悪い円安① 今の円安とは
お金の専門家、【ファイナンシャル・プランニング技能士】が、お金にまつわることを、誰にでもわかる言葉で記事にします。 自分自身の勉強も兼ねています。
6年10か月ぶりの円安。
悪い円安。
日本経済の危機。
政治経済に興味がなくても、どうやら今の円安がヤバいらしいことは、なんとなく聞いたことがある人は多いと思います。
まず、円安とは。
文字通り、日本円が安くなる、円の価値が下がることです。
■例えば
100円=1ドル → 200円=1ドル
これは、円が増えたので円高か?と。
いまだに一瞬勘違いをしそうになりますが、(これでもファイナンシャルプランニング技能士)これは円安になった、が正解です。
1ドルのものを100円で買えていたのが、200円払わないと買えなくなる。円の価値が半分になった、円の価値が安くなった=円安 です。
今、この円安が進んでいることを目にするとき、耳にするとき。
日本にとって危機的状況であると受け取れるような情報として発信されています。
では、円安って悪いことなの? と言うと、以前はそうではありませんでした。
なぜなら、円安だと輸出で日本が得をする、というメリットがあったからです。
100円=1ドル → 200円=1ドル
これを見ると、円安は輸入で損して輸出で得することが分かります。
なのに今、「悪い円安」と言われるのはなぜなのか。
・日本のものが昔ほど売れなくなっている
・生産拠点が海外にあり、かつて円安で得をしていた時代の輸出とは違う
=輸出でそれほど得しない
輸出で得できないのに、輸入でがっつり損している。
→輸入品が高くなる
→物の値段が上がる
こうして、お給料は上がっていないのに、物価が上がっているのが「今」なのです。
お小遣い上がってないのに、駄菓子屋さんに値上げされたら、今までのようにお菓子が買えなくなってしまいますね。
そしてこの先も、「この状況が続く」と、明確な根拠を持って予想されています。
メリットは小さいのにデメリットが大きい円安なのです。
もちろん、それだけが「悪い円安」と言われている理由ではなく、突き詰めるとけっこう怖いお話になってくるのですが、一つずつ理解していこうと思います。
「悪い円安」と言われている今の円の価値の下がり方は、じわじわと私たちの生活に、直接影響してきます。
他人事ではなさそう。
ちょっと知っておいた方が良さそう、ですよね。
次回は、なぜ今こうなってしまっているのか? を、分かりやすく書きたいと思います。