Day855 ダニエル書5章

ベルシャツァル王は、千人の貴族たちのために大宴会を催し、その千人の前でぶどう酒を飲んでいた。

新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』 ダニエル書 ●章1節

ベルシャツァル王は千人の貴族を招いて大宴会を開き、みんなで酒を飲んでいた。

日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ダニエル書 5章1節


ダニエル書 5章では

壁に字を書く指の幻
ベルシャツァル王は、
千人の貴族たちのために大宴会を催し、
その千人の前でぶどう酒を飲んでいた
ベルシャツァルは、酒の勢いに任せて、
父ネブカドネツァルがエルサレムの宮から
持ち出した金や銀の器を持って来るように命じた
王とその貴族たち、および王の側室たちや
侍女たちがその器で飲むためであった
そこで、エルサレムの神の宮の本殿から
持ち出した金の器が運ばれて来たので、
王とその貴族たち、および王の側室たちや
侍女たちはその器で飲んだ
彼らはぶどう酒を飲み、
金、銀、青銅、鉄、木、石の神々を賛美した

ちょうどそのとき、人間の手の指が現れ、
王の宮殿の塗り壁の、
燭台の向こう側のところに何かを書き始めた
王は、何かを書くその手の先を見ていた
すると、王の顔色は変わり、
いろいろと思い巡らして動揺し、
腰の関節はゆるみ、膝はがたがた震えた
王は大声で叫び、呪文師、カルデア人、
占星術師たちを連れて来させた
王はバビロンの知者たちに言った
「だれでも、この文字を読んで
 その意味を私に示す者には、
 紫の衣を着せて首に金の鎖をかけ、
 この国の第3の権力を持たせる」
そのとき王の知者たちがみな入って来たが、
彼らは、その文字を読むことも、
王にその意味を告げることもできなかった
それで、ベルシャツァル王はひどくおびえて、
顔色が変わり、貴族たちも途方に暮れた

王母は、王とその貴族たちとのやり取りを聞いて、
宴会の広間に入って来た
王母は言った
「王よ、永遠に生きられますように
 いろいろと思い巡らし動揺してはいけません
 顔色を変えてはなりません
 あなたの王国には、
 聖なる神の霊の宿る人がいます
 あなたの父上の時代、
 彼のうちに、才気と聡明さと、
 神々の知恵のような知恵が
 あることが分かりました
 あなたの父上であるネブカドネツァル王は、
 彼を呪法師、呪文師、カルデア人、
 占星術師たちの長として立てられました
 王がベルテシャツァルと
 名づけたダニエルのうちに、
 夢を解き明かし、謎を解き、難問を解く
 すぐれた霊と知識と聡明さがあることが
 分かっていますので、今、ダニエルを召して、
 その解き明かしをさせましょう」

そこで、ダニエルが王の前に連れて来られた
王はダニエルに対して言った
「私の父である王がユダから連れて来た、
 ユダからの捕虜の1人ダニエルとは
 おまえのことか
 おまえのうちには神々の霊が宿り、
 また、おまえのうちに、
 才気と聡明さとすぐれた知恵が
 あることが分かったと聞いている
 ところで、私は、知者、
 呪文師たちを私の前に召し、
 この文字を読ませて、
 その意味を私に告げさせようとしたが、
 彼らはそのことばの意味を
 示すことができないでいる
 しかし、おまえは解釈することができ、
 難問を解くことができると聞いた
 今、もしおまえが、その文字を読み、
 その意味を私に告げることができたなら、
 おまえに紫の衣を着せて首に金の鎖をかけ、
 この国の第3の権力を持たせよ」

そのとき、ダニエルは王の前で答えた
「贈り物はご自分で取っておき、
 報酬はほかの人にお与えください
 しかし私は、その文字を王のために読み、
 その意味を告げましょう
 王よ
 いと高き神は、
 まさしくあなたの父上ネブカドネツァルに、
 国と偉大さと栄光と威光をお与えになりました
 神が父上にお与えになった偉大さによって、
 諸民族、諸国民、諸言語の者たちはことごとく、
 父上の前に震えおののきました
 彼は思いのままに人を殺し、
 思いのままに人を生かし、
 思いのままに人を高め、
 思いのままに人を低くしました
 こうして彼は、心が高ぶり、霊が頑なになり、
 高慢にふるまったので、
 その王座から引きずり降ろされ、
 栄光を取り上げられました
 そして、人の中から追い出され、
 心は獣と等しくなり、
 野ろばとともに住み、
 牛のように草を食べることになり、
 からだは天の露にぬれて、
 ついにこう知るようになりました
 いと高き神が人間の国を支配し、
 みこころにかなう者を
 その上にお立てになるのだと
 その子であるベルシャツァル王よ、
 あなたはこれらのことをすべて知っていながら、
 心を低くしませんでした
 それどころか、天の主に向かって高ぶり、
 その宮の器を自分の前に持って来させ、
 あなたと貴族たちとあなたの側室や侍女たちは、
 それを使ってぶどう酒を飲みました
 あなたは、見ることも、聞くことも、
 知ることもできない銀、金、青銅、
 鉄、木、石の神々を賛美しました
 しかしあなたの息をその手に握り、
 あなたのすべての道を
 ご自分のものとされる神を、
 あなたはほめたたえませんでした
 そのため、神の前から手の先が送られて、
 この文字が書かれたのです
 その書かれた文字はこうです
   『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン』
 そのことばの意味はこうです
 『メネ』とは、
 神があなたの治世を
 数えて終わらせたということです
 『テケル』とは、
 あなたが秤で量られて、
 目方の足りないことが分かったということです
 『パルシン』とは、
 あなたの国が分割され、
 メディアとペルシアに与えられるということです」

そこでベルシャツァルは命じて、
ダニエルに紫の衣を着せ、金の鎖を首にかけさせ、
彼がこの国の第3の権力者であると布告させた

その夜、カルデア人の王ベルシャツァルは殺された
そして、メディア人ダレイオスが、
およそ62歳でその国を受け継いだ

※文中の表記は『聖書 新改訳2017』を使用しています

大宴会の最中に
壁から出た人間の手が書いた文字が
裁きの預言であるとダニエルは宣言しました

#聖書 #ダニエル書