見出し画像

アジサイに似た薬草 甘茶

アジサイの季節、アジサイに似た薬草、山では甘茶の花も咲き始めました。

坐禅の会でお世話になってるお寺の甘茶もアジサイと一緒に満開でした。

甘茶の花はヤマアジサイの変種なので紫陽花によく似ています。
紫陽花は葉に毒性がありますが、甘茶の葉も生の葉には毒性があります。発酵させると毒性成分は分解されますが、濃く煎じて大量に飲むと中毒症状を起こすこともあります。
甘茶は、葉にグルコフィロズルチンという成分が含まれています。葉を乾燥させて、発酵させるとフィロズルチンなどの甘味成分が引き出され 甘いお茶ができます。

4月8日のお釈迦さまのお誕生日を祝う灌仏会(かんぶつえ)にお釈迦さまの像にかけて、振る舞われるお茶が甘茶です。
お釈迦さまを通じて甘露の雨をいただいている感じです。

〈甘茶〉アマチャ

アジサイ科 アジサイ属 落葉低木

分布 本州の山地
生育環境 日向~半日陰~日陰
花期 6~8月

学名 Hydrangea macrophylla

属名のHydrangea(ハイドランジア)は、ギリシャ語の「hydro(水)+ angeion(容器)」の意味でアジサイ属を表す

種小名のmacrophyllaは「大葉」の意味

〈甘茶の作り方 〉

甘茶を作る場合、花を咲かせないように、つぼみのうち摘み取り、葉の生育をよくし、葉数を増やします。

8月中旬頃に葉を摘み取って天日で乾燥しさせて、霧吹きで水を噴霧して葉に水分を均等に染込ませて、容器に入れて一晩寝かせると蒸れて発酵して葉が熱くなります。それを広げて手でもみながら天日で乾燥させます。

発酵させる事で、生葉に含まれるグルコフィロズルチンが酵素により加水分解され、甘茶の独特の甘味成分のフィロズルチンに変化します。

甘味成分の、クマリン類のフィロズルチン、ステビオサイド、ルブソシドは、人の体内では消化吸収されないので、糖尿病患者や肥満症患者の砂糖の代用となる甘味料として使われたり、歯磨き粉の甘味、醤油の味付けなどにも使われています。

また、甘茶にはタンニンも含まれていて、タンニンは、抗酸化作用、収れん作用、歯周病、口臭予防の他、歯の表面のエナメル質を溶すミュータンス菌の増殖を抑え、虫歯になりにくくする効果もあるので、甘茶を口腔洗浄やうがい薬としても使えます。

多飲の中毒症状としては小さな子どもの被害報告が軽症だか、嘔吐などがあるので、濃く出さない、多飲しないよう気をつける必要もあります。

過ぎたるは及ばざるが如しですね。
自然の作り出した甘露の雨を
しあわせにありがたくいただきます。

自然の恵みに
感謝♾合掌


参考元
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082119.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?