札幌2歳S 予想


アスクシュタイン

血統と走法

ドゥラメンテ×ミスプロを持ちSSを持たない外国産牝馬というお決まりの配合。(ドゥラメンテは典型的な溜めてキレる差し馬なので、ミスプロで弱点を補いたい。)
ただこれは母方が強く出過ぎたのか、パワフルに掻き込む大跳び走法でダート馬に見える。確かに6代母がWar Klitで3代母がWar Relic=War Klitの3×3の全きょうだいクロス持ち、そして母父Bellamy Roadの父母父がIn Reality(War Relicの3×3持ち)。ということで母方の主張がかなり強そうで、本馬にもWar Relicの北米パワーが強く伝わっているように見える。

ラップ

テリオスララの未勝利: 1:49.4/指数80 (12.7 - 12.4 - 12.4 - 12.3 - 12.3 - 12.4 - 11.9 - 11.4 - 11.6)
アスクシュタインのコスモス賞: 1:49.2/指数80 (12.8 - 12.4 - 12.2 - 12.4 - 12.5 - 11.9 - 11.8 - 11.5 - 11.7)

キングスコール

血統と走法

ドゥラメンテ×ミスプロを持ちSSを持たない外国産牝馬というお決まりの配合。(ドゥラメンテは典型的な"溜めてキレる差し馬"なので、ミスプロで弱点を補いたい。) 雄大で美しいストライドは父ドゥラメンテや母父フランケルのそれを受け継いでいる。

ラップ

2歳戦としては異例の時計/ラップ。

キングスコールの新馬: 12.6 - 11.7 - 12.6 - 12.5 - 12.1 - 11.5 - 11.7 - 11.6 - 11.5 (タイム指数86)
ドゥーラの未勝利: 12.5 - 11.8 - 12.3 - 12.9 - 12.7 - 12.2 - 11.7 - 11.3 - 11.7 (タイム指数87)
同日8Rのナイトスラッガーの1勝クラス: 12.8 - 11.5 - 12.3 - 12.3 - 12.5 - 12.1 - 11.5 - 11.7 - 11.5 - 11.9 (タイム指数89)

ショウナンマクベス

血統と走法

イクイノックスの従兄弟。頭の高さ(≒首差しの硬さ)は気になるが、リオンディーズらしい(≒シーザリオらしい)大きなストライドで走る。左手前に替えてもうひと伸びしたので右回りは合いそう。

ラップ

ラップ配分が似ているのはエメラルファイトの新馬。

ショウナンマクベスの新馬: 13.4 - 11.5 - 12.2 - 12.2 - 12.1 - 11.4 - 11.3 - 11.5 (1:35.6/タイム指数69/1-1)
エメラルファイトの新馬: 12.8 - 11.5 - 12.4 - 12.7 - 12.6 - 11.6 - 11.3 - 11.5
(1:36.4/タイム指数76/2-2) →札幌2歳S④、アイビーS③、朝日杯FS⑥

ちなみに本馬のL1Fは手元の計測では11.2秒。あれ?

過去10年の2歳の東京芝1600を勝った馬で「1コーナー4番手以内&2F目≦11.6&レース上がり≦34.5&L1F≦11.5&決着タイム≦1:35.9」

サリオスのサウジRC 10.8-33.5(11.5)/1:32.7 3-3 →朝日杯①
ロゴタイプのベゴニア賞 10.9-34.3(11.5)/1:33.6 3-4 →朝日杯①(7番人気34.5倍)
アパパネの未勝利 11.1-34.5(11.3)/1:35.9 3-3 →赤松賞①(3番人気6.0倍)阪神JF①
ルーツドールの新馬: 11.2-34.3(11.4)/1:33.3 2-2 →精神崩壊
ステレンボッシュの赤松賞 11.2-33.9(11.3)/1:33.8 4-4 →阪神JF②
シトラールの未勝利 11.2-34.0(11.3)/1:34.5 3-3 →シンザン記念大敗、ダート大敗
ビヨンドザヴァレーの新馬 11.3-33.9(11.5)/1:34.1 2-2 →赤松賞②
チェルヴィニアのアルテミスS 11.4-33.6(11.0)/1:33.6 3-3 →桜花賞大敗、オークス①
シャンパンカラーのベゴニア賞 11.4-33.9(11.3)/1:34.6 1-1 →京成杯⑥、NZT③(7番人気22.6倍)、NHKマイル①(9番人気22.2倍)
ニシノティアモの未勝利 11.4-34.3(11.5)/1:35.0 2-2 →フェアリーS⑤(10番人気43.3倍)
ショウナンマクベスの新馬 11.5-34.2(11.5)/1:35.6 1-1
グランアレグリアの新馬 11.6-33.6(11.2)/1:33.6 3-2 →サウジRC①、朝日杯FS③、桜花賞①

3歳春に達成したのは本馬とグランアレグリアのみ。シトラールはどこかで穴を開けるかも。2023秋天の日だったので馬場が異常だっただけなのかもしれないけど。

ファイアンクランツ

血統と走法

血統的にはアドマイヤグルーヴ≒ハーツクライの2×2を持つドゥラメンテ産駒、つまりSSの3×3を持つ。SSクロス持ちでSS経由でないHaloを持たないパターンは(芝では)微妙。というのも…

(i) SSクロス持ちでSS経由でないHaloを持たず、かつ欧州牝系のドゥラメンテ産駒
後半特化型のサンデーサイレンス(wikipediaより引用:『武(豊)によると(産駒は)レースでは序盤はのらりくらりと走り、後半になってから本気を出すタイプの馬が多かった』)の影響を強く受けた、典型的な"溜めてキレる差し馬"であったドゥラメンテの弱点が補われない。
該当する活躍馬にはドゥラドーレス、ゴールドエクリプスなどいるにはいる(ともに3×4のクロス)が、確かにいずれも所謂スロー専。

ドゥラドーレス: セントポーリア賞や藻岩山特別などはMペースだが、自身の追走ペースは早くない。個人的にベストパフォーマンスと見ている新馬戦や江ノ島Sはいずれもスロー。
ゴールドエクリプス: 小倉1800の新馬戦で12.5 - 12.1 - 13.0 - 13.0 - 12.5 - 11.7 - 11.6 - 11.7 - 11.7を4コーナー10番手から上がり34.0で大外ぶっこ抜く重賞級のパフォーマンスを披露するも、その後は伸び悩む。

このうちゴールドエクリプスはストライド走法なので後半持続型、ドゥラドーレスはピッチ寄りの走法なので瞬発型。

(ii)  SSクロス持ちでSS経由でないHaloを持たず、かつ米国牝系のドゥラメンテ産駒
活躍馬はドゥラレジリエント、ロードアヴニールといるがともにダート馬。SSより牝系の影響を強く受ければと問題ない、ということなのだろうか。

本馬の話題に戻ると、父や母父に似ても似つかない極端なピッチ走法で、半兄のコスタノヴァ(父ロードカナロア)や叔父のピイラニハイウェイ(父Silver Deputy)に似た走りをする。ということはダート馬?ちなみにコスタノヴァもピイラニハイウェイも走法通りの瞬発力型。

ピイラニハイウェイの未勝利: 12.9 - 10.9 - 13.1 - 12.8 - 12.9 - 13.2 - 13.4 - 12.1 - 12.1 (-2.0/1-1)

ラップ

12.8 - 11.8 - 12.9 - 12.8 - 12.9 - 12.3 - 12.1 - 11.8 - 11.1

確かに11.1は見ない数字なのだが、直線で追い風が吹いていた。

マジックサンズ

血統と走法

父キズナ×母父キンカメ×母母父フレンチデピュティとあってムキムキの前駆で掻き込んで走るパワータイプ。前捌きに硬さがあり、ストライドは綺麗に伸びない。(稍重馬場の新馬戦だけでなく、芝の良馬場で行われた新馬戦の1週前追い切りでもそういう走りだった。)
また、新馬戦は超スロー(12.9 - 12.5 - 13.1 - 13.6 - 13.3 - 13.0 - 12.2 - 11.8 - 11.6)だったので誤魔化しが効いたが、本質的には父キタサンブラックの上2頭(コナブラック、コナコースト)と同様に短距離馬だろう。

ホウオウガイア

血統と走法

父シルバーステートのような脚を高く上げて叩きつける特徴的な大跳びではなく、母の全兄アドマイヤジュピタに似た静かでバランスの取れた走法をしている。シルステにRobertoクロスという血統の字面からは福島から札幌へのコース替わりはマイナスだが、実態はそうでもないような… 

ラップ

12.9 - 11.3 - 12.2 - 13.0 - 12.5 - 12.1 - 12.2 - 12.2 - 12.0

L1Fに12.0秒かかっているが、これは直線向かい風の影響もある。とは言え特筆すべき数字でないのは事実。

マテンロウサン

血統と走法

大型のInto Mischief産駒なのでダート馬のような… また新馬戦は4馬身差の圧勝だったが、(芝での)最終追いと比べるとイマイチ弾け切れていなかったので、もう少し短いところに適性がありそう。

モンドデラモーレ

血統と走法

2代母にグレイトフィーヴァーをもつ。この牝系の馬は硬くストライドの小さな走りをすることが多いのだが、本馬は父ワールドエース×母父クロフネの影響が強いのか大きなストライドで走る。父ワールドエース×母父クロフネで有名なのはジュンブロッサム。ちなみにジュンブロッサムは父ワールドエースに非常によく似た走りをする馬。

ラップ

過去10年の2歳春の東京芝1800mのレースラップL1Fランキング

モンドデラモーレ 
11.2/33.5/1:49.7 (12.9 - 12.1 - 12.7 - 13.0 - 12.6 - 12.6 - 11.4 - 11.2 - 11.2)
ジオグリフ 札幌2歳S①朝日杯FS⑤
11.3/33.3/1:48.2 (13.2 - 12.2 - 12.7 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.2 - 11.0 - 11.3)
アガラス コスモス賞②東スポ2歳S②
11.3/34.1/1:51.2 (13.4 - 11.9 - 12.7 - 12.9 - 13.0 - 13.0 - 11.6 - 11.4 - 11.3)
メジャーエンブレム アスター賞①アルテミスS②阪神JF①
11.4/33.8/1:50.0 (13.0 - 12.1 - 12.7 - 13.1 - 13.0 - 12.3 - 11.4 - 11.0 - 11.4)
ワーケア アイビーS①ホープフルS③
11.4/33.2/1:51.0 (13.3 - 12.2 - 13.2 - 13.2 - 13.0 - 12.6 - 11.1 - 11.0 - 11.4)

G3の札幌2歳Sで馬券内を外すことはなさそう。ちなみに手元の計測でのL1Fは11.15秒。

過去10年の2歳の東京芝1800mを勝った馬で「L1F≦11.2かつ上がり3F≦33.6かつ走破タイム≦1:49.9」

ダノンエアズロックのアイビーS 11.0/32.7/1:48.2 →気性難を露呈
タリフラインの新馬 11.0/33.4/1:48.9 →ホープフルSで予後不良
クロノジェネシスのアイビーS 11.1/32.5/1:48.6 →阪神JF②、クイーンS①、桜花賞③、オークス③、秋華賞①
ラストドラフトの新馬 11.1/33.1/1:49.6 →京成杯①
タスティエーラの新馬 11.2/33.5/1:47.2 →共同通信杯④、弥生賞①、皐月賞②、ダービー①
トラジェクトワールの未勝利 11.2/33.4/1:47.5 →気性難を露呈
ワーケアのアイビーS 11.2/33.3/1:48.1 →ホープフルS③
モンドデラモーレの新馬 11.2/33.5/1:49.7

2歳春にこの基準をクリアしたのはモンドデラモーレのみ。

備考

新馬戦の時の厩舎コメントでは「先々に繋がる競馬ができれば」とあり、今回上積みが見込める。

現時点での印

◎ キングスコール
◎ ショウナンマクベス
◎ モンドデラモーレ

3連複1点?


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