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詩92 明るさ

明るさ

昼もよひしやう朝の暮れに
わたくしに於ひて
此れを時の程とするまま
身にさざなませおののかせるのを
冴へつつ飽きる姿でゐる
草や叢の寂しさとして
今とも知れず
今より果ててどことも分からず
ひとに伝へられたらと考へてゐる
言葉をかういふ
道から道へ渉る中までの
名といふものの無さと考へ
またその張りつめる
さうしてたをやかでばかりゐる
言葉さへ未だくだらなく風に揺れたり
日の光に乾ひたりするのを
詩として伝へ書ひてみたくなり
さうあらばまたわたくしは夜に昼もよひする

/小倉信夫

2024年2月4日

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