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詩39 わづらふといふこと

わづらふといふこと

懊悩しつつ 思ふ…、と言ふ(夢の…、
悶へる思ひそのものであるやうな…、
夢…、と言はば
この暮らしの生の中程に留まり
聞こへてくるしづかな騒音や
目に
明るんでゐる(この夜らしひ…、
灯の儚く滅ぶ光景や
息を吸ひ 吸ふままの力で吐き 吐ひては
自づから
それが私の身の片はらと内側にある息として
夢…、をしたためる
(かういつた…、
夢の暮らしの風景そのものへ
移ろふやうな(香り…、に近ひ気がしてゐる
私の目を
直ぐと見 あるひはこころ哀しさを湛へ
そのひとの懊悩の内に見へる目も夢へと近ひ

/小倉信夫

   (2022年6月12日のツイートより引用)

@hapitum Twitter 2022/6/12


 ふと詩を書きたくなって夜に筆をとりました。前日にも書いていたのですが、その詩が頭にずっとあり、また詩を書こうとする心がその日からこの日へと接続していたのもあって、その前日に書いた詩の地続きの詩として書いた詩です。
 しかし書いてみるとあまりその日からは続いておらず、また書こうとする思いも途切れ途切れで、別の詩になった気がします。前の日は八王子に行ってきて、この日は立川の駅前をうろうろしていたので、違う風景の詩になると言えばそうなのですが、書いていて驚きました。しかしどことなく耳を澄ます思いは通じている言葉になっているようにも思えるので、その意味では地続きかも知れません。

 書くときは気まぐれに鉛筆を握るので、このようにいつ書くか、どのような人と関わって書くかによって、詩が変わってきます。
 今もだいぶ、耳を澄ます心地でいて、またそのうち何か書くかも知れません。

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