「本の栞」別巻について

 現在、マガジンを作成して連載している「本の栞」に、別巻を計画しています。

 「本の栞」本編は今年中に終わる予定でおり、今のところ第二弾の計画などはありません。
 「本の栞」の連載は、コロナ禍禍中にいてあげる私の声として始めましたが、今年中で終了とすることといたしました。
 しかし新型コロナ感染症の脅威の終息は見通せないばかりか、Webを中心に心のすさんだ言葉や、振れ幅の大きな思想にふれることも増えており、その状況に対して私の考える創作行為を記さなくてはならない思いがしているのは、今も変わりません。

 ですが街で触れあう輪郭のある人たちは、昨日から今日へ代謝する自己を確かに成しており、その確かさに触れ得たときには、私は心の湖の舟の上にいる気がします

 「本の栞」はこの「昨日から今日へ代謝する自己」を記したくて書いている気がする一方、何か夢中で走っている気もします。
 その意味では、とても保守的な内容の連載です。
 あたかも街と田の境界で畑を耕す一人の姓の者として、文から文へ、心を繋いでいこうとしているのかも知れません。(そして一方で私は、洞穴にいて風の構えに耳を澄ませている身を想像します。)

 確かに連綿と繋がってはいても、どこへ通じているか今の目には見えないほら穴の、とても狭い道を通ろうとしている風の構えでしょうか……

 まだもう少し続く「本の栞」はそんな心でもって書かれています。

 2020年中には連載が終わる予定の「本の栞」には、しかし別巻の計画があります。「本の栞」自体、どのような形でか出版を考えており、その巻末に収録できないかなぁ、と夢見ています。
 (もともとは有料配信として配信した後に収録をできないかと考えていましたが、都合により配信を取りやめました。申し訳ありません。電子媒体に引用された詩歌句散文などのうち、著作権が現在有効な作品は掲載期間の上限をあらかじめ指定しなくてはならず、期間満了後の延長申請もできますが、延長出来なかった場合課金していただいた作品を削除しなくてはならなくなる可能性があるためです。)(カッコ内 2020.12.14 追記)
 この別巻ですが、私からは各詩歌句の末尾に一言を付すのみのアンソロジーとなりそうです。読んでみたい方がおりましたら、ご購入いただけますと嬉しいです。(「本の栞」本編とはだいぶ体裁が変わります。)

 著作権料の支払いが必要となる作品を選ぶのは、やはり収録ができなかったことが惜しまれる作家さんがおられることや、この人はこんなのを書いていて紹介したい、と私が思う作家さんの作品があったり、「別巻」としてもう少し自由なことをしてみたい、といういたずら心が為せる、創作行為を記す行為を敷衍したいといったところでしょうか。

 執筆は遅々として進んでおらず、刊行時期は未定です。首を長くしてお待ちいただけましたら幸いです。

 本編の「本の栞」はもう少し続きますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


※2020年12月14日に記事内容を修正するとともに、一部加筆しました。

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