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24.5.25香料業界の展望 社会課題の解決を見据えた持続的な成長戦略

香料業界マーケットシェア&トレンド

 香料業界は化学業種に該当、世界市場4.5兆円、成長率3%/年の業界です。特徴として生活必需品(食品/衛生用品)の原材料ゆえに景況感に左右されない業界、とりわけコロナ禍ではエッセンシャルワーカーとしてビジネス活動が特例で認められました。
 近年は世界的な食糧不足を見据えた代替肉や昆虫食向けに可食性を高める香料開発がトレンドとされます。加えて少子高齢化を踏まえて健康食品向けにもニーズがあります。成熟した業界でもあるため差別化が難しく、香り以外の要素で付加価値を付けて商品販売するケースもありますが、香りの付与以外の副次効果を謳う事は食品衛生法上、違法です。あくまでイメージとして医薬品に抵触しないほどほどの効果効能をアピールする程度にとどめる事になります。

香料業界のマーケットシェア
トップ10上位は外資/下位に2社日本(高砂&長谷川)
引用元:長谷川香料の決算説明会(24.5)

🔶参考:過去の香料業界の企業分析

持続的な成長を見据えた収益柱の確立

 令和社会の事業モデルは社会的な課題解決を事業に取り込み収益源とするビジネス活動です。グローバル経済が発展した結果、様々な業種にまたがる課題が企業に直面しています。異業種の企業がそれぞれの強みを組み合わせてサステナブルな事業を展開していく。コロナ禍を経て事業提携&協業の姿勢が新常識(ニューノーマル)として根付きつつあります。VUCAの典型的な複雑怪奇な課題は従来の理論的な考えに基づくアプローチ(一つのベストな回答を導く)では行き詰まります。多様性を念頭に様々な要因が絡まり合う社会課題を丁寧に紐解き本質を見抜く情報編集力と倫理性の両輪を考え併せた思考力が求められます。企業の決算説明会&中期経営計画の実現性を読み解く手がかりにしていきます。

🔶高砂香料工業
決算説明会

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4914/ir_material_for_fiscal_ym/156652/00.pdf
新中期経営計画
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4914/ir_material_for_fiscal_ym/153047/00.pdf
📕四季報夏号 24.6.15追記
海国人持株20%増/社員増16%/5年/利益底入

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4914/ir_material_for_fiscal_ym/156652/00.pdf

🔶長谷川香料
決算説明会
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4958/tdnet/2446891/00.pdf
📕四季報夏号 24.6.15追記
増配&利益率増加(値上げ&効率化)/無借金経営

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