息子の結婚 他人の関係
元ブログより 息子の結婚の際・・・両家顔合わせの時の話です。
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昨日は両家顔合わせの日だった。
息子たちカップルがセッティングしたので、どうもなんだかどのようにしたらいいのかいやはやなんとも・・・。
それ以前に、
「この服はまだ着られるだろうか」
で、なんとか袖を通し、久々に化粧をし、ストッキングを履き・・・ゆるゆると出掛ける。
某市の某ホテルだ。
カップルと先方のご家族(両親と妹さん)は既にお待ちであった。
先ずは
「ハジメマシテ」
と深々と頭を下げる。
ワタシは、年齢問わずすぐ打ち解けるタイプだが、
「嫁に出す家族」
「嫁にもらう側」
という関係は初めての事で、何も考えていなかったのだが、意外に戸惑った。
こういう場で、ワタシの元夫も、娘も息子も、殆ど喋らない人たちなので困るのだ。
席は上座から、Yちゃん父、母、妹、Yちゃん
で、それぞれの同じ立場の我々が向かいに座る。
息子と嫁さんがそれぞれの家族を紹介し挨拶となる。どちらも全く余計なことを言わない。なので、ワタシもいつものように
「素面でハジケる」
ワケにもいかず、対座する花嫁の母と対峙することになる。
先方のお母さんははっきりとこう言った。
「まだ、気持ちが落ち着かなくて」
ウルウルと涙目なのである。
ワタシとは全く捉え方が違っているようだ。
「娘が何も言わないんです。Rクンと会ったのは3回くらいなんですが、Rクンも何も言わないし、3回目に来た時に、
『結婚したい』
と言われて・・・」
なんたって、娘二人の長女で、母の心の支えでもあったのだろう。
「ワタシも実は殆ど何も聞いていないんです。」
「そうなんですか」
「殆ど何も言いませんから、こちらから聞いてもなんだか要領を得なくて、だいたいこんな感じなのだろうとこちらが想像すると、当たっています」
「ウチもです」
左にいる元夫は、Yちゃんのお父さんに仕事の話を
「標準語」で喋っている・・・。
「砕いて話せや」
と思うが、どうして男同士は取り敢えず仕事の話なんだろうか。
彼らはビールを注ぎ合って酔いだしたが、長年外国で働いているサラリーマンと、県境で生きてきた職人はどうも話がかみ合っていない。
右にいる娘とYちゃんの妹さんは若い同士なので盛り上がればいいものを、ニコニコしているだけで、いたって静かである。
調子が狂うぞ。
それぞれみんな初対面だし、
「どうしていいのかわからない」
のであった。
ワタシはお母さんに言った。
「ワタシも実は一人っ子で、嫁に出た身でした。結婚を祝ってほしい親には、ありとあらゆる面で揉めた経緯がありました・・・」
今回ご縁があったことについて、嫁にもらうとか、嫁だからとか、そういう気持ちは一切なくて、
2人がいつも楽しそうであること、
親として、子が幸せそうにしているのが何よりうれしいこと
親子の縁は切れるものではないこと
ウチはいろいろ事情があること
親だから、逆に心配かけたくなくて、一番言えないキモチがあること
親以外の人が、自分の子供を大事に思って一緒に生きてくれようとしていること
何より、2人のおかげで、今こうして元家族もまた会えたこと
「本当にありがたいと、ただただそう思っています」
お母さんは頷きながら、目を真っ赤にして何度も涙を拭いていた。
盛り上がりに欠けたまま、静かに両家の顔合わせは終了した。
まあ、いずれこなれていくものだと思う。それは、若いふたりが少しずつ頑張ればいいことだ。
ワタシは手土産にチーズケーキをみっつ焼いてきていた。
帰りにそれを
Y家
カップル
元夫と娘
へ手渡した。
他人の関係ではあるが、色々と不思議な関係である。
そんな中でYちゃんがずっとニコニコして嬉しそうだったのが、なんだかよくわかる気がした。
カップル
義きょうだい^^
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