2021年の短歌

短歌(2021年)


日をたなの指より畳むやうな日は陽にさはるほど小指あたたか

   (2021年1月10日 Twitter)


幾とせと子ひとり椅子に黙すまま春また春へ眠りゐるかも

   (2021年3月4日 Twitter)


草を手に撫でかたぶかせ笑はせてやはらかひので子らも青らむ

   (2021年4月30日 Twitter)



若ひ葉を摘まうと思ふ手の草へおよぶ指さへ青くやはらか

   (2021年5月8日 note)


ふたたびと編まうよ草の紐をもて山裾へいま寂かにゐなひか

   (2021年7月7日 Twitter)


秋といふ在らば流転のけふのこの陽のさやけさよ樹々も愛しひ

   (2021年9月16日 Twitter)


こゑひとつ聴こへる程の月夜らし秋のおはりの樹々の幽けさ

   (2021年10月25日 Twitter)


夜道こそ余りのこゑの寂しさを拾はばけふを秋と憶へる

   (2021年11月8日 Twitter)


秋くらひ可愛ひともふ日と樹々のうるはしさかなかぐはしさかな

   (2021年11月20日 Twitter)


可愛さは秋の終はりに咲く花の花で在らうと立つこころかも

   (2021年11月20日 Twitter)

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