食用菊 阿房宮(あぼうきゅう)を食べよう!
畑の食用菊、ピンクの山形特産の延命菊の開花から2週間ほど遅れて、畑に黄色い阿房宮が満開になりました。
開花時期が微妙にずれて咲いてくれるところが、また嬉しいです。阿房宮は、青森県南部地方、三戸郡南部町相内、八戸地方の特産で古くから伝わる食用菊です。鮮やかな黄色に、菊の独特の香りと甘み、食感があります。
阿房宮の一風、変わった名前の由来は、菊が中国から渡ってきたことから中国で有名な秦の始皇帝が建設した宮殿「阿房宮」のから名前が付けられたそうです。
阿房宮は、江戸時代に南部藩主が京都の九条家の庭に咲いている阿房宮を株分けして藩内に植えたのが始まりとされ、味が良かったことから食用として藩内に広められ南部地方で栽培されるようになったそうです。
阿房宮は、生でも食されますが、大半が、蒸してから干しあげて作られた干し菊になって主に出回っています。
干し菊は、今から百年前の明治30年頃、青森県の名川町東円寺の板橋太観住職が開発し、教え聞いた清光寺の高山恵輪住職が地域へ普及させたと伝えられています。
南部の秋を閉じこめた干し菊、なんてステキな保存食なんでしょう。
干し菊は、さっと湯通しするだけで鮮やかな彩りと味わいを取り戻し、一年中、味わうことができます。 晴れの日やお正月料理のなどにいいですね。
青森では海苔の代わりに干し菊(阿房宮の菊海苔)で巻いた「菊花巻」という伝統的な料理もあるそうで、一夜漬けのにんじん、大根、高菜などを菊で巻いたものだそうです。
出典 日本の食べもの用語辞典さんより
なんてステキな!
私もいろいろ作ってみたくなりました。
とりあえず菊芋の花のシロップかあったので、
それを使って、菊芋の花と阿房宮で甘酢漬けを作ってみました。
前に作った菊芋の花シロップに
白醤油とりんご酢を混ぜて、そこに阿房宮を入れて漬けただけ。
阿房宮の方がシャキシャキして歯応えがあり、菊芋の花びらは、もう少し柔らかいですが、味がよく染み込みしんなりしてて美味しいです。
これは、チラシ寿司にも使えます。
そして今回は、大根おろしと合わせて菊なますを作りました。
〈大根おろし菊なます〉
〈材料〉4人分
阿房宮 約12個
大根 200g
茹で用
水 茹でる量
酢 小さじ1
ー調味料ー
りんご酢 大さじ2
てんさい糖 大さじ1
白だし 小さじ1
ヘンプシード 適量
(または、ごまや砕いたピーナッツ)
〈作り方〉
①
鍋に調味料を入れて火を通し混ぜ合わせ、湯気が出たら火を止め冷まします。
②
鍋に水を入れて沸かし酢を入れます。
③
菊の花びらを萼から外します。
とってもいい香りです。
④
ザルに入れて、軽くゆすり洗いし水気を切ります。
⑤
沸騰した②に④をザルごと入れて、箸でのの字を書いてすぐに冷水に取り、水気を切ります
⑥
①に⑤を入れても混ぜ合わせ、大根おろしに混ぜます。
上から、ヘンプシードを振りかけて出来上がり。
簡単なので、ぜひ、食卓に。
菊の栄養についてはこちらもぜひ。
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お花を食べよう!食用菊の種類と栄養