ロボコップと私と親父


 映画はそれなりに見る方だが、私の場合非常に偏りがある。たまにヒット中の映画を見てくるとまともな映画を見てる!と言われるほど。他の作品に失礼だろう。

 先日書いたようにバットマンシリーズなどメジャー作品ももちろん好きだ。まあでも何が1番好きかと言われれば、私と親しい人は知っていると思うが、ロボコップだ。

 理由はうまく言えないのだが、宇宙刑事シリーズが好きな子供だったからか。ロボコップのベースは宇宙刑事シリーズのルックスである。つまり逆輸入デザイン。
 まあそれは置いといて、初めて見たのは洋画劇場だったと思う。映画館なんてなかったからね、その頃はテレビで毎日のように流れてた映画を親と見ていた。
 そんなある日、ロボコップを見た。親父と私はかっこいい!!!!と叫んだ。親父は登場するパトカーの塗装がマットなことがどれだけすごいかを語っていた。うんうん、今ならわかる。
 そしてあのデザイン、動き、ストーリーのテンポの良さ、あの頃だからこそのグロさ、何もかもに虜になった。ちなみに今販売されているBlu-rayなどはグロシーンはカットされているらしい。私の持ってるのはされてない。いいだろ。
 ちなみに1に関してはCGを全く使ってない。超低予算故に使えなかったのだ。そこで監督たちは意地を張るようにあらゆる手段で作品を作り上げた。ミニチュアとかそういうのね。ロボコップは中に人が入っている。中の人ことピーターウェラーはパントマイムを特訓してあの動きを身につけた。泥臭いと言われることもあるが、あれがかっこいいんだよ。あの、いかにもな動きがロボコップの全てだ。
 もうね、死んだ主人公をロボコップに作り替えるところからかっこいい。専用の椅子も何もかもかっこいい。かっこよさしかない。皮肉やブラックジョークもたっぷりでよい。1のラストなんて見たらわかるが痺れるから。

 超低予算で期待されてなかったその映画は死ぬほど売れた。売れたから2ができた。2もなかなかによい。ネタバレになるからあんまり言えないけど。で、2も売れた。
 だから3を出した。出しちゃった。
 これがまたひっどい!どうしたらこうなった!初期スタッフが全員降りたからだろうか、クソミソなんである。見どころはサムライロボットくらいだ。ギャグ的に。もちろんコケた。
 そのあとはしばらく経ってリブート版が出た。悪くはない。悪くはないんだがこれはロボコップではない。初期のアナザーストーリーを初期デザインで作る話は頓挫し、ゾンアマプライムがドラマ化することが決定したらしいが、期待しないでおく。期待するとデビルマン実写版のようにダメージを喰らうから。

 ああ、映画の神様お願いです、あのかっこいいロボコップを、あのデトロイトの空気でやってください。パトカーは出動する時必ずケツを擦って火花出す感じで。ロボコップのデザインはもちろんあれで、あの動きで、あの頃の空気で。それを見られたらもう本望すぎる。

 ちなみに実家では居間にしかテレビがなかったのでよく見てたのだが、まだ見てんの?と家族がゾロゾロ集まり夕飯が始まっても手を止めるので一時停止された。つまりロボコップファミリーだった。

 2日後に宇宙戦艦ヤマト2202が来るのでしばらくはそれに浸っているが、終わったらまたロボコップだ。
 DVDやBlu-rayを開発してくれた人に感謝。VHSならとっくに壊れてる。

 さあ、ロボコップを見よう!上映会すっぞ!

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