短歌8 2021/3/5

幾とせと子ひとり椅子に黙すまま春また春へ眠りゐるかも

/小倉信夫

即詠です。
前登志夫さんの短歌「三人子はときのま黙し山畑に地蔵となりて並びゐるかも」への返歌として詠みました。
電車にて移動している間です。

   (2021年3月4日のツイートより引用)

 春の日がうらうらと差す中、電車に乗っていました。私は立って窓から風景を見ていたのですが、そのとき座っている乗客の方々のうつむいた様子を見ていて、不思議と前登志夫さんの短歌が頭に浮かんできてしまい、この歌に答えたいなぁ、と詠んだ短歌です。
 もう冬も終わろうという頃で、そういえば今日は啓蟄です。生き物たちも目を覚まそうとしています。

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