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変額年金ってなんですか?

人生の可能性を広げるお金の専門家
ファイナンシャルコーチの佐藤ななみです。
 
熊本日日新聞社発行の生活情報紙『くまにちすぱいす』で、お金に関する記事の執筆を担当して23年。ここでは、紙面でお答えした家計相談の中で、文字数の都合で説明しきれなかった用語やポイントについて触れていきます。
名付けて『はみ出し☆すぱいす』張り切って参りましょう♪
 
今回は、10月4日付(第746号)のご相談にちなんで「変額年金ってなに?」について深掘りっ!

※ご相談者様に了解をいただいて記事をご紹介しています。


  

変額年金は保険会社の商品

変額年金の正式名称は、変額個人年金保険
生命保険会社が販売している年金型の保険商品です。 
また別の角度から、「変額保険の一種」とも説明できます。

変額保険とは、死亡時や満期時などに受け取れる金額が、保険会社の資産運用実績に応じて変動する保険商品で、

☆終身型:保障が一生涯続く終身保険の変額バージョン
☆有期型:死亡保障と満期保険金の両方を備えた養老保険の変額バージョン
☆変額年金:資金を積み立てて後に分割で受け取る個人年金保険の変額バージョン

の3種類があります。
 

1.資産が貯まる保険商品

終身保険・養老保険・個人年金保険は、いずれもその契約内に資金を貯めていく仕組みの保険です。いわゆる貯蓄型と呼ばれるものですね。
 
とはいえ保険商品ですから、もちろん死亡保障もついており、保障性の度合いは高い方から
終身保険>養老保険>個人年金保険
の順に並べることができます。

裏返すと、貯蓄性の度合いは
個人年金保険>養老保険>終身保険
となります。

変額保険の場合も、まんま読み替えていただいてOK!
貯蓄性の度合いは
変額年金>有期型>終身型
です。
 

2.変額は受取額が変動する

 通常の生命保険商品では、保険会社の資産運用実績に関わらず決まった額を受け取れるのに対して、変額保険では保険会社の資産運用実績次第で受取額が変動します。
 
運用成績が当初の予定を上回ると
⇒死亡保険金、満期保険金、解約払戻金はいずれも増加↑↑↑
 
運用成績が当初の予定を下回ると
⇒満期保険金、解約払戻金は減少↓↓↓
ただし、死亡保険金は、基準保険金額が最低保証
 
という仕組みです。

3.運用は特別勘定で

 変額保険では、加入者から預かった資産を、それ以外の資産と切り離して「特別勘定」で運用しています。
 
特別勘定は、多くの保険会社や商品で複数本が運用されており
☆ 国内株式で運用するもの
☆ 海外の株式で運用するもの
☆ 国内債券で運用するもの
☆ 海外債券で運用するもの
☆ 資金を安全に保管するもの
・・・といった感じ。
 
また、例えば、同じく国内株式で運用するものの中でも、
日経平均やTOPIXといった指数に連動する運用を目指すものもあれば、
それらの指数を上回り、より高い成長を目指すものなど、実に様々です。
 

4.生命保険の箱に投資信託を梱包 

さて、このように見ていくと、
「特別勘定って何かに似ているなぁ」ということに気付く人もおられるかと思います。
そう!投資信託です。

「まったくわからん!」という人も、ここは
「そうなのか!投資信託か」と一旦、お受け取りいただけましたら幸いです。
 
変額保険の特別勘定とは、まさに投資信託そのものなんですね。
つまり変額保険とは、生命保険という箱に投資信託を梱包した金融商品。
中でも変額年金は、資産形成を最も重視した投資型の保険商品なのです。


さいごに

  変額年金とはどのようなものか、まずは大枠を掴んでいただけましたでしょうか?
投資信託と並べたところで、
どう違うの?
どっちがいいの?
という疑問が湧いて来た人もおられることでしょう。

私は断然、投資信託派。

それはどうしてか?その辺を一度にお話するのはなかなか壮大。
コストのこと、運用の中身のこと、税制のことなど、お話ししなければならないことがありすぎて、きっと読むのも大変です。
ここは、一旦、区切ることにいたしましょう。
 
続きも頑張って書きますので、少々お待ちくださいね。
本日もお読みいただきありがとうございました。


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