9/14,15 重賞展望

良馬場想定


ローズS

中京2000のポイント: 基本的にレースラップはスローからのロンスパ。コーナーで動けないので前目で粘り込むか、登坂力と瞬発力で差すか。(TB的に)大外ぶん回しが許されるなら、(中山同様)極端に登坂力を重視する必要はない。'24小倉記念のようなハイペースになるとリフレーミングの惰性差しも決まるが、メンバー構成やトライアルレースであることから今回はスローだろう。

◎ レガレイラ

SS3×4にウインドインハーヘア牝系なので後半持続力勝負は大好物。母父ハービンジャーなので登坂力もバッチリ。馬柱を見ても前者はダービーで、後者はホープフルで証明済み。今年のダービーはオークスより数段レベルが高かったと見ているのでここは鉄板。

○ チェレスタ

父ハービンジャーなので登坂力は十分で、母父ルーラーシップ×母母父ディープ×3代母マンデラなのでHyperion色がかなり強く、スローからの後半持続力勝負もお手のもの。良い馬。

○ フレミングフープ

地を這うようなストライド走法でどう見ても平坦巧者なのだが、前走は素質だけで大外からぶっこ抜いてきた。と言いつつ小頭数だったこともあり、4コーナーの下り坂でインを走りながら上手く勢いをつけていたのは事実。今回は中段外で競馬したい。能力的にはレガレイラと全く遜色ない。

オーロラエックス

2代母は父Storm Cat×母父Round Tableだが、本馬は母父Galileoの影響が強い。そのため、追走力が求められずかつ急坂のある中京2000はマッチするが、後は高速馬場で足りるかどうか。

カニキュル

母母グレイトフィーヴァー(父と母父ともにNasrullah系の米国馬)の影響が強いピッチ走法で、TSや加速力に優れている。フラワーCの敗因は直線で内にもたれて追い出しが遅れ、登坂力が要求されてしまったことだろう。従ってここでも苦戦が想定される。SS3×4なので後傾ラップは得意。

クイーンズウォーク

半兄グレナディアガーズは母系の米国血統由来のハイペース惰性押し切りマン。阪神内回りの4角で大外を通す禁忌を犯してまでブレーキを踏まないことに拘った男。その妹なのだから、桜花賞のような緩急をつけた競馬は無理。今回道中緩むことを考えるとクイーンCのようなラップ推移が理想。クイーンCでは前半2F24.7秒(13.1-11.6)だったが、坂スタートと距離を考えると25秒ぐらいで運ぶのが良さそう。ただそうすると流石に後ろからになってしまうのだが、差し競馬をするには登坂力が… 色々と八方塞がりで詰んでいる印象。

サフィラ

前走は外を回したにしても負けすぎ。「とても強いレースをしたことはないが、阪神JFやクイーンCの敗因は明確」という理由でオークスでは狙ったが、結果的には底を見せてしまった。

セキトバイースト

ナスキロマシマシの母ベアフットレディに似た前輪駆動のフットワーク。京都向き。血統や走法から距離はこなしても良いと思うが、馬体派は短距離馬だと言っている。

タガノエルピーダ

母タガノレヴェントンがNureyev4×3を持ち、2代母フィバリッシュは父トニービン×母父Nureyev、さらに4代母Likely ExchangeがHyperion4×4×5×5と非常にHyperion色の強い血統で後半持続力勝負が合う。今回も新馬戦と同じようなラップ推移だろうが、惰性で走れた京都内と中京では勝手が違う。ピッチの効いた走りで大箱のここではどうだろう。

ハワイアンティアレ

流石に距離が長い。

ラヴァンダ

シルステ産駒らしい脚を高く上げて地面を叩きつける大跳び走法。おまけにRobertoクロス持ちなので急坂には滅法強い。ただ母父ベーカバドがかなり重たく、時計勝負では苦しいか。

リラボニート

流石に足りなさそう。

セントライト記念

メンバー構成からスローからのロンスパ想定。

◎ アーバンシック

今年は皐月賞もダービーもハイレベル。ダービーは超スローで折り合いを欠いていた。中距離血統でSS3×4にウインドインハーヘア牝系なのでスローからの後半持続力勝負が良く、皐月賞のような追走力勝負は苦しい。一方で京成杯はペースは良かったものの、機動力のなさが響いた印象。今回のメンバー構成に鞍上ルメールだとスロー先行が叶いそうで、内回りから外回りに替わるのもプラス。

○ コスモキュランダ

Halo≒Sir Ivorの(4×4)×(6×5×6)とHis Majestyの5×6×6を持つので機動力とパワーの塊。デインヒルなどの血も併せ持つが登坂力を感じる走りではなく、やはりHalo≒Sir Ivorの機動力を活かした惰性走行が十八番(皐月賞の上がり34.2は強い追い風を受けてのもの)。外回り替わりがどうか。父アルアインと同様に1番人気2着と予想。

▲ ルカランフィースト

(◎○は全く捻りのない予想だったので、これが実質的な本命みたいなところがある。)
跳びが高く掻き込むパワフルな走法。母ゴージャスランチに似ているのだが、マンカフェにもSeeking the Goldにも似ていないので、G1ヴェルメイユ賞(仏2400m)覇者の3代母クイーンモードの血が強いのだろうか(ゴージャスランチの映像がないので分からない)。ただ、そうだと仮定するとクイーンモードは4代先(母父母父)にAureoleを持つので、内で揉まれて惨敗した京都2歳Sも納得が行く。本馬の血統に戻ると、SSの3×3も持ち、3代母クイーンモードの血が強い=欧州色が強いので、スローからのロンスパや高低差が大きく広い中山2200は合う。馬体派曰く1600~2000がベストらしいし、父イスラボニータなら2200は1ハロン長い気がするが、スローなら誤魔化しが効くタイプ。
また、スローペースでの強さは新馬戦で証明済み。過去20年の東京芝1800mの2歳戦で(走破タイム)≦1:49.9かつ(レース上がり1F)≦11.1を記録したのはシンエンペラー(1:48.1/11.1-11.0)、ダノンエアズロック(1:48.2/10.9-11.0)、タリフライン(1:48.9/11.3-11.0)、ルカランフィースト(1:49.3/11.0-11.0)、ドゥラメンテ(1:47.5/11.0-11.1)、クロノジェネシス(1:48.6/11.0-11.1)、ラストドラフト(1:49.6/10.9-11.1)のみ。
逆に皐月賞のような追走力ゲーは得意ではないはずなので、内々をロスなく立ち回れたとはいえ7着に善戦したのは評価できる。

△ エコロヴァルツ

母母父A.P.Indyの影響を強く感じるストライド。ダービーの敗因は距離と緩急の激しいラップだろうが、今回も前走とさほど条件は変わらない。「逃げた次のレース」云々は間隔が空いているのでさほど気にしないが、結局のところ一度も馬群で競馬していないのは不安。(出走頭数が少ないなら)1コーナーは最後方で入って、コスモキュランダが捲ったタイミングで一緒について行くのが良さそう。

アスクカムオンモア

プリンシパルSはnetkeibaの馬柱には向正面不利と欠いてあるが、少し手綱を引いた程度で不利と言うほどではない。父ブリモルなので時計は少し掛かるぐらいがベストで、3代母アドマイスはNasrullahの6×6×5×5×4を持つなど平坦大箱向きのストライド。父産駒は距離短縮時に抜群の成績で、斤量含め前走はとことん恵まれた。今回は400mの距離延長に中山替わりで強くは推せない。

サルヴェージワーク

ちゃんと見てないけど流石に足りなさそう。雨降るなら検討します。

スティンガーグラス

走りが低く小さいので前走の新潟内回りはピッタリの舞台だった。母ライフフォーセールはCaroの系統でSir Gaylordの5×6を持つ。本馬は父父ディープインパクトの持つAlzaoと併せてSir Gaylordの7×6×7。

ヤマニンアドホック

かなり姿勢の低いストライド走法。2代母ヤマニンアラバスタがフォルティノ3×4にRound Tableとプリンスリーギフトを持っており、本馬はノヴェリストとの間にCaroの4×6持ちとノヴェリスト産駒だが平坦巧者の感。前走ラジオNIKKEI賞は1~2コーナーで折り合いを欠いた上、直線でかなり窮屈になっていたとは言え、インベタできたしハンデにも恵まれた。別に要らないとは言わないが、買い時が前走だったのは間違いない。

ログラール

スケールの大きな走りをする。近親のグランディアに似た走法で狙うなら中山外回りのここという感じがするのだが、折り合い難なのでスローの2200は微妙だし、現状持ち時計が足りない。父モーリスに2代母ディアデラノビアなので基本的には古馬になってからなのだろう。追い切りで成長が見られれば抑えても良い。

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