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唇系マラウィシクリッド

マラウィ湖のアフリカンシクリッドは現在割合強化されているショップで
見られることがありますがワイルド個体はほぼ見なくなってしまいました。
現在見ることがほぼできなくなってしまったアフリカンシクリッドから俗に"唇系"と呼ばれたシクリッドをご紹介します。

■唇の役割
マラウィ湖はアフリカ大陸の大地溝帯にあり、マラウィ、タンザニア、モザンビークに囲まれた巨大な湖です。生息するシクリッドと呼ばれる魚たちは湖内で急速に独自の進化を遂げ様々な形態へと変化し続けています。
ある種は魚食性となり、ある種は砂の中の微生物を捕食し、ある種はプランクトンを捕食するのに適した形態を身に着けました。
その一種として、おそらく岩盤に付着した動植物を捕食できるよう唇が分厚く進化した魚たちを俗に唇系と称しています。進化の流れが属とは関係なくて進化の過程で分岐していながら、食性が似てくると似た形態を持つようになる点。以下ワイルド個体で実際の唇具合を!

■キロティラピア_エウキルス Chilotilapia euchilus
唇系の代表格です。往年のマニアには、ケイロクロミス エウキルスと言った方が馴染みはあるでしょうし、流通名はケイロクロミス(=cheilochromis)と混在してます。PHOTO個体はワイルド個体ですがこれでも唇は小さな方で、もっと肥大化した個体がかつては専門店で見られました。

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■リクノクロミス_アクティケプス Lichnochromis acuticeps
こちらを唇系に混ぜて良いかは微妙ですけど、シャープな個体の先に分厚く飛び出た下唇が目立ちます。体型から魚食性に見えそうですが実際には、特徴的な口が示すように、比較的浅瀬の岩場に生息し、岩の間の小動物を捕食しているようです。そのためは本種の唇は前に大きく伸び、エウキルスなどの唇系とはまた違った面白さがあります。

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■プラキドクロミス_ミロモ Placidochromis milomo

こちらも強烈な唇を持つ種です。これだけ肥大化していると水槽内で泳ぐ際に、水の抵抗でプルプルと揺れていました。この種は別名'SUPER VC10'の愛称で販売されている場合もあります。'SUPER VC10'とは、かつてマラウィとロンドンの間を飛行していた旅客機に由来しています。水中での素早い泳ぎ方からということですが、それほど素早いかは???でした。

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以上、属の異なる3種を並べてご紹介しました。

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