問いかけると、子どもは考え始める
「変わらない原因は子どもではありません。ガチガチ頭の大人に問題がある」
この手の本は、多く読んできたつもりだ。しかし、変わらない、変われない自分にいつも後悔の毎日。
著者の池上さんは、
・子どもは、自分で考え、動き出す。
・学習強化因子は、自発的に取り組んだときに、もっとも分泌される。
・そうした子どもは、大人の想定を越える。
という。
また、3つの過干渉として、次の3つを挙げている。
① 「ダメ」というひと言の危うさ
② 「心配」という親心の矛盾
③ 答えを用意する「先回り症候群」
これらに出てくる「親」は、そのまま「教師」に当てはまる。
教師の”こうあるべき”価値観に、振り回され、自尊心を傷つけられながらも、我慢して教室にいる子どもたち。
私たち大人は、逃げ道を探せる。職員室がいやなら、他の場所で仕事ができる。飲み会が嫌なら、行かなければいい。
しかし、子どもたちは授業中、教室以外に逃げる場所が、ほぼない(子どもに寄り添い、公的に場所を確保している学校もあるが)。
そんな環境で、叱る、怒鳴ることをしたら、子どもはどうなるか・・・。
まだまだ、規律、揃える、鍛えることを前面に押し出し、何かと強いることが大勢な学校現場。
自分はもちろん、日本の教育も、変わることができるかもしれないと、勇気をもてる一冊。
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