への期待を止められないのも事実。実際、ぼくも、家族、同僚、お客様、いろいろな人に、ついつい期待をしてしまう。だからこそ忘れたくないのが、アドラーの「課題の分離」だ

知識・経験のあるあなたからしたら、あの人はこうした方がいい・やらない方がいい、そう思うことがあったとする。だとしても、無闇に口を挟まない、手を出さない。なぜならその課題に取り組むべきは相手だから。それに、あなたが介入することで、相手の成長の機会を奪うことになるかもしれない。

苦労している相手を見て、あなたはヤキモキするだろう。我慢できなくなるかもしれない。その自分を適切に処理するのがあなたの課題。自分がスッキリしたいからと、相手の課題に手を出してならない。

こんなふうに書くと、それって冷たくない? そう感じる人もいるだろう。そんな時に思い出してほしい考え方が「相手は変えられない。でも相手への関わり方は変えられる」

  • 助けを求められたら、課題の線引きをした上で協力する

  • 相手を否定せず、できているところに注目する

  • 問題点・課題点は、伸び代と捉える。

  • 原因追及ではなく、どうしたらできるかを、上からでも下からでもなく、横の関係で共に探求する。

そんな関わり方をすることで、相手が変わる可能性に賭けてみよう

そして、時には撤退する勇気を持とう。相手が変わるかどうかは、最終的には相手次第だ。

自分への期待にも注意が必要

ぶっ飛んだ目標に向かっていく。未来のセルフイメージで生きる。そんなときは、自分への期待を大いに広げていけばいい。ただ、これにも気をつけてほしい点がある。

🔳他人との比較には注意

 誰かと比べて、自分の方がすごいはず、自分の方が成功できる、そんな形の期待はやめよう。充足感を得られたとしても一時的だし、他人との比較は必ずどこかで行き詰まる。

それよりも、こんな生き方なら自分の価値観を満たすことができるはず、この分野でなら自分の強みを活かせるはず、そんな方向での期待感を膨らませてみよう。そして、成功の尺度の目盛を細かくして、小さな成功を味わおう

🔳偶然を楽しむ余裕を

目標に向かって計画を立てて実行していく。価値観が満たされ、自分の強みが発揮される。そんなとき、人生という旅は間違いなく楽しいし、充実している。ただ、どんな旅にもアクシデントはつきもの。そしてあまりにもキチキチのスケジュールだと対応する余裕がない。

実際、あなただって旅の思い出を振り返ってみれば、予想外の出会いや、トラブルを乗り切った経験の方が、記憶に残っていないだろうか。そう、予想外・偶然は、人生という旅を彩ってくる重要な要素。だから、予定には少しくらいアバウトなところがあった方がいいし、心に常に余白を作っておこう。

まとめ

期待は明るい未来への原動力。ただし取り扱い次第では悪影響も。

🔳他人に期待しない……人は変えられない。相手が取り組むべき課題、自分が取り組むべき課題、課題の分離をした上で、相手との関わり方を工夫しよう。あなたの関わり次第で、相手が変わる可能性が生まれる。

🔳自分への期待にも注意は必要……基本、自分の未来には大いに期待すればいい。ただし、他人との比較は何も生み出さないので要注意。計画外の出来事も楽しむ余裕を持とう。

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