新潟2歳S 予想

道悪適性の評価と調教評価(1~5の5段階)を付け足しました。


コートアリシアン

血統と走法

2代母がコートアウトで、本馬はストロングリターン(安田記念①②、京王杯SC①)の姪に当たる。姿勢の低い軽やかなストライド走法で、父サートゥルナーリアより母コートシャルマンに近い走りをする。従って、適性舞台は大箱コースの1400~1600と見る。母はハーツクライ×米国血統という配合から察せられる通り、緩い馬場を苦手にしていたようなので、本馬も道悪は苦手だろう。また、父サートゥルナーリアと4代母Smart Heiressの間にAureoleのクロスがあり揉まれ注意。

ラップ

・エコロブルームの未勝利: 13.1 - 11.9 - 11.9 - 12.2 - 12.1 - 11.5 - 11.0 - 11.1
・コートアリシアンの新馬: 12.9 - 12.1 - 12.4 - 12.0 - 11.9 - 11.5 - 10.9 - 11.4
ラップ構成がそっくり。コートアリシアン自身のL1Fは手元の計測で11.2秒。

調教評価

4

シンフォーエバー

血統と走法

母父Pulpitに似た大跳び。筋肉量も豊富で、如何にも上滑りする馬場は空っ下手そう(逆にパワー馬場は得意だろう)。

ラップ

過去20年の新潟芝1600mの2歳新馬戦or2歳未勝利戦で「走破タイム≦1:36.9 かつ (2F目+レース上がり3F)≦44.9 かつ レース上がり1F≦11.2」

リバティアイランド 12.2-32.0(10.9-10.2-10.9)
ラッキーライラック 11.2-33.4(11.9-10.5-11.0)
ウーマンズハート 12.1-32.7(11.1-10.7-10.9)
シンフォーエバー 11.6-33.3(11.6-10.7-11.0)

レース上がり1F≦11.0を満たしたのもこの4レースのみ。

・オタルエバーの新馬: 12.6 - 11.2 - 12.2 - 12.7 - 12.4 - 11.5 - 10.7 - 11.3
(馬場指数-16)
・シンフォーエバーの新馬:
 12.8 - 11.6 - 12.5 - 13.1 - 12.6 - 11.6 - 10.7 - 11.0
(馬場指数-15)

結構似たラップ構成。オタルエバーは次走新潟2歳Sでセリフォスの3着。

調教評価

2

ジョリーレーヌ

血統と走法

ピッチの速さが目に付くが、左手前に戻してからのストライドの伸びや走りの柔らかさも良い。脚捌きは母似だが、首が高く浮ついて走っていた母と違って沈み込んで走れている分、ストライド長も保てている。馬体を見ると胴は詰まり気味で、母を見ても時計の掛かる馬場の1400がベストだろう。新潟マイルはベストとは言えない。

ラップ

前半が超スローだとは言え、重馬場に近い稍重馬場の中、ノーステッキでL1F10.9秒は評価できる。過去に似たラップを刻んだ2歳馬はオハナ。オハナはその後菜の花賞を勝ち、クイーンCは4着。
・オハナの新馬(重馬場): 13.0 - 12.0 - 13.5 - 14.1 - 13.9 - 12.2 - 11.1 - 11.0
・ジョリーレーヌの新馬(稍重馬場): 13.6 - 12.5 - 13.1 - 13.2 - 13.0 - 12.2 - 11.4 - 10.9
注) オハナが外から併せ馬でクビ差差し切る形だったので、ジョリーレーヌのラップの方が価値は高そう。

調教評価

5

スターウェーブ

血統と走法

姿勢の良いピッチ走法で器用さを持ち合わせている。首高で脚を高く上げて掻き込む走法だった父Kingmanにはあまり似ておらず、母の全姉Arabian Queenに近い走りをする。Arabian QueenはG1インターナショナルステークス(芝10F88Y)の勝ち馬で、そのためマイルへの距離延長は問題ないと見るが、新潟マイルが合うとは… 道悪は当然良い。

ラップ

・スターウェーブの新馬: 13.1 - 11.3 - 12.3 - 12.4 - 11.3 - 11.3 - 11.2

過去10年の東京1400mの2歳戦を「1:22.9以内かつL1F11.4秒以内」で勝った馬の「2F目+レース上がり3F」のランキング

・スピリットガイドの未勝利:44.8 (11.0/11.5-11.0-11.3/1:22.6)
・ボールライトニングの京王杯2歳S: 44.9(11.4/11.4-10.8-11.3/1:22.6)
・スターウェーブの新馬: 45.1(11.3/11.3-11.3-11.2/1:22.9)
・ソーユーフォリアの未勝利: 45.1(11.7/11.4-10.9-11.1/1:22.6)
・アカノニジュウイチの新馬: 45.2(11.2/11.9-11.0-11.1/1:22.7)
・アエロリットの新馬: 45.3(11.6/11.3-11.2-11.2/1:22.8)
・エリカカリーナの未勝利: 45.4(11.0/11.5-11.5-11.4/1:21.7)
・ソンシの新馬: 45.5(11.3/11.7-11.2-11.3/1:22.8)
・レディードリーの未勝利: 45.5 (10.8/11.8-11.5-11.4/1:21.3)

春競馬で≦45.5を達成したのは本馬とアエロリットだけだし、能力は高そう?馬場差はあるけど。

調教評価

2

トータルクラリティ

血統と走法

バゴ×フレンチデピュティ×SS×米国牝系(ミスプロ)というのはクロノジェネシスと同じ。母方がフレンチデピュティ×スルーオールというのはスルーセブンシーズと同じ(スルーセブンシーズは走法的には母の影響が強い)。しなやかな大跳びで馬体はスカッと見せるので母父スペシャルウィークの影響が強そう。従って揉まれ注意。バゴ産駒なので道悪はこなせはするが、得意ではないだろう。

ラップ

過去10年で京都内回り1600mでL1F≦11.0を記録したのはシンハライト、インディチャンプ、タガノエルピーダ、トータルクラリティの4頭。このうち上がり4Fはタガノエルピーダが抜きん出て高い。なお、タガノエルピーダは内ラチぴったりの競馬だったのに対し、他3頭は外差し競馬だった。ここからは仮説だが… 京都内回りはコース形態上、下り坂で加速しつつ内ラチをピッタリ回ってくれば、惰性で高速上がり(ここでは3Fや4Fの意味)を出しやすい。そのため、コンパクトな走りで内ラチをピッタリ回ってきたタガノエルピーダのL4F数値は過剰には評価できない(同様にコンパクトな走りで内ラチをピッタリ回ってきたダノンフェアレディの新馬戦も、個人的には世間ほどには評価していない)。残りの3頭はみな外差し競馬だが、このうちインディチャンプは超速ピッチ走法で速い上がり1ハロンを求められる展開はお誂え向き。一方でシンハライトとトータルクラリティはストライド走法で長く脚を使うタイプ。で、実際に手元で個別のL1F数値を計測したところシンハライトとトータルクラリティはともに10.6秒。シンハライト級と見た。ちなみに1着オールセインツ/2着チェレスタ/3着アスターブジエという伝説の1勝クラス(京都外2200m)でのオールセインツのL1Fも手動計測で10.6秒。

・シンハライトの新馬: 12.9 - 11.2 - 11.8 - 12.7 - 12.7 - 12.6 - 11.4 - 11.0
・トータルクラリティの新馬: 12.9 - 11.5 - 12.6 - 12.8 - 12.6 - 11.8 - 11.4 - 10.9

調教評価

3

マジカルフェアリー

血統と走法

ピッチ寄りの走法だが、半兄のセンチュリボンドと比べると、父がキズナからサートゥルナーリアになった分、より芝向きのストライドの伸びた綺麗な走り。道悪はマイナスに見える。

ラップ

過去10年の小倉1800mの2歳戦で「2F目≧12.0&11.3≦L1F≦11.5&上がり3F≧34.1」に該当したのは以下の7頭
()内は(走破タイム/自身の上がり3F/netkeibaの馬場指数)

・マイネルカーライルの未勝利: 12.6 - 12.0 - 12.9 - 12.8 - 11.9 - 12.4 - 11.7 - 11.1 - 11.4
(1:48.8/34.2/-10)
・クリスティの未勝利: 
12.4 - 12.0 - 13.0 - 12.5 - 12.3 - 12.4 - 11.7 - 11.8 - 11.4
(1:49.5/34.3/0)
・メイショウテッコンの新馬: 13.0 - 12.7 - 13.3 - 12.7 - 12.4 - 12.0 - 11.9 - 11.7 - 11.4
(1:51.1/34.6/-3)
・ラスマドレスの新馬: 
12.4 - 12.0 - 12.2 - 12.4 - 12.2 - 11.5 - 11.5 - 11.6 - 11.5
(1:47.3/34.5/-18)
・コナコーストの新馬:
 13.0 - 12.4 - 12.6 - 12.2 - 11.8 - 12.2 - 11.8 - 11.6 - 11.5
(1:49.1/34.6/-14)
・ヴレの新馬: 13.1 - 12.5 - 13.2 - 13.3 - 12.4 - 12.2 - 11.9 - 11.4 - 11.5
(1:51.5/34.6/-2)
・マジカルフェアリーの新馬: 13.2 - 12.3 - 13.2 - 12.6 - 12.3 - 12.2 - 11.9 - 11.9 - 11.4
(1:51.0/34.6/-6)

この中で(その当時)抜きん出て能力が高かったと思われるのはコナコースト。そしてこの中でコナコーストのみがイン差しの競馬で基準をクリアしていた。
結論: スムーズな外差し競馬の加速ラップなのでそこまで高くは評価できないか。

調教評価

3

現時点での印

◎ トータルクラリティ
○以下は馬場を見て。



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